現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

籾擦りと稲刈りとかまきりりゅうじ


 朝から快晴。田回りして、昨日から水を入れている田んぼの水を確認して、下まで水がついていれば止めたりする。土が真っ白になっていたところもあるので、まだ水がついていないところもある。


 午前中は籾擦り。
 午後は稲刈り。今日はたくさん草が生えてしまった田んぼが二枚あり、苦労する。除草剤を使った圃場なのだが・・・。やれやれ。
 夕方にヌカ捨てと田回り。朝、水がついていなかった田んぼもすべて下までついていたので、水をとめる。


 今日も無花果をいただく。冷えていてとても甘くうまい。何年か前の話になるが、京都の料亭ではこの季節、最後のデザートに冷やした無花果が人気だ、という5分ほどの番組を見たことがある。


 稲刈りで田んぼの隅を刈っていたら、カマキリを見つける。カマキリを捕まえるたびに、工藤直子の詩を思い出す。ま、すでに夏は過ぎて秋ではあるが。僕の印象ではカマキリは盛夏よりも晩夏から秋というイメージがある。このカマキリは小柄だしオスのような気がしますが、秋の大きなメスのカマキリの印象が強いです。カマキリはあの三角の顔がなんともユニークだし愛嬌がある。


          おれはかまきり      
                   かまきりりゅうじ
        おう なつたぜ
        おれは げんきだぜ
        あまり ちかよるな
        おれの こころも かまも
        どきどきするほど
        ひかってるぜ


        おう あついぜ
        おれは がんばるぜ
        もえるひを あびて
        かまを ふりかざす すがた
        わくわくするほど
        きまってるぜ



カマキリリュウジ20190915

田回りと稲刈りと『ヘイトフル・エイト』と『男はつらいよ 寅次郎紅の花』とミンミンゼミ


 朝から快晴。夜には少し雲が出て、満月が雲に隠れたり出たり。


 朝は田回りして、あちこち田んぼに水を入れたり、止めたり。
 お昼前から稲刈り。
 夕方は田回りして、あちこち田んぼに水を入れたり、止めたり。


 クエンティン・タランティーノ監督『ヘイトフル・エイト』(2015)をiTunesで観ていたのだが、二日ほど前に観はじめたのだが、・・・。iTunesでは、一度映画を観はじめると48時間以内に観終わらなくてはいけない。だがこの映画は3時間弱。昨日はバタバタしてというか寝てしまって、見られなくて、今日、途中まで観ていたら、48時間がきてしまって、2/3あたりで終わってしまった。ツライ。なかなかおもしろそうな雰囲気だったのだが・・・。


 夜、テレビを点けたら、途中から山田洋次監督『男はつらいよ 寅次郎紅の花』(1995)を観てしまう。48作目、最後のやつですね。浅丘ルリ子がマドンナです。なるほどね。というのが感想です(笑)。1995年というのは阪神・淡路大震災の年なんですな。


 しかしなんですな、映画も途中までで最後まで観られないとなるとツライですな(笑)。前にもブログで書いたかもしれないけれど『男はつらいよ』の第一作、さくらと博の結婚する映画ですけど、これは僕は小学校の時、体育館で全校生徒みんなで観たんです。あれはなんだったんだろう、卒業する六年生を送る会か何かだったのかな。子どもの僕にもおもしろくて笑ったのを覚えています。


 そういえば、朝の散歩でミンミンゼミを捕まえたが、動画を撮ろうとしたらすぐ逃げられた(笑)。ミンミンゼミは地方によって体色がいろいろあるそうなのだが、このあたりでは、この黒に緑というかエメラルドグリーンの模様が鮮やかで、なかなかうつくしいです。

一瞬のミンミンゼミ

大豆の畦畔の草刈りと中秋の名月


 今日は旧暦の八月十五日で十五夜です。中秋の名月ということになりますね。もっとも今日は月齢が13.7で、明日が月齢14.7の満月になります。
 でも今日は一日雲の多い天気。今も雲がち(18時現在)。


 今日も稲刈りは休んで、昨日につづいて終日大豆の畦畔の草刈り。いやはや。雑草が大きく伸びているので、思ったよりもはかどらず。明日は稲刈りに戻ろうかな。



 お昼に、無花果をいただく。子どもの頃は畑の隅に無花果の木があったし、五年ほど前までは田んぼの隅にあったので、よくちぎって食べたりしてたのだが、ここのところはあまり食べられなかったのだが、イチジクは好きなんだなぁ。今日のイチジクは買ったものらしい。僕の感じでは旨味はもう一つという感じでした。たぶん収穫が早いのだと思います。イチジクは傷みやすいので。
 その点、自分の畑や田んぼの隅にあれば熟れた一番いいときにもいで食べればいいのですから。熟れたイチジクの強烈な甘みは、ちょっと他にないものですね。


 たぶん、小学校の運動会はこの三連休のなかで行われるのかな?もう一週間あとかな?九月にはいってからは、いつも運動場で運動会の稽古が続いています。うちはすでに子供たちは小学校を卒業しているので、運動会当日に観にいくことはありませんが、小学校のグランドの隣にあるので、だいたいどういう演技があるのかは、わかります。今年は懐しいことに♪ぴーひゃらぴーひゃら踊るぽんこぽりん!というのが鳴っていますね。20年、いや30年くらい前のちびまる子ちゃんのヒット曲ですわな。子どもの時に踊った記憶のある先生がおられるのでしょうか。


 ビル・エバンスに『Alone』というレコードがあって、1968年に録音されています。ビル・エバンスはトリオの演奏が人気ですが、これは題名の通りソロの演奏です。レコードのB面には“Never Let Me Go”が一曲だけ。15分ほどの演奏です。カズオイシグロの『わたしを離さないで(Never Let Me Go)』を読んでから、この曲というか、この歌が忘れられなくなりました。というわけで、中秋の名月の夜はビル・エバンスの“Never Let Me Go”というわけです。芋名月でもあるので、芋焼酎のロックで聴くのがいいですな(笑)。

Bill Evans - Never Let Me Go

くず米と大豆の畦畔の草刈りと測量野帳とオリーブオイルで冷奴


 もう9月も12日なのか。時の流れは早いぜ。
 今日は朝から空気が入れ替わったような気配で、風が爽やか。ありがたい。
 昨日の籾擦りのショックもあって、今日は稲刈りをちょっと待ってみることにする。


 午前中は選別機の網から落ちたくず米を農協に出す。軽トラで運ぶのでパレット出荷することが出来ないので、軽トラで3度往復して、積んではおろし、降ろしては積むという作業。
午後は大豆の圃場の畦畔の草刈りに出る。中耕除草して以来、眺めているだけだったので、雑草が大変なことになっているのです。いやー、まいった。
 でもまあ頑張りました。今年は無農薬栽培に挑戦したのです。ですから除草剤も一切なし。中耕除草するから大丈夫かな?とは思っていたのが甘かった。雑草、恐るべし。ええ、いや雑草恐るべしは、大豆だけではなく水稲でもう充分経験済みで、けっこう慣れてはきているのですが(笑)。ま、これも経験です。
 帰るときに枝豆にと、何本かの大豆を刈取って持ち帰りました。ええ、まだ鞘の膨らみは不十分でしたが、ちょっと食べてみたくなりますよね(笑)。まだ充分膨らんでいなくても、茹で立てのホカホカの薄っぺらい枝豆のおいしいこと!このホカホカのというのが、ミソですな。居酒屋でぷっくり膨らんだ枝豆をいただいても、ホカホカの茹で立てで出てくることは少ないでしょ。これが、あーた、おいしいのでした。しかも無農薬栽培で安心です。うーむ。こういうのを手前みそと言うのでしょうな(笑)。
 もちろん冷たいビールと一緒にいただいたのですが、まだ充分膨らんでいない豆ですから、少ししか採ってこなかったので、すぐになくなってしまい、仕方がないので、冷蔵庫に豆腐をみつけて、冷奴でいただきました。いつもなら山葵、かつお節、青ねぎ、などなにか薬味をのせていただくのですが、今日は久しぶりに粗びきの黒胡椒と粗塩、それからオリーブオイルでいただきました。本当は黒胡椒と粗塩、それからオリーブオイルを青ねぎにからませるのがいいのですが、今日は青ねぎが見つからなかったのです。でも、これが、あーた、青ネギがなくても豆腐の味がしっかりわかるおいしい冷奴の食べ方の一つでもあるのですな。オススメしますぜ(笑)。



 9月になった途端に、あちこちから来年の手帳広告がメールやSNSにどんどん入ってくるようになりました。そうなのか手帳は4ヶ月前から宣伝しはじめるのか、と感心したしだい。コクヨの「測量野帳」という手帳があって、60年間大きなデザインの変更なくロングセラーを続けている手帳があるのです。測量している人だけでなく、フィールドワークをしている人には絶大な人気を誇っているらしいのです。ま、百姓はある意味フィールドワーカーの典型ですから、数年前から気になってはいたのです。で、一冊、注文してみました。手帳は3種類あるようですが、僕はいつも使っている3mm方眼が印刷されている「SKETCH BOOK」を選んだのですが、紙は40枚なので80ページになります。この手帳の一番のウリは表紙が硬いので、野外で立ったまま書き込みやすいということなのですが、僕には紙の厚さが気に入りました。普通、手帳は辞書ほどではないにしろ、ある程度紙を薄くしてページ数を稼ごうとしますから、インクによっては裏ウツリしてしまうんですよね。それはある程度仕方のないことだと思ってきたのですが、測量野帳は紙が普通の手帳と比べると少し厚いので、この裏ウツリが少ないのですね。これがなかなかいいと思いました。
 ま、でも80ページすべてが方眼ページなので、普通の手帳にある年間カレンダーとか月間カレンダーなど、こまかな印刷はないので、そういうのを書き込むには自分であれこれ線を引かねばなりませんが、60年間のロングセラーですから、測量野帳用に、いろいろアイテムはあるみたいですね。
 とりあえず、オリーブオイルの冷奴を描いてみました。日常的に手帳を使う人にはやはり40枚は少なくて、年間に何冊も使う人もいるみたいですが、僕の場合はどうなんだろう。ネットでは一冊百円ちょっとで売られていて、送料こみで300円ほど。手帳ブームの中、この安さは魅力です。でも毎年、年が改まるときに手帳も新しいのを使いたい、という気持ちもとてもよくわかりますね。

籾擦りと『しなの川』と朝の散歩道と「オーガニック近江米」

 昨日稲刈りしてきた籾の乾燥がなかなかあがらない。やはり少し早かったのかな。それにもまして籾擦りしてみてびっくり。今年は選別機の網から落ちるくず米がとても少なくてありがたいことだと思っていたのだが、今日は落ちる落ちる。どっとと落ちました。米が細かったんですね。まいった。出穂時に台風に揉まれたということもあるけれど、その後の猛暑で、ちょっと水不足でもあったのかも。うーむ。いろいろ反省することがありそう。


 野村芳太郎監督『しなの川』(1973)を観る。もう昔の映画のようにもおもえるが。僕が小学六年生の時の封切りですね。そりゃ、もう昔の映画ですな。由美かおる主演でその美しいヌードが話題になっていたのを覚えています。しかし、こんな話だったのか。脚本はジェームス三木なんだが、どうなのかなぁ。最後の5分間で話を強引にまとめようとしてますな。ハラハラもワクワクもドキドキもない。それにこういうお嬢さんが実際にいたらそりゃあ男は翻弄されてしまうわなぁ。
 『しなの川』はもともと1973年2月から1974年2月までヤングコミックに連載された上村一夫の漫画作品(原作 岡崎英生)ということをウィキベディアで初めて知る。ははん、そうだったのか。『同棲時代』も由美かおるのヌードで話題になったけど、『同棲時代』も『しなの川』も上村一夫の漫画を映画にして由美かおるを主演にしたんですな。そういうことだったのか。当時は小学生だからまだヤングコミックとかは知らなかったし。いまちょっと上村一夫の絵を検索してみたらたくさん出てきたけど、ははん、なるほど。これは漫画に負けてますね。さすがに「昭和の絵師」ですな、エロスがあります。



 このところ朝の散歩道では、一人生えのアサガオが咲いています。青いアサガオ。たぶん人が種をまいたわけではないと思うのですが、やはり鳥が種を運んできたのだろうか。うちのグリーンカーテンアサガオと色も同じでよく似ている。家の庭で咲いているのも美しいけれど、野に咲いているアサガオもドキッとするくらいうつくしいです。
 もうひとつ今花盛りなのが仙人草。白い十字の花です。散歩道に群落をなしているところがあって、咲き誇ってます。よく観ると雄しべがけっこう長くてかわいらしい花です。仙人草の名前の由来は花の後種をつけると、仙人のヒゲのようなものができるからなのらしいです。仙人のヒゲですか。なるほど。仙人は必ず白いヒゲを生やしていますね。ツルンとした童顔の仙人も、髭剃りあとを青々とさせた仙人もいませんね。さてどんな仙人のヒゲがあらわれるのか楽しみです。目が離せませんな(笑)。


そういえば今日の長浜市の天気予報は昨日から雨が降るのか降らないのか、二分されていましたが・・・。ええ、このあたりはほとんど降りませんでした。というわけで、田んぼに水を少し通した方がいいかもしれません。


 今朝の中日新聞の記事。滋賀県のブランド米「オーガニック近江米」もいよいよ出ますか。いろいろツッコミどころの満載の記事ですけど(笑)、滋賀県がこの分野をリードしていけたらうれしいです。

籾擦りと稲刈りの日々と『RONIN』

 今日も今日とて午前中は籾擦りと出荷。午後は稲刈りとヌカ捨て。
 今日も暑い。汗だらだら。


 今日から6月植えの「コシヒカリ」の稲刈りに。出穂直後に台風がやってきたので、ずいぶん穂が傷ついてしまっている。まだ少し刈取りには早いかもしれないが、刈り遅れよりはましなので、ゆっくり刈ることにする。


 夜、ジョン・フランケンハイマー監督『RONIN』(1998)をAmazonプライムビデオで観る。ロバート・デ・ニーロジャン・レノが頑張ってますな。ステラン・スカルスガルドはどこかで観たぞ、と思ってたけど、『ドラゴン・タトゥーの女』だったか。ジョナサン・プライスとかもわりと出てきて、なかなか豪華な俳優陣ですな。
 ストーリーとしては裏切りにつぐ裏切りだし、テンポもよくてなかなかおもしろい。ただまあそんなうまくいくかいな、ということもたくさん出てくる映画らしい映画です。パリやニースの街並みが美しいし、噂のカーチェイスも迫力があります。そうか1998年の映画ですな。CGはほとんど使っていない感じです。

まだまだ稲刈りの日々と夏も頬かぶり


8日(日) 白露
 午前中は籾擦りと出荷。
 午後は稲刈りとヌカ捨て。さらにフォークリフトに給油など。


9日(月) 重陽節句
 午前中は籾擦りと出荷。
 午後は稲刈りとヌカ捨て。さらに田回りをして、いくつかの田んぼは土が白く乾いていたので、尻水戸は切ったまま水を入れたりする。いや、どうもこのあたりでは今度いつ雨になるのか、天気予報を見ていてもわかりにくいので、乾きやすい田んぼだけ、水を通しました。明日の朝には止めます。


 今年の夏は最近噂の「水に濡らして3回振れば冷たくなるタオル」というのを使っている。要するに気化熱を利用して一瞬冷たく感じるだけのことです。乾きやすい素材なのです。一瞬冷たく感じますが、すぐにそうでもなくなります。このところの猛暑で、最近は、この「水に濡らして3回振れば冷たくなるタオル」を頬被りにして利用している。一瞬冷たく感じるし、紫外線も通しにくいようだし、一般的なタオルより長くて顎のところで結びやすい。これが稲刈りの時の角刈りのときにも稲の葉を気にすることなく鎌で手刈りすることができて案配がいいのです。むふふふ。


 僕は百姓なので、農事暦とか、二十四節気とか雑節とか、わりと気にしています。今日は九月九日ですから、重陽節句です。そして昨日は二十四節気の白露でした。
 今月の1日は二百十日で、明後日の11日は二百二十日です。ちなみに今日は旧暦の八月、葉月の十一日ですな。
 二十四節気とか雑節は春分秋分など太陽との関係で決められてきているので、昔から変わらないけれど、節句は旧暦の太陰暦太陽暦では少し一ヶ月から二ヶ月くらいズレが生じるので、あまりピンとこないんだなぁ。二十四節気も中国の気候を元に名前が付けられているので、日本ではあまりピンとこないこともありますね。たとえば昨日の白露なんかもそうです。節句では、いちばんピンとこないのが重陽節句で、菊の季節にはまだ早いのが致命的だなぁ。さすがに9月9日に菊の咲いているところは少ないでしょうね。菊は電照栽培が有名で、電照で菊の開花時期をずらしたりするのですが、遅らすことはできても、なかなか早くすることは難しいでしょうし。ですから節句は行事が月遅れでなされることもありますね。
学校を卒業して仕事をして一年目だか二年目の頃だったと思うけれど、料理屋さんで菊の花びらが浮かんだ菊酒をいただいて、ほほう!と思ったのを覚えています。骨酒、鰭酒、鯛酒などなど、魚系の回し飲み系の日本酒のいただき方は苦手なのだが、菊酒にはあまり抵抗がない。あ、いや、普通においしいお酒を冷でそのまま飲むのが一番好きです、ええ。
 そういえば仕事をしだした頃は、隣に住んでおられた職場の先輩とときどき花札をしたなぁ。ええ、「こいこい」です。花札でも九月は「菊に杯」で、桜や月とからんで、「花見で一杯」「月見で一杯」の出来役がありますな。