現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

事務仕事と『不確かなメロディー』と水の泡と「I Have a Dream!」

忌野清志郎のラフィータフィーの2000年のライブツアーのドキュメントムービー『不確かなメロディー』の中古DVDが届く。ずっと観たかったやつ。いいねぇ、楽しめました。マイクロバスで九州と東北を中心としたツアーで「マジカデ・ミル・スター・ツアー2000」と言います。地方のライブハウスを回るツアーです。何だか見んなのんびりと楽しそうな様子です。武田真治が元気だし、ナレーションは三浦友和です。DVDなのでオマケのファイルもあっておもしろいですよ。



 キヨシローのラフィータフィーの2000年の「マジカデ・ミル・スター・ツアー2000」のドキュメント映画、杉山太郎監督『不確かなメロディー』(2001)を観る。ずっと観たかったやつだが、地方にいるとなかなか観るのが難しかったのです。中古DVDをふとしたきっかけでネット上で見つけました。って、Amazonが教えて薦めてくれたのだが・・・(笑)。いやぁ、おもしろくていいです。ライブの様子にインタビューがちょこちょことはさまっているのですが、キヨシローのやはり言葉が楽しいですね。
 「若い頃に聴いた音楽がその後の一生を左右する」みたいなことを言っているんですが、確かにそういうところはありますよね。今の若い人のことはわからないけれど、もう最近はすべての音楽の聴き方がBGM的になってきていて、まあ、それはそれでいいんだけれど、まあ中学生の時もBGM的に何かをしながら聴いていたのかもしれないが、何かをしながらでも、歌詞やメロディーが胸に突き刺さってきたんだけどね(笑)。還暦を迎えようかという季節になると、音楽を流していても空ろになることも多くなりました(笑)。でもキヨシローはやっぱりちょっと違うよな、と今日はつぶやいたりしています。


 「水の泡」こんな歌詞をこんなメロディーで歌えるのは忌野清志郎だけ(笑)。「下世話なことで右往左往」「すべての努力もさっぱり水の泡」ですぜ。水の泡になってもいいじゃないか!とつぶやいてみたけど、やっぱり水の泡になるのは困るな(笑)。



 朝から雨。ときどき止む、という感じ。午前中に机の周りの整理をして、出てきたすでに提出期限を過ぎているかも、という書類を慌てて作って、農協へもっていく。それからあちこちから「残高不足で引落ができませんでした!」という通知がやってきていたので、あちこちの銀行の通帳にお金を移動したり、振込をしたり。米軍の美人外科医さんから報酬の3000万円が振り込まれていたら、こういう通帳の残高不足で通知が来るというような心配はなくなったはずだが(笑)。
 定期的に通帳記帳をしたり、残高確認をする、というのは普通のことのはずだが、それが出来ていないのは、なにかどこか僕に問題があるのだろう。まあ、でも問題のない人というのもありゃしないぜ(笑)。
 「愛し合ってるかい?」の続きなのか、「夢をもってるかい?」「I Have a Dream!」とステージで語ってました。もちろんキング牧師の有名な演説が下敷きになっています。
 1963年8月28日キング牧師の「I Have a Dream!」の演説から58年になろうとしていますね。私が若い頃、同い年の英語の高校の先生と居酒屋で飲んでいて、彼がこのキング牧師の演説を暗記していて、朗々とキング牧師の口まねをしながら歌うようにふるえるように、5分ほど演説してくれました。その居酒屋には私たち二人しかいませんでしたが、居酒屋の大将もおかみさんも、じっと聴いておられたのを覚えています。英語の教科書に載っていて、今、授業しているのだ、と。教科書の本文は解説が多いので、キング牧師の演説の全文をコピーして、授業しているところなのだ、と。
 演説というか、人前で上手に話が出来る人はおもわず尊敬してしまうけれど、ただ饒舌なだけ、という人も多いですね。ま、何を語るか、何を語らないか、そこが大事なんでしょうけれど。
 このYouTubeの日本語訳はなんとなく僕の覚えているのとすこし違うような気がしているのだが、熱気が伝わってきますね。そうして58年前の合衆国のリンカーン記念館の階段での演説ですが、今の日本人もゆっくり耳を傾ける価値があるんじゃないかと思いつつ聴いています。

大豆の播種の後始末と畦畔の草刈りと米軍の美人外科医とのメッセージ交換と次男のゲーム

 午前中は大豆の播種をしたシーダーをトラクタから外して掃除。それから作業所の中の整理。午後は畦畔の草刈り。蒸し暑く、ちょっと動くと大汗をかく。落書は色鉛筆での彩色を含めて7分で描き終えました。
 大豆の圃場を観ると、芽が揃って出てスジになって見えてきてますね。ありがたいです。

 そう言えば、おもしろいことがあったけれど、今日は長くなったのでまた書きます、と書いてそのままにしてあることを思い出した。あったんです。おもしろいこと。いえ、あなたはおもしろくないかもしれませんが。

 一カ月ほど前にUS armyの美人ドクターからFacebookの友達申請がきた。私の場合、たいていは知らない人からの友達申請は現在は無視しています。でも顔写真を見ると金髪の美人さんだし、アメリカ陸軍の軍医さんというのにも何かが引っかかったのか、友達申請を受け入れてお友達になりました。ええ、このあたりがどうも我ながら脇が甘いところですな(笑)。でも半月ほど何の連絡もなく私もそのままにしておきました。
 ところが急に「おはようございます。アメリカ陸軍の軍医です。ロンドン生まれですが、米国のフロリダ州のKey Westで暮らしています。あなたの国籍は?」というメッセージが届きました。ええ、もちろん英語で書いてあります。でもまあ英語の苦手な私でも、この程度の英語ならって、普通の中学2年生くらいの英語力があればたぶん読める英語でした。急になんなんだ?と思いましたが、写真をみると見覚えのある金髪美人。うーむ。と一回唸ってみて、落ち着いてから「あたしゃ、日本人ですぜ。百姓で、水稲と大麦と大豆を育ててます。滋賀県長浜市です。」と英語でメッセージを返信する。ええ、私もこの程度の普通の中学2年生くらいの英語力は今でもあるんですな(笑)。ほんまかいな?と普段のこのブログをお読みの貴兄は思っていらっしゃるかもしれませんが、なんとか通じたようです(笑)。
 それから一週間ほど、日に三つ四つ、五つ六つと英語でメッセージをやりとりをする日々が続きました。「How are you doing?」と朝、目が覚めるとメッセージが届いているんですな。まあ、最初は自己紹介ですわな。どうもね、彼女は趣味はアウトドアを楽しむこと、山歩き、外科医なので手術の手順書を読むこと、映画やテレビを観ることが好きだ、ということでした。40歳で、3年前に事故で夫を亡くして独身。14歳(17歳だったかも。写真を見せてもらいました。)の娘がいること。自分はここ2年ほどシリアに来ていて、毎日厳しい状況にあること。それから今は娘と離れて暮らしているので、とてもロンリーな暮らしが続いている。で、軍医の仕事をやめて、日本で不動産投資をして暮らしていきたい、そして日本で夫を探して結婚して、娘と一緒に暮らしたい。などなどを英語でやり取りして理解する。シリアに駐留している米軍の様子も何枚かの写真付きで送られてきたが、このあたりから文章が長くなってきて、単語も難しくなってきて、辞書を引く回数も増えてきた。それで「あたしゃ、英語が得意ではないので、あなたのメッセージを充分には理解していないかもしれないし、私の英語もあなたに通じているのか、自信がない。」と英語で送ったら、「あなたの英語はとても上手でよくわかる。ちょっとクラシカルな英語だけれど、わかりやすい。」と返事が来る。でも次からは日本語でメッセージが送られてきた。これがちょっとおかしな日本語で、うん?、と思うところもあって、あ、Google翻訳とか、ネットの翻訳機能を使っているのか、と気がつく。僕はもちろんGoogle翻訳のことは知っていたけれど、まあ単語を調べればなんとか訳すことができたし、Google翻訳を使うことが、アメリカ陸軍の独身の美人軍医さんと日本の農家がメッセージをやり取りするというロマンチックさに、なんとなく不誠実な気がしていて、使わずにいたのですが、このあたりから私もGoogle翻訳を利用することにしたのでした。うーむ。Google翻訳、スバラシイような、情けないような(笑)。
 このあたりから彼女の日本語も、それから英語も両方とも難しくなってきたのは確かなんですが、ある朝、早朝ですが、今日の予定なんかを書き込んだら、「今日はあなたに大切なお話があります。」ときました。要するに彼女の言い分は「これまでのシリアでの活動はボランティア的なものだったのですが、シリア政府から私にお金が出ることになりました。150万ドル。それを秘密のボックスに入れました。その暗号は私しか知りません。で、それを日本で受け取る手助けをしてほしいのです。手助けしてもらえば20%を支払います。」ということでした。あーた、150万ドルですよ。1ドルは今、110円前後で動いていますが、100円で計算すると1億5000万円ですよ。その20%というと30万ドル。3000万円ですよ。もちろん金額の大きさにもびっくりするわけですが、なにがどういうわけでシリア政府から150万ドルもらえることになったのか、なぜ秘密のボックスにそれを入れなければならないのか、そもそも秘密のボックスとは何なのか、どうしてその受け取りにあたしが必要なのか、日本で暮らしたい気持ちはわかったけれど、なぜ医者でなくて不動産投資で暮らしたいのか、よくわからなかったのです。僕は「30万ドル!?」「そんな仕事は手に余る。」「僕は百姓ですよ。」「役割というか何をどうすればいいのか、わからない。」「法律を犯すことにはならないの?」などと断ったのだが、「あなたは誠実で優しい人です。」「私は今のハードな現場から、日本で娘と平和に暮らしたいと思っている。」「あなたは一文も払う必要はない。もちろん犯罪とも関係ない。」「30万ドル受け取るだけです。」「助けてほしい。」と次々とメッセージは届いたのだが、これはやはりマズイことになりそうなので「悪いな、他をあたってくれよ。」と昔の宇崎竜童の口調で送ると、「O.K.」「Good bye」とメッセージが届いて、それで終わりになった。それが朝で、夕方にメッセージを見たら、彼女のメッセージや写真は消去されていた。さらに現在は「この投稿は不適切またはスパムとして指定されたため利用できません。」と表示されている。
 と、いうような話です。ええ、アメリカ陸軍の軍医(外科医)の40歳の独身の金髪美人さんとの空しくも楽しい一週間ほどの時間を過ごしました。
 もし、あの仕事を引き受けていたらどうなっていたのかな。今ごろ3000万円を濡れてで粟で手に入れて、美人の外科医さんと食事をしておいしいワインで祝杯をあげていたかもしれないし(笑)、150万ドルをどこかで受け取った瞬間に、国際スパイ組織に羽交い締めにされて黒いベンツに押し込まれて、拷問を受けて何かを吐かされていたかもしれないし。若いFBIのお兄さんに肩を叩かれてバッジを見せられて「ちょっと話を聞かせてもらおうか」と言われたりしていたかも。それならそれでおもしろそうだけれど。
 夢の話ではないところがミソですな(笑)。

 あと、もう一つ。
 次男はコンピュータソフトの会社に勤めたのだが、去年は一年間、あれこれ研修やら会社のコンピュータの保守作業をやっていたようですが、今年になってから「今はまだ詳しいことは言えないけどアプリのゲームソフトの開発チームの端っこに入れてもらった。」と言っていたのだが、先月、完成してリリースされた、ということでした。「ゴジラバトルライン」。僕はゲームはしないので、ダウンロードだけはしてみましたけど。お好きな方はどうぞ。ってこのブログを読んでくださっている方はあまりゲームには興味をもっておられないかも。「どこを担当したん?」「いろいろさせてもらったけど、バトルシーンが中心。」ということでしたが、まあ、ほとんどバトルシーンのようなゲームらしいので、その中のほんの一部ということだと思うけど。僕にはおもしろいゲームなのかどうかはわかりません。ゲーム好きの長女のお婿さんは楽しんでいるらしいけど(笑)。

大豆が発芽してきました。


2日(金)
 朝、ビビ号と散歩に出て、すぐ精米など。朝食を食べてその後は終日、畦畔の草刈り。

3日(土)
 早起きして朝食前から昨日の続きで畦畔の草刈り。で、終日、畦畔の草刈り。
 お昼に大豆の圃場を見てまわったら、出てきてました。大豆の芽。双葉の間から本葉がちょっと出かけていますね。
 でも小学生のヒマワリやアサガオの観察とは違うので、大豆の観察ができればいいだけじゃない。ちゃんときれいに揃って発芽してきてくれて、揃って大きくなって、揃ってたくさん花をつけて、揃ってたくさん大豆の莢をつけてもらわなくてはなりません。頼むぜ。
 でもこのあたりは今日までなんとか大雨にはならずにすんでいてありがたい。明日はわからないが。

 それにしても疲労困憊。ああ20時間ぐらい眠りたい(笑)。

 JSPORTSオンデマンドでサイクルロードレースパックを一カ月購入してツール・ド・フランスをライブで眺めている。でも寝落ちしてしまうので、まったくゴールを観られていないのはもちろん、5分ほど解説者の栗村修さんとと実況のサッシャのウダウダ話を聞いているだけで終わってしまっている。今夜は第8ステージでゲスト解説に漫画の「弱虫ペダル作者」の作者の渡辺航さんで、すこし新鮮(笑)。第8ステージはけっこうな山岳コースですけれど雨です。ツールは雨でもやってるんですね。百姓は・・・。

中耕除草したり大豆を播種したり・・・


20日(日) 父の日
 朝、田回り。今日は道路愛護活動で地域の道路のゴミ拾いや草刈りにでる。私はもっぱら道路脇の草刈り。
 お昼前から有機栽培の中耕除草(2回目)。長男はスライドモアで田んぼの道路側の草を刈ってくれる。
 二日ほど前に長女から父の日ということで鹿児島県産の海産物のおつまみセットが届いていたけれど、今日は次女から、「はい、これ。父の日。」と渡されたのは、ズボン。サイズ的にはぴったりだったが、デザインがいささか変わっていて、『剣客商売』で藤田まことがやっていた秋山小兵衛がはいていたズボン、と言えばわかるだろうか。ま、ちと変わっているが、動きやすい気がする。


 「汗水垂らして稼いだ金だけが金だ」「汗水垂らさくても稼げば金は金だ」。けっこう汗水垂らす暮らしをしているので、このコラムの言葉に、朝からぐっときてしまって泣きそうになったが、こらえたぜ(笑)。



21日(月) 夏至
 早起きして精米など。
 今日も僕は中耕除草(2回目)。長男はスライドモアに慣れてきたようなので、大麦跡の圃場の中を刈ってもらう。大麦はすこし高刈りしているので株のところが比較的長く残っているし、雑草もすこし切り藁の上に出てきているので。大麦跡には大豆を播種する予定なので、播種の時に長い切り株や雑草は厄介ですからね。
 夕方、田回り。


22日(火)
 今日も早起きして精米など。
 午後は長男は五月の連休のころに田植えした田んぼの溝切りをして落水してくれる。落水して中干しに入ります。僕は中耕除草(2回目)。


23日(水) 慰霊の日
 今日も早起きして精米など。
 僕は終日最後の田植えになった有機栽培の圃場の中耕除草(1回目)。長男は終日、溝切りと落水。


 日本農業新聞のコラム。言われてみれば私も「ひめゆりの塔」で万年筆を見たような記憶があります。最近は毎日のように万年筆を使って文字を書いています。手紙を書くこと。言葉を書くこと。文字を書くこと。思いを伝えること。下手糞な文字であっても自分の手を使って記した文字には言霊が宿る、という説を頼りにしたい。




24日(木)
 朝、久しぶりにビビ号の散歩につきあう。それから田回り。で、精米など。
 先日書いた通り小さいほうのトラクタのロータリーなどアタッチメントの水平をとる機能がついに死んでしまったので、仕方なく新しく小さいトラクタを買うことにしたのだが、注文してもすぐには届かない。で、メーカーがそれまでデモ機を貸してくれるというので、借りて培土板をつけて大豆の播種にむけて、大麦あとの溝をもう一度切り直す。
 僕は昨日の続きで有機栽培の圃場の中耕除草(1回目)。これでまた10日後あたりに中耕除草する予定です。



 中耕除草をしていたら、あちこちからトンボが飛び立つんです。ええ、赤とんぼですね、アキアカネだと思いますが羽化です。年によっては、ちょっと風が吹いただけで、それこそ一斉に羽化したばかりのとんぼがわらわらと飛び立つ様も見たことがあります。こうして中耕除草機に乗って進んでいくと、驚いてチラホラと飛び立っていきます。よく観ると稲のあちこちにヤゴが羽化したあとの抜け殻がたくさんあります。





25日(金) 旧暦では皐月十六日、月齢は14.7で満月。
 僕は午前中は精米など。長男は終日、大豆用に溝を切り直してくれている。午後は僕は長男の切り直した溝の中に落ちた土をあげたりきちんと溝と溝をつなげたり。どうも新しいトラクタなので(さらにデモ機だがまだ14時間しか運転されていない新品だ。)最初の設定がうまくできていなくて、どうも溝が深くなりすぎているような。それで土が溝の中にこぼれ落ちているようだ。やれやれ。ま、こういうのも慣れというか経験ですな。
 田んぼの真ん中でスコップで溝を繋いでいたら、南西の方角から真っ黒い雲が。稲妻も何度か走ったけれど、真上にはこず、雨もそれほどではなかった。



26日(土)
 朝のうちは精米など。
 お昼前からトラクタにシーダー(播種機)を付けたりして播種に向けての準備。ま、いろいろトラブルもあったが、一つ一つクリアしていく。といっても僕ができることはみんな応急処置だが。で、なんとか準備完了かと思われたが・・・。さて農協で予約しておいた肥料をもらってこようと思ってリフトでいくと、なんと農協が土曜日で閉まっている。もう田植え時期が終わったので、土日は閉めることになったような。おいおい。ま、農協も人員は削減してきていて規模は縮小傾向ですから、わかるというか、仕方ないのかもしれませんが・・・。


27日(日)
 朝、田回り。それから事務仕事。で、農協のFさんが日曜の農協の倉庫を朝一で8時に開けてくださって、無事に肥料を手に入れる。
 その後は終日、大豆の播種。概ね無事に播種をする。なんといっても天気予報では雨が降るかも、と言っていたのに、パラパラ、ショボショボと一瞬雨雲が通った程度で済んでありがたい。土曜日の応急処置がうまくいったのが、機械の方はノントラブル。ただ僕が除草剤の希釈倍率を一度間違えたようだけれど、ま、なんとかなるだろう。


28日(月)
 早起きして事務仕事と精米。その後昨日の続きで大豆の播種。ところが今日は動き出して30分ほどで、応急処置しておいたところが壊れる。昨日から応急処置、応急処置って、いったいなにをどう応急処置したのだ?と思われるでしょうけれど(笑)、一つは要するに、液剤の除草剤を散布するのにカスケードポンプで圧をかけてトラクタで播種したあと除草剤をノズルから噴霧していくんですが、このカスケードポンプには中の液剤を抜くためのコックがついているんですが、そのコックがたぶん何かにぶつかって折れてしまっていたんですね。ですからここから液剤がジャジャジャジャジャジャと漏れてしまうわけです。さらにポンプを回して圧をかけると激しく液剤が出てしまうわけですね。そこで私が考えた応急処置は、ワインの栓のコルクを細く長く丸く削って詰めるというものでした。細長く削ったコルクを詰めてビニールテープでグルグル巻きにするとポンプを回して圧をかけても、ピタリと漏れは止まり、ノズルの圧力も高く噴霧してくれていたのでした。でも・・・所詮コルクですからね、たぶんコックが折れたのと同じ力が加わってコルクが折れたんだと思います。またもやジャジャ漏れに。仕方がないので、液剤散布はあきらめて、取り合えず播種して、その後僕が背負いの動力散布気で細粒剤を撒きました。やれやれ。
 なんとか夕方までに播種も散布もやり終える。本当は10aの田んぼ2枚も播種するつもりだったのだが、大豆の種が無くなったので、そこまでということにしたのでした。でも播種を終えられてありがたく、うれしい。天気予報がはずれたおかげです(笑)。また天気予報は雨が降りますよ、って言っているのに、空模様を観て、これなら播種できそう、と判断したのがよかったですね(笑)。
 ずっとこのブログをお読みの方は、あれ?大豆に除草剤使ったの?と思われたでしょうけれど、ええ、そうなんです(笑)。一昨年、昨年と大豆は密植栽培をやめて、中耕(中打ち)する栽培方法に変えて、その代わり除草剤を使わない無農薬栽培や肥料に化学肥料を使わない有機栽培にチャレンジしたのでしたが・・・。この2年間大豆は雑草に負けてほとんど出荷できないという状況で、大豆に関しては大赤字を出したのでした。それで今回はちょうど有機の圃場が生産調整の転作にあたっていないので、除草剤を使うことにしたのです。この2年間、中耕(中打ち)するので、夏のエダマメを取る頃まではなんとか大豆が見えているのですが、水稲の稲刈りがはじまって一カ月半ほど大豆の圃場をほったらかしにしているうちに、稲刈りが終わってみると、すでに大豆の圃場のはずなのに大豆が雑草におおわれて見えないという状況が続いたのでした。うーむ。思い出すと胸がキュンとなるぜ(笑)。というわけで今年は大豆に除草剤を使うことにしたのです。でも最低限の使用にとどめるつもりですけれど。うーむ。くるしいぜ。来年はまた有機JASの圃場に生産調整が回ってくるので、なにかまた考えなくては。


 青瓢がうまいですよね。



29日(火)
 終日、事務仕事と精米など。精米は長男にしてもらう。


30日(水)
 朝、久しぶりにビビ号と散歩に出る。
 僕は終日、精米など。長男は溝切りに出てくれる。
 夕方、大豆の資材で余ったものを農協に返品し、米の水分計を農協で点検してもらう。


 なんだかんだで、6月尽。一年の半分が終わりました。



1日(木)
 もう木曜なのか。もうぜんぜん曜日の感覚がなくなっている。
 今日も朝ビビ号と散歩。夜の間に雨が降ったらしい。ちょうど散歩の間だけ雨が止んで青空も広がったが、すぐにまた曇り空に。そしてまたすこしだけパラパラ、ショボショボと一瞬雨雲が通ったりする。
 僕は昼過ぎまで事務仕事と精米など。長男は溝切りに。
 午後は僕が畦畔の草刈りに出る。


 というわけで一年の後半がスタート。とりあえず、播種した大豆が、みんな揃ってきれいに芽を出してきてほしいな。播種したからといって、必ずしもきれいに全部芽が出てくるというわけではないので(笑)。



2日(金)
 朝、精米など。
 もう金曜日か。9時過ぎに雨が降り出し、出鼻をくじかれたが、草刈りに頑張らねば。
 そういや、ひとつ書きたいことがあったのだが、長くなったので、また今度(笑)。

スライドモアの導入とあぜ端の話と雨の休息


17日(木)
 朝は田回り。午前中は精米など。
 午後はスライドモアで道路脇の草刈りをする。モアというのは、まあ、草刈り機なんですが、トラクタに付けて使うやつです。フレール爪というフリーに動く爪を回転させて草を刈ります。刈るというかトラクタのPTOで動かすのでパワーがありますから草を粉砕する感じですね。除草剤をあまり使いたくない私としてはずっと欲しかったのです。もう一カ月近く前に届いていたのですが、トラクタは田植えの前の「こなし」「尻踏み」という代かき作業をしていますから、とてもトラクタにつけられる状況ではなかったのですが、田植えも終わり、いよいよ出番です(笑)。農機センターのKさんからあれこれ注意事項を聞いて、とりあえず道路脇の田んぼの法面の除草をする。むふふふ。思ったより使いやすいし、刈ったあとの仕上がりも美しい。もちろんこれで全部刈れるわけではなくてモアの長さは140cmしかないので、その幅でしか刈れないので、大きな法面だと草刈り機で際を刈らねばならないが、大いに草刈り作業の効率は上がりそうな気配です。ありがたいですな。






18日(金)
 昨夜は早く寝たので、その分早起きする。
 すべての圃場を回ってメモを取りながら圃場観察。ま、毎日、田回りしているので、メモなど取るまでもない、と言えばそうなのだが、ま、生産記録と生長記録やtodoリストもできるので、たまには必要ですからね。
 朝、一番に長男と一枚の圃場の畦畔に波板シートを入れる。ま、丁寧にあぜ塗りしても漏れるあぜは漏れてしまいます。うーむ。でも今年はすこしマシなような気がしているのですが。
 波板シートを入れていたらちょうど下の田んぼの農家さんが田回りにこられてすこし話をする。長男とすこし会話されてその後僕に話しかけてこられた。
「親子でいっしょに農作業できるなんて、よろしいですね。」
「はい。なかなかね、大変ですけどね。」
「私も田んぼを守る活動をしているのですが、後継者問題は大変ですから・・・。」
「はい。うちもあれですよ、会社勤めをして、よそから収入があればいいですけど、外からの収入がないですしね、なかなか。」
「そのあたりが難しいところで、兼業農家でもいいんですけどね。農地を守る、田んぼを守る、って思うと責任重大に感じがちですし、米あまりの状況で田んぼを守る必要があるのか、ということもありますが。」
「私もそうでしたが、父や母の田んぼ仕事を見ていると頑張れるのですが・・・。」
「そうですね、私も上草野地区ですからこっちの方へ田んぼの中に建てた小屋に寝泊まりしながら田植えや稲刈りを手伝いました。もちろん子どもですから遊びみたいなものなんですが、そうやって親の田んぼ仕事を見たり、親の苦労を、今になって苦労だったとわかるのですが、そういうのを見てると違いますね。」
「はい。親の仕事ぶりを見てると違うというか、頑張れますよね。」
というような話をあぜでする。長男が聞いているので照れ臭いところではありますが。
 農業者人口はどんどん減りつつあり、高齢化が進み、その分、家族経営の農家でも大規模化がすすんでいる。さらにもう家族経営ではすまない規模に拡大して人を雇っている正に大規模経営もどんどん増えている。必然の動きでしょう。ま、小さな家族経営の米農家の未来はよくわからないが、目の前の田んぼ仕事を追っていく、負っていく、どっちだ?と頑張るしかない。


 波板シートを入れて後は、長男に昨日、僕が覚えたばかりのスライドモアの使い方を伝授して、大麦跡の圃場を刈ってもらう。いまのところ大きな草はまだ生えていないのだが、大麦は藁が多いし、高刈りをしているので、切り株が大きいし、モアで刈ったり叩いたりしておくと後々の播種作業が楽になるのでした。
長男に任せて僕は畦畔の草刈りに。
 昼過ぎまで頑張って昼食。午後の草刈りに出ようとしたら、長男が昼食に戻ってきたので、今度は僕が大麦跡に出動して、昼食を終えた長男と交代するまで作業をつなぐ。
 思いのほか早く長男が交代してくれて、また僕は畦畔の草刈りに。曇りで日没は見えないが夏至近いこの時期の日没時刻まで草刈りをすると、長男もちょうど戻ってきた。なんとか雨の前に予定の作業が出来てありがたい。


19日(土)
 昨夜からの雨がずっと降っている。終日雨ということになりそうだ。
 午前中は土曜日だというのに事務仕事があって、と出勤して寄ってくれた農機センターのKさんとひとしきりあれこれ話をして笑ったりする。ああ、今年は農機センターのKさんを通してけっこうな買い物をしているなぁ。そういう巡り合わせの時期なんだろうなぁ。買い物はしたけれど、支払のお金の方は巡り合わせられるのだろうか、それが問題だな(笑)。「ツジイさん、また秋にゴッソリ入るでしょうから、その時にお願いします。」って、あーた、つい先日田植えが終わったばかりだッつーの。それにそういうのを「取らぬ狸の皮算用」というのだろう。だいたいゴッソリ入った試しがない。いや、ゴッソリ入っても、皮算用でアテにして買い物をしていると、入った途端にごっそり引落されてしまっているのが、現実だな。あとあれこれこのあたりの地形と水田の特徴の話をしたら「扇状地なんて言葉、地理の授業以来、久しぶりに聞きました」なんて思いのほか真剣に真面目にきいてくれたので、うれしくなって調子に乗り、ずいぶん話をしてしまう。
 ↓ま、なにかと梅雨の雨の日のアジサイには目が行きますね。






 ↓さらにナンテンの花。白い小さい花ですけど、黄色いのは雄しべかな?咲いた花びらはそりくりかえることが多いのでわかりにくいですね。



 ↓さらに雨の日のタチアオイ



 さて、午後はちょっと事務仕事をしなくてはいけませんな。ああ、でもカープベイスターズの東京ドームでのゲームのラジオ中継がはじまってしまった。あ、初回にカープ3点取って、これで先発森下も楽になったかな、と思ったら初回裏に2点取られてしまったぜ。やれやれ。交流戦3勝で最下位だし先発投手は未勝利だったし、なんとかリーグ戦に戻っていいスタートきってガンバって欲しいですな。


狼少年ケン!」の作曲も小林亜星だったのか!

中耕除草と日焼けと雨のウェンズデイに田植えを終えること


14日(月) 旧暦の皐月五日
 朝は田回り。午前中は有機栽培の「秋の詩」の圃場で中耕除草。なかなかこの中耕除草機は調整等扱い方が難しいのだが、今日の確信は、中耕除草機はゆっくり動かせ(すこし水が深いときは特に)。
 午後は畦畔の草刈り。


 田回りしているときにうちの田んぼでホウネンエビが泳いでいるのを見つける。むふふふふ。僕はこいつが大好き。だいたい姿が美しいし、名前がいいからね。これで今年も豊年満作間違いなし!(笑)



 カープは引分二つをはさんで8連敗、ついに最下位へ。やれやれ。やっぱりねずーっと真面目にやって最後に新型コロナウイルスに感染してしまったのはつらいぜ。


15日(火)
 暑かったぁ。もうへろへろ。ビールが身体にしみるぜ。
 このところ誰に会っても「ヒロアキさん、よう焼けたなぁ」「もう真っ黒やね。」などと言われている。母親などは「おまん、ちょっと白いのは目の玉だけで山賊みたいやで。ふふふ。」などと言うので散髪屋さんに行ったら「めちゃくちゃ焼けてますねぇ。」などと言われて「ほんま、恥ずかしいですわ。」などという会話をしたり。
 いや、春から初夏にかけて水稲の農家は、田んぼに水を張るのでその照り返しもあってすぐ日焼けするのだが、もう皆さん半月ほど前に田植えを終えられており、照り返しを受けることもなく日焼けもそこそこに戻っておられるのだが、こっちは相変わらず水を張った水田の、晴れれば六月の激しい照り返しにさらされているので、いよいよ黒くなるのでありました。
 昔はさ、夏、日焼けする子どもは、冬に風邪をひかん、とか言われていたのだが・・・。今や、皮膚ガンを心配されるようになりましたからな。ええ、もともとは私は色白男子なんです(笑)。宮崎駿監督『風の谷のナウシカ』でトルメキア軍のクシャナ殿下が「我が夫となる者はさらにおぞましきものを見るだろう」というセリフがあって忘れられないのだが、昔からこの時期風呂に入るために裸になると、自分でこのクシャナ殿下のセリフを思い出すことになる。「おぞましきもの」というか「笑えるもの」ではあるのだが。
 高校生の時は僕は水泳部で、そこそこ頑張っていたのですが、水泳パンツは当時のオリンピックのアメリカチームの三角形の小さなビキニの競泳パンツでした。それは白とブルーの縦じまに星があしらわれたアメリカ国旗を意識したデザインでしたが、あるときお風呂で裸になったら、お尻に縦じまと星が刻印されていることに気がつきました。薄い生地の水泳パンツなので白のところがやはり紫外線を通したのか、そこだけ日焼けしているんですよね。もちろん全身が日焼けで真っ黒で、三角のビキニの競泳パンツの部分だけが真っ白だったのですが、まさかお尻はストライプに星型の紋様になっているとは。ええ、風呂場で一人で笑ったことを覚えています。




 朝、早起きして精米など。それから田回り。で、その後は終日、有機栽培「コシヒカリ」の田植え。夕方はまた田回り。


 田回りから帰ってきたら急に南西の空が真っ黒になり、雷雨となる。


 今朝の日本農業新聞のコラム記事。

 職業に貴賤はなく、いろんな人がいろんな仕事をして助け合って世の中を回していくのが暮らしやすい世の中の基本なので、いつの時代だって多少の格差はなくならないにしても、やはりあまりにひどい格差社会にならないように政府にはしていただきたい。どう考えても格差社会は暮らしにくいですよね。税金はそういう風にならないように使うものでしょう、本来。


16日(水)
 朝のうちは降っていなかったが、田植えをする頃から梅雨の雨らしいショボショボとした雨になる。ええ、終日降ったり止んだり、降ったりの雨。
 今日の有機栽培「コシヒカリ」の田植えで、今年の田植えも終了予定。ありがたい。朝から張りきっているが、ま、雨ですな。
 でもショボショボ雨なので、本格的なカッパでなくて撥水効果のある薄いヤッケを引っかけて長男と田植え。もうこの時期の田植えなので、坪当たり60株植えにして、すこし太めに浅植えにする。いつもは50株で細めの浅植えです。

 というわけで、雨にもかかわらず順調に田植えを終えました。有機栽培なので側条施肥で化学肥料を施肥しないので、雨でもわりとスムーズにすすめられました。
 軽トラで苗代から苗を圃場に運んでいるとき、ラジオから大瀧詠一の「雨のウェンズデイ」が流れてきた。なるほど、今日は水曜日で梅雨で全国的に雨の降りやすいお天気ではありますね。「雨のウェンズデイに田植えを終えるぜ」と思わずつぶやいてみたぜ(笑)。