現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

「秋の詩」の田植えと日の出と除草剤の投げ込みと種落としと畑のイチゴ


6日(金)
 朝、肥料を田んぼに配って、田回り。で、苗代の様子を観る。
 で、「秋の詩」の田植え。昼過ぎまで。長男は田植機を水洗いしてくれて、僕は苗箱の回収など。
 午後は田回りする。明日は播種をする予定だが、その前に先日田植えした「コシヒカリ」に除草剤を投げ込む予定なので、水を入れたり。ええ、慣行栽培では一回だけ除草剤を使っています。

 上の写真は今朝の田植えの様子ですが、後ろの山は浅井氏の居城のあった小谷山。手前は軽トラに積んである「秋の詩」の苗だけど、今年は苗の様子がすごくいいので、田植えもなんとなく安心というか、ありがたい。

 荷風忌は4月30日。えーっと永井荷風はまともに読んだことがない作家。共通一次試験だったか、模試だったか、一度荷風の『濹東綺譚』が出て、担任の国語の先生が「ほうか、『濹東綺譚』が出たんか。ほー、『濹東綺譚』か。」とおっしゃったのを覚えている。大声やえばる者嫌いの文人だったかのか。なるほど。鼬(いたち)も道路をしゅるしゅると横断するところはなかなかかわいいんですけどね。鼬って威嚇して鳴くのか。うーむ。やはり世の中、知らないことばかりですな。


7日(土)
 今朝も早起きして先日田植えした慣行栽培の「コシヒカリ」に除草剤を投げ込む。ふっと気になって振り返ったら、ちょうど七尾山から太陽が昇ってくるところでした。日没はわりとよく出くわしますが、日の出の写真はなかなかタイミングがとれないことが多い。って、いつ出てくるかわかりにくいので。いや日の出の時間はわかっていますが、山があるとその場所場所で太陽が見える時間は変わってきますからね。
 午前中は有機栽培の「みどり豊」や「秋の詩」の播種。ま、がんばりました。
 午後は迂闊にも昼寝してしまって、(たぶん疲労が蓄積されてきているんだと思います。ええ。)ちょっと出るのが遅くなったけれど、畦畔の草刈りと田回り。どうも刈払機のエンジンの調子が悪い。長いこと使ってきたからそろそろなのかな。修理に出しても、なかなか根本的に直ってこない。僕が昼寝から覚めてハッとしたときには、長男は「こなし」に出ていてくれた。明日はまた早起きして私が「こなし」に先に出ます。それにしても夕方から急に強風。やれやれ。

 父と母が作ってくれている畑のイチゴが赤くなってきました。昨日から一つ、二つと食べている。両親は高齢になってきたし、カラスも実が赤くなってくるとつつきにやってくるので、去年はあまり食べられなかったが、今年はカラス対策に気を使っているそうです(笑)。最近スーパーとかで売っているイチゴは甘いことは甘いけれど、酸味が少なくて、なんだかなぁ、という品種が多いような気がするが、うちのは昔からの品種のようで、酸味もあって、バランスがいいです(笑)。なにより鮮度はこれ以上ないですから(笑)。

 他にもいろいろ書きたいことがあったような気がするが、忘れてしまった。疲労回復に睡眠が必要だ。ええ、ビールはすでに飲み終えましたし。枝雀さんの落語でニヤついて眠ります。あ、もちろんトイレを済ませて歯を磨いてからね。ええ、小学生のような暮らしの決めごとですけど(笑)。ああ、もう一本ビールが飲みたい(笑)。

ロータリーのチェーンケースのオイル交換と大麦の赤かび病の防除と「秋の詩」の田植え


4日(水) みどりの日
 このところ毎日、日の出前に起き出してうだうだしたり事務仕事をしたりして、田回りに出たり、苗代を見に行ったりしている。今日もほとんどのプール苗代に水を入れたりする。
 それから昨日のことがあるのでロータリーのチェーンケースのオイル交換する。思い出してみるとロータリーは一度シールからオイル漏れしたのでシールやベアリングの交換をしたことがあるのだが、ドライブハローはノートラブルだったので、こんなことになってしまったんだな。というかオイル漏れに気がつかなかったのは迂闊の極みだが、なぜ気がつかなかったのが、我ながらわからない(笑)。
 チェーンケースのギアオイルは90番ですので、そこんとこ、ヨロシク。
 畦畔にはフキが出てきています。この畦畔にはもう15年ほど除草剤を使っていません。毎年フキノトウもフキも出てくるので、除草剤が使えません(笑)。フキノトウとフキの関係は、ツクシとスギナの関係と同じですね。地下茎でつながっていて同じ植物ですね。しかしなんだな、フキノトウもフキも、大人の味ですな(笑)。

 その後、大麦の赤かび病の二回目の防除。水道水でタンクに500Lの水を溜めるのにすごく時間がかかる。やれやれ。仕方がないので防除している間に桶に300L程の水を溜めておいて、エンジンポンプで桶からタンクにポンプアップすることにする。むふふ。
 今日は風も穏やかで防除日和。やれやれ。

 午後はロータリーで荒起しを少し。三月に長男に一度起こしてもらっているのですが、その後の天候でまた草がたくさん生えてきてしまったので、二度目の荒起し、雑草のすき込みです。
 夕方、田回り。明日は「秋の詩」の田植えです。田植えした「コシヒカリ」の田んぼに日没の赤とオレンジ。

5日(木) こどもの日 立夏
 早起きして田回りと肥料を配る。
 その後は終日、「秋の詩」の田植え。「秋の詩」もいい苗になりました。風もほとんどなく田植え日和。ありがたいけど暑い。夕方になってから風。なんと立夏です。
 ↓朝の田回りで。軽トラの荷台に乗って撮っているわけではありません(笑)。

田植えと「尻踏み」とホウネンエビとへアリーベッチとツツジと大きな出費と美しき五月


30日(土)
 朝、田回り。
 その後、終日、田植え。
 夕方農協から肥料を1パレットもらってくる。
 夕方、田回り。
 田植え直前のうちの田んぼの尻水戸あたりでホウネンエビがたくさん泳いでいるのを見つける。光の関係か影しか映っていないけど、ホウネンエビなのは間違いないです。かわいいぜ。今年も豊年満作をお願いするぜ。


1日(日) 旧暦卯月朔日
 雨と風。朝は田回り。午前中は「尻踏み」。午後は長男が代わって「尻踏み」。私は精米と発送。夕方は田回り。
 今日から五月。トラクタで「尻踏み」をしながらラジオを聴いていたら、シューマンの歌曲集《詩人の恋》の”美しき五月に”が流れてきた。この歌、高校の時の音楽の時間にドイツ語の歌詞をカタカナで書いて歌ったんだよね。

 それからこれは昨日の撮ったんだけど、へアリーベッチの花が咲いてきました。でもこもこと盛り上がってきています。むふふふ。


2日(月) 八十八夜
 朝は田回り。午前中は風もなく快晴。午後は曇り後風冷たくときどき雨。終日、田植え。苗が足りるかちょっと心配していたけれど、なんと苗箱が二枚余っただけで、ぴったりで、うれしい。
 それから露地プール苗代の「秋の詩」にかけていた不織布を外してみる。むふふふ、きれいないい苗が現れました。

 ↓八十八夜の「コシヒカリ」の田植え。かくして午前中は風も穏やかでよく晴れて田植え日和だったのだが・・・。

3日(火) 憲法記念日
 朝から「尻踏み」を一枚。でもなんだかドライブハローが大きな音をたてている。やばい。すぐに農機センターのKさんに電話する。まだ早朝なので連絡がつかなかったので、そのまま「尻踏み」。一枚終わる頃に電話がかかってきた。すぐ来てくれたが、チェーンケースに泥が入り込んでいた。やれやれ。ベアリングも割れてそうな音だという。いやはや。さて。
 午後は大麦に実肥をふる。窒素分が2kg/10aほど。長男と交代で硫安をまく。夕方、田回り。

 というわけで、今日は大きな出費が必要なことがわかるドキドキしてしまう日だったのだが・・・。朝、車庫へ向かう村の中の道すじには、庭や生け垣にツツジなどの花々がどこのうちでもたくさん咲いて美しいと感激していたのでありました。

4日(水) みどりの日
 早起きする(笑)。昨日のことがあるのでロータリーのチェーンケースのオイルを確認してから、新田地区の大麦の二回目の赤かび病の防除をする予定。今日も晴れて風も穏やかとのこと。

5日(木) こどもの日 立夏
 もう立夏になるんですね。えーっと「秋の詩」を田植えをする予定です(笑)。

畦畔の草刈りと苗代に苗箱を並べることと人柄と田植えをはじめたこと


27日(水)
 田回りをして、午前中は長男と一緒にへアリーベッチの圃場(大豆の播種予定)の畦畔の草刈り。
 午後も続いて僕はへアリーベッチの圃場と有機栽培の予定の圃場の畦畔の草刈り。長男は「尻踏み」に。
 お昼前、普及所のKさんが圃場の様子を観に来てくださったので、へアリーベッチや大豆のことであれこれ話をする。ありがたい。

28日(木)
 晴れる。
 早起きして田回り。それから午前中は有機栽培「コシヒカリ」を苗代に並べる。
 午後は無人ヘリで散布できない新田地区の大麦の圃場に赤かび病の防除。久しぶりにセット動噴をつかったので、最初戸惑ったりしましたが、ま、小さい圃場なので次々に散布できてありがたかったです。

29日(金) 昭和の日
 お昼前から雨の予報でしたので、今日も早起きして田植えの準備。肥料を運んだり、軽トラに苗代から苗を積み込んだり。
 午前中は今年最初の田植え。苗はいい苗になりましたし、最初の田植えとしては順調に植えられました。
 予報通りお昼前から降り出しましたが、降り出したらいきなりけっこうな本降りの雨となりました。田植機は雨でも動きますけれど、同時施肥の肥料が濡れると詰まったりするので、ま、濡らさないように注意して、予定の分を植えることができました。
 田植機に乗った長男もサポート役の私も最後はぐっしょり雨に濡れてしまいましたが、熱いシャワーで身体を温めて、午後は「世代をつなぐ農村まるごと保全向上対策事業」の役員会に。

 何年か前にも一度書いた気はするのですが、落語の桂米朝さんが、「結局、最後は人柄です。人柄が良くないとお客さんは安心して笑えません。」みたいなことをおっしゃっていて、なるほどなぁ、と思っていました。
 このところ、同級生の大工さんとあれこれ話をすることが多いのですが、「今、日本で一番なるのが難しい職業はなんやろな?」という話になって、弁護士や医師以上にプロの野球選手、さらに難しいのはプロの棋士、一番難しいのはJAXAの宇宙飛行士じゃないか?ということになった。最初の毛利衛さんから数えて11名だそうです。毛利衛さんが宇宙に行ったのは1992年ですからね。30年で11人しか選ばれない職業です。でね、うちの母親が言ったんですね、誰の時だったか忘れましたが、「おまんな、宇宙飛行士の人の話しぶり見たか?頭がどれぐらいいいのか、知らんけど、あの話しぶりを見たら、人柄がいいのは、すぐわかるわ。今までの人も全部、人柄がよさそうや。」と。母の言いたいことはよくわかりました。みんなにこやかに穏やかでわかりやすく話しておられましたから。なるほど。『宇宙兄弟』を読めばJAXAの試験で、優秀さのなかにチームワークがとれることや、ポジティブな思考や、人柄の良さも、判断されていることがわかりますね。ええ、漫画の知識ですけど。でこの動画で「人柄以上の酒はできません。」とおっしゃっていることが胸に響きました。落語家でも、宇宙飛行士でも、杜氏でも、なるのは難しく厳しい仕事ですけれど、みんな最後は人柄だということになる。たぶんいいものを作ったり、いい仕事をしたり、ということは、最後は人柄なのかな?米作りも最後は人柄なのかな?人柄以上の米はできないのかな?とそんなことも思いつつ、煩悩にまみれた私には厳しい修業がまだまだつづくのは必定なのでありました(笑)。


 27日の日本農業新聞のコラム。なんだかいろいろ思うところがある短歌です。

「尻踏み」と温湯消毒と『ラ・ラ・ランド』と鷗外が愛した草花


26日(火)
 早起きして、朝ご飯も食べずに「尻踏み」に出る。天気予報でお昼前から雨の予報だし、強風が吹きますよ、という予報でした。「尻踏み」には雨はたいした影響はないですが、風は薄水が吹き寄せられてしまって、どこが高いのか、低いのか、均平がとれなくなってしまうのです。まあ、でもどこまで風が強くなるのか、わからないし、できるだけやってみようと、トラクタに乗ったのでした。
堤防の近くの圃場だったので、堤防の木が防風林になってくれて、それほど風を感じずにできましたが、さすがにお昼前からは強くなってきたので、「尻踏み」はここまでとして、午後は最後の温湯消毒をしました。

 雨でカープとスワローズのプロ野球も中止。夕方、デイミアン・チャゼル監督『ラ・ラ・ランド』(2016)を観る。楽しめました。ライアン・ゴズリングエマ・ストーンも頑張っていたし、夢を追い求める若者のストーリーもよかったけれど、やっぱりエピローグの”五年後の冬”の一瞬の再会というか、すれ違いというか、眼と眼を交わす瞬間が、よかったです。なるほどなぁ。現実的にはこんなことはあり得ないわけだけれど、映画だからな。もし二人がうまくいっていたら・・・というエマ・ストーンの思いが一瞬映像になって表れるんだけど、グッと来ました。現実には「もし」はないんだけれど、でも誰だって「もしあの時・・・」と考えてしまう時間はありますわな。藤沢周平の『蝉しぐれ』は大好きな小説だけれど、最後でふくが出家すると決めたとき、事件から20数年後に牧文四郎に手紙を送って呼び出すんだけれど、あれもいろいろご意見はあるかもしれないけれど、僕は文四郎の成長物語として、さわやかな物語が美しく閉じるなぁ、と思っています。あれもふくが「もしあの時・・・」とずっと考えていたからだろうし。ま、現実にはあり得ないわけだけれど。

 今日は曇り空と雨ですが、昨日はお昼前から晴れて暑い一日でした。昨日アップできなかったので、一日分を。午前中の播種の種もみはいささか白い芽が伸びすぎています。うちの大麦はお隣の大麦と比べていささか見劣りもして、生育も遅れていましたが、やっと穂がそろいました。それから午後は畦畔の草刈りに出て暑さでいささかならずグロッキーになっている男(笑)。帽子やタオルやシャツから暮らしのつつましさがにじみ出ていますな。もうちょっときれいな服装の時に撮ればよかったけれど、ま、いいや。きれいなシャツを着たからといってライアン・ゴズリングになれるわけでなし(笑)。

27日(水)
 早起きしてラジオを点けたら、須磨佳津江さんの「心に花を咲かせて」というコーナーは「鷗外が愛した草花」でした。園芸研究家の青木宏一郎さんのお話で、鷗外の作品には360種類もの植物の名前が登場するのだとか。うーむ。知らなかった。特に『伊沢蘭軒』には100種類ほど出てくるらしい。庭には花畑を作って、自分で熱心に世話もしていたという。うーむ。知らなかった。面白いお話でした。検索してみたら青木宏一郎さんは和のガーデニング学会会長なのか。『鷗外の花暦』という本も書いておられますね。和のガーデニングという言葉にはちょっとむずむずするが、なるほど。今年は生誕160年。没後100年らしい。今、気がついたわけではないのだが、鷗外は60年の生涯でした。二十歳のころ熱心に鷗外を読んでいた頃には気にも留めなかったけれど、自分が60歳になってみるとちょっとドキドキしますね。改めて鷗外の偉大さを感じた雨の朝でした。

有機栽培の「コシヒカリ」の播種と精米と『しろばんば』と黒猫

作業所のなかで黒猫と眼が合う。どうも人馴れした猫のようだ。痩せてる感じもしないし、若い感じもしない。どこかの飼い猫かも。鼠を追う覚悟があるのなら居候にもやぶさかではないのだが・・・。

25日(月) 曇り後晴れ
 朝、催芽機の種もみを確認。ばっちりハトムネ状態だが、ちょっと芽が出すぎか。田回り。それから苗代の確認。で、種落としの準備をして、播種。やはりちょっと芽が出ているのが多かったんだろうな。落ちにくくなっていて、496枚の苗箱に播種する予定が525枚の苗箱に播種することになった。有機栽培の「コシヒカリ」なので、まあ、少々一枚の苗箱に落ちた種もみが少なくても構わない。その分、太い苗になって欲しいところ。

 午後は精米と事務仕事をする。それから割れたトラクタのドアガラスが届いたということなので、取り付けてもらう。それから小さいトラクタは昨秋にやってきた新品なのですが、100時間ほど稼働したので、オイル交換とオイルフィルターの交換もする。
 で、僕は大麦の畦畔の草刈りに。長男はドアガラスが直ったトラクタで「尻踏み」に。
 お昼前から快晴になり、風もほとんど吹かず、気温がどんどん上がり、暑い!。長袖のシャツを着ていたが、その後すぐ脱いでTシャツで作業する。大汗をかいて、いささかグロッキー。夕方、田回りで長男の様子を見に行ったら、相変わらず丁寧な作業ぶり。ありがたい。

 帰ってきて、とある事情で今、私のクレジットカードの一枚が使えなくなっているので(残高不足ではなく)、久しぶりにお財布をもってコンビニに。プシュッとやって、ドクドクドクとグラスに注いで、ゴクゴク、プハーッ!とやる幸せ。ああ、この一瞬があるからまだ四月とは思えない暑さの中で草刈りも頑張れる(笑)。

 夜、滝沢英輔監督『しろばんば』(1962)を観る。モノクロ映画。原作はもちろん井上靖。ま、なんというか井上靖の原作と比べるといかにもお粗末(笑)。いや、洪作役の子役の島村徹や、さき子役の芦川いづみ、おぬい婆ちゃ役の北林谷栄などなど役者さんはみんな頑張っている気がするけれど、脚本がなんともなぁ。あ、木下恵介なのか。どうよ。
 だいたい、洪作とおぬい婆ちゃが一緒に暮らす土蔵があまりに立派なのでびっくりする。僕のイメージとは全然違ったけれど・・・。伊豆の湯ケ島かぁ。いったことないけど、いいところなんだろうなぁ。
 中学から高校も大学も、井上靖にはずいぶんとはまって、文庫になったものはほとんど読んでいると思います。最初は中学の時、友人のTくんが貸してくれた『蒼き狼』でした。で、最初はずっと西域ものを読んで、そのあと自伝的な作品を読みました。いわゆる三部作は『しろばんば』『夏草冬濤』『北の海』ですが、『あすなろ物語』も自伝的な作品ではありますね。1980年からNHKが『シルクロード』という番組を作って、いわゆるシルクロードブームが起きたんですが、井上靖も当時は西域小説や西域に関する散文詩をたくさん書いていたので、ときどき登場していました。ま、今やすっかり忘れられた作家ですが、当時はウソかホントかノーベル文学賞の候補にも上がっているらしい、という噂が出ていましたね。ええ、わかりませんけれど。ま、噂だけはいつもたくさんの作家が上がっているのですが・・・。

 作業所で種落としをしているときに、うわ!と思わず声を上げてしまったのが、黒猫が隅からこっちを見ていたからです。黒猫と書きましたが、黒いんですが、背中にちょっと茶色が混じっているようなのですが、それが苗箱に入れる培土がついているのかがはっきりとしませんでした。睨みつけてやっても、動じず、足をなめたりして居眠っているかと思ったら、盛大に伸びをして、作業所の中を歩き出したり。けっこう人に慣れている感じ。母によると○○さんところの猫かも。という情報でしたが、はっきりしませんし、僕は初めて見た猫のような気がするし。そういえば昨夕、奥さんが「作業所に猫がおるで!」と言っていたのを思い出す。ははん、夜を過ごしたのかも。若くはなさそうな黒猫なんですけどね。

26日(火)
今日はお昼前から雨と風になるらしい。さて。

催芽機と「尻踏み」と東京ブラックホールとウルメイワシを焼いてみる


 朝のうちに浸種しておいた「コシヒカリ」を催芽機に入れて水温を28度にする。
 10時ごろから雨の予報だが、ドライブハローで「尻踏み」に出る。予報通り10時前から雨になる。雨と同時に少し風も吹いたので、右側のガラスドアがないので雨が吹き込んでくるのがつらい(笑)。11時に長男と交代。僕は田回りをして帰る。長男も一区切りついたところで、早めに帰ってきた。
 今回は浸種の時間が長かったので夕方早めに催芽機の電源を落とす。

 パソコンからNHKプラスで「NHKスペシャル」の「戦後ゼロ年 東京ブラックホール 1945-1946」「東京ブラックホールII 破壊と創造の1964年」を観る。ああ、めちゃくちゃよかった。面白かったです。素晴らしい映像だと思いました。知らないことも多かったし。
 こんなことを書くと笑われるかもしれないが、私は日本人だが、日本の首都、世界の大東京で過ごした時間はどれぐらいだろうか。中学の修学旅行は東京から箱根へ回って最後は登呂遺跡でした。初めての東京。宿は本郷だったが、東京の街の記憶はバスの車窓から眺めた銀座の夜景しか覚えていない。それとてバスガイドさんが「夕暮れの銀座でーす。」と説明してくれたことだけ(笑)。次はいつだ?大学は関西と地方の大学を受験したので、受験では上京せず、学生時代に東北へ旅行したとき、帰りに東京によって友人の下宿先に泊めてもらったな。さらに就職試験で二、三度東京にいったなぁ(笑)。泊めてもらった友人のアパートで面接がうまくいかなかったんだろうなぁ、「面接官はなんであんな血色がいいんだ!?」とぼやいたら、友人がゲラゲラと笑ってくれたのを覚えている。
 そのあと仕事関係(笑)で数日東京にいった。ストーンズのライブで上京して、東京の蕎麦屋と寄席も楽しんだ。次男の引っ越しで東京まで軽トラで荷物を運んだな。首都高を軽トラで爆走したぜ(笑)。考えてみたら東京の空気を吸ったのは全部で半月ほどかもしれない。ま、東京とは無縁な人生だぜ(笑)!と、書いたが東京にお米のお客様がたくさんいてくださることに気がつく。ありがたいご縁です。秋の新米もおいしいお米になるように頑張ります。

  大河ドラマの「鎌倉殿の13人」をこれまで結構熱心に観ているのだが、戦のシーンのあまりの迫力のなさにいささかがっかり。義仲の倶利伽羅峠の火牛の計は真実味に乏しいと言われているので、まあ我慢してもいいが、富士川の戦いも、義仲の最期も一の谷の戦いも、まともには描いていない。梶原景時義経のことを軍神だというが、いっこうに軍神の迫力を感じないが、どうなっているんだ?三谷幸喜は今回、戦のシーンを描く気はあまりないみたいですな。うーむ。

 「かわせみ3」は「かわせみ2」のユーザー登録語は移行するけれど、自動登録語は移行しないのか?なんということだ。ま、それならそれでいいんだが、どういうこと?と言いたくなった。