現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

入力作業と新聞記事から


1日(日)
終日、雨。風が強い。


入力作業もだんだん大詰め?レシート類の仕分けなど。


お昼にNHK囲碁番組で井山裕太名人と一力遼七段の対局、NHK杯準決勝を観る。うーむ、よくわからんが、どこかでミスがあったのか、押しているように思えた井山名人が後半、とたんに苦しくなって、中押しで負ける。25歳と17歳の棋士の対局。よくわからないが、観ている(笑)。


そういえば、昨日でテレビでやっていたドラマ『限界集落株式会社』が終わった。全5話だったらしいが、三話しか見ていない。原作の小説は面白かったけれども、ストーリーはぜんぜん違う内容だ。これはこれで面白い話なのでしょうな。
反町隆史有機農業の百姓の役だったのですが、うーむ、カッコいいのはよくわかるが、畑の中での所作立ち居振る舞いが、なんとも不自然で、ちとしらける。それに引き換え、ベテランの平泉成とか井川比佐志とか、都会の人だと思うけれども、なんとも自然な感じがしてとてもいい感じだったな。さすがです。


奥さんが味噌作り教室にいってきて、去年の教室で作ったお味噌をもらってきた。何にも防腐剤など添加物が入っていないので、そのぶん市販品より塩がきついということだった。なるほど確かに塩味が強い気がするが、おいしい味噌でした。麹のつぶつぶもなんだか久しぶり。
茹でた大豆を稲の茎に通して乾かしたものをもらってきた。これなんて言うんだっけかな?


夜、テレビで、山田洋次監督『小さいおうち』をやっていたので観る。うーむ。役者もスバラシイし、脚本も悪くない気がするのだが、何かが足りないな。


2日(月) 晴れたり曇ったり。


入力作業だが、なんだか天気がいいと集中できなくて進まない。いやはや。


日本農業新聞の記事をいくつか。TPPのことは、ほんとテレビも一般紙も、ほとんど報道しなくなってきているので(笑)。


一つ目は1日付のこの記事

著作権に関心が高いインターネット利用者などの団体が、環太平洋連携協定(TPP)交渉の情報公開を求める声明文を公表している。交渉が最終局面に近づいても政府が説明を避けているとし、「修正の交渉が可能な段階に、十分な情報公開を行う」ことを要求。声明への賛同者を募っている。3月13日には東京都内で記者会見を開き情報公開を訴える予定だ。


と、ありますね。何度も書いているのだが、TPPは農産物の関税の問題だけじゃない。食の安全、環境のこと、ISD条項のこと、著作権など知的財産のこと、医療保険のこと、などなど、いろんな分野で暮らしに結びついた協定なんだけど・・・。


続いて、今日2日付けのこの記事


TPPの本質 権力強める巨大企業 米フロリダ大学名誉教授 ジェームズ・シンプソン (2015/3/2)


 日本人は、自分たちが環太平洋連携協定(TPP)について十分知っていると思い込んでいる。しかし、本当は信頼できない情報が繰り返し宣伝されることによって、「事実」は覆い隠され正しくない情報を信じこまされている。私には、日本の農業団体がTPPの不利益が利益よりも大きいということを、消費者に対し説明しきれていないように見える。

 米国人がTPPをほとんど理解していないのは確かだ。それでも、貿易政策はワシントンDCで対立を呼ぶ課題である。オバマ大統領がTPPをまとめるには、米議会が貿易条項について一括して判断を下す大統領貿易促進権限(TPA)法案が可決されることが条件となる。しかし、議会では難航している。

 主に定員435人の下院議員の間で議論が紛糾している。オバマ与党である民主党188人のうち約150人がすでに、TPA反対書簡に署名している。共和党の多くの有力者もまた、TPAに“深刻な懸念”を寄せている。12月には、19人の共和党下院議員が彼らの政治信条に基づいてTPPに反対すべきだと党幹部に書簡を送った。

 自由貿易主義を掲げる共和党議員グループは、「(参加国の)為替操作を取り上げない限り、TPAは認めない」という方針だ。不公平な為替政策かどうかを米国政府が判断し処罰できるような条件に、同意する交渉相手国は存在しない。TPPやTPA合意の障壁となっている。

 私が住むワシントン州にはワシントンフェアトレード連合という組織がある。会長のスタン・ソーシャー氏は、60を超える労働者、宗教、環境保護、農業などのグループの代表だ。この連合は公平で、バランスが取れ、継続できる貿易政策を志向している。

 ソーシャー会長は最近、「秘密交渉で雇用を損なう」という記事を地元シアトル・タイムズ紙に寄稿し「TPPはやめるべきだ」と主張した。TPPが議会や公共団体には秘密裏に交渉される一方で、600を超える業界のロビイストが公式助言者として交渉中の文書にアクセスすることができる。巨大国際企業の利益になるために整えられた仕組みで、公共の利益は掃き捨てられてしまう。

 私は日本農業新聞の読者が、こうしたTPP交渉の秘密性について、日本内外で伝えるべきだと思う。

 ソーシャー会長は、TPPによるワシントン州の経済成長が1%しかないと書く。日本もせいぜいこの程度だろう。むしろ日本は、米など特別に配慮すべき品目の関税を大幅削減することで経済や社会福祉が損なわれることを考える必要がある。

 私たちは、情報リークなどを通じ、TPPが巨大国際企業の権利を強め、医薬品の独占的な保護を強め、金融基準を緩和するということを知っている。労働者や環境の保護、限られた公的健康保険制度、制限されているインターネットの自由などをさらに弱めるだろう。

 TPPの本質は、権力の問題であり、巨大国際企業がさらに権力を強めることになる。

 日本についても同様だ。消費者がこうした問題に声を上げない限り、日本が自分たちの将来を自己決定する手段を失うことが重要なポイントだ。



とにかく、なんだかきちんと知らされないうちに、どんどんなんでも進んでしまっていくようで、なんとも気持ち悪い。


2日付の記事


これは、ツライ。ホカホカのご飯のおいしさを忘れてほしくないです。小さいうちにそういう味覚の感覚を覚えていると、大人になってからでも、ちゃんとご飯を食べてもらえるようなきがするのだが、小さいうちに和食というか、ご飯をあまりたべない食生活に馴染んでしまっていると、ご飯のおいしさにも気がつかないまま大人になってしまうようで、悲しいぜ。
「和食;日本人の伝統的な食文化」は、ユネスコ無形文化遺産に登録されて、世界中から注目されているのだが、ま、肝心の日本人がそのよさを忘れつつあるようで、なんだか、なんだかなぁ。


1日付の内山節氏の文章。あんまりハッキリよくわかる文章でもないような気がするのだが、僕も同じように感じているような気がする。べつに百姓に感謝せよ、と言っているわけではない。ただまあ、もうちょっと落ち着いた世の中になってほしい。