現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

「こなし」の日々。野球の応援。


22日(金)
雨上がりの朝、かと思ったが、思いのほか午前中は細かい雨が残っていた。
午前中は精米など。
午後は荒起し。あぜ塗り。荒起しをした田んぼの隅が丸かったり、鋭角だったりして、うまくトラクタのロータリーで起こせなかったところをスコップで起こしたりする。
夕方、田回り。



23日(土)
朝から晴れる。風がなくて穏やかな天気。
田んぼに水を入れておいた田んぼだが、乾いた田んぼを起こして、そこへ水を入れても、当然ながら、すぐに水はしみ込んだりしてなくなってしまう。で、どうするか、というと、水を入れて、水と土を攪拌して泥にすると、水持ちがよくなるわけです。この攪拌作業を「代かき」と言うわけです。このあたりでは大きな穴なら別ですが、小さな細かい穴なら、泥にすることで詰まって水が染み込みにくくなるわけですね。当たり前ですが。
で、今日から代かき作業を開始。たいていの農家は二度、代かきをします。
最初の代かきを、このあたりでは「こなし」と呼んでいます。ざっくりと泥にします。深水では代かきしません。深水だと荒起しで土の中に沈めた藁や草が浮いてきたりするんです。浮いてきた藁は、風が吹くと隅に寄ってきてたまりますから、作業や田植えの邪魔になるんです。
二度目の代かきを、このあたりでは「尻踏み」と呼んでいます。泥にすると土が動きやすくなりますから、水深をさげて代かきすれば、水田にとってなにより大事な均平がとれます。田んぼが水平になるんですね。水平になってなくても、どこが高くて、どこが高いかがよくわかります。トラクタでうまく均平が取れないときは、「馬鍬(まぐわ)」を使って、手作業でできるだけ水平になるようにします。当然、この時期になってくると気温が上がってくると同時に水温も上がってきます。というか田んぼに水を溜めるわけですから水温は上がります。そうするとすぐ雑草が芽を出してきますから、二度目の代かき「尻踏み」をしたら、できるだけ早く田植えをしたいのですが、砂の多い土質ならともかく、粘土質だと、土が軟らかいので、田植え機で苗を植えても苗が倒れてしまったりするので、ある程度、時間を置いて土が締まってくるのを待たねばなりませんし、あまり時間を置きすぎると、今度は土が締まりすぎて、田植え機の車輪が土を持ち上げてくるし、先も書いたように雑草の種も芽が出てきますから、まあ、適当な時間を見計るわけですね。
ま、そんなこんなで、水漏れしないように、田んぼが水平になるように、代かきを二度します。「こなし」と「尻踏み」です。
というわけで、朝、畔塗り機をつけておいた小さいほうのトラクタにもロータリーをつけて、父にも「こなし」に出てもらう。僕も午前中に一枚こなす。

お昼前に田んぼから上がって、すぐに彦根球場に駆けつける。次男の野球部の春季大会の応援です。次男は諸般の事情でベンチ入りしてませんが、チームの様子を見たいし、応援に球場に行きました。着いたら6回の表、0対0でしたが、満塁で攻撃中!うおっ!と思わず声が出てしまいましたがな。結局一回戦は快勝。


すぐに戻って、昼食。また田んぼに「こなし」にでる。
夕方、田回り。


24日(日)
朝、田回り。水の確認と尻水戸の確認。
午前中は「こなし」。
午後は次男の野球の応援に、琵琶湖の反対側の高島市の今津までドライブ。試合は9回裏に逆転のサヨナラ負け。相手チームの四番バッターに右中間を抜かれたのですが、ま、残念ですが、仕方がありません。野球というのは、そういうスポーツですね。なかなかハラハラドキドキさせてもらいました。夏の大会に向けて頑張ってほしいところです。



今津までの行き帰り、クルマを運転しながら新緑の山々や農作業のトラクタやら田んぼの様子に自然と目がいきます。たくさんオートバイにすれ違いました。気持ちいいでしょうな。それから旧タイプのミニが十数台連なって走っているのにもすれ違いました。クラブでのツーリングでしょうか。昔はよく見かけたのですが、最近は旧タイプのミニやワーゲンもめっきり見なくなりましたね。都会だとそうでもないのかな。それからトンネルの出口付近で、ケイタムのスーパーセブンが止っていて、ボンネットをはずして、上品そうな若いお兄さんがなにか点検しているような素振りでした。調子が悪くなったのかな?うーむ。


試合後、家に帰ったらすぐに田回り。
次女の自転車のテールライトの修理など。


農業をしているので、花の名前とか植物の名前とか、たくさん覚えたいなぁ、と思うのだが、これがなかなか、新しいのは覚えられないんだなぁ。
うちは畦畔に除草剤をかけないと決めているので、この季節、なかなかいろんな草が、いわゆる雑草ですが、生えてくるのですが、ちょっと珍しいのがあった。見たことがあるような、ないような。Facebookに載せたら、いくつか名前を教えてもらったりしたのだが、写真だけではなかなか判別しにくいのだが、どうやらオーニソガラム(大甘菜)という気がする。
朝の犬の散歩道にウワミズザクラが白い花を咲かせている。ずいぶんと盛大に咲いている。よーく見ると確かに桜の花のようにも見えるが、雄しべがずいぶんと長く、棒状に穂のように見えるので、これがサクラとは、なかなか気がつかない。