現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

『幸せになるための27のドレス』と米原万里『必笑小咄のテクニック』

幸せになるための27のドレス


8日(水)
あちこち溝切りをして落水してある田んぼを見て回って、落水の具合を確認しつつ、溝をつなげたりする。
夜は寄り合い。


9日(木)
雨の音で目が覚める。
先日、朝顔などの蔓が巻き付くためのテをつくったことを書いたが、さっそくもう朝顔は蔓を伸ばし、巻き付いてしっかりと上へ伸びてきてますなぁ。ちょっとうれしいぜ。


お米の精米など。


アン・フレッチャー監督『幸せになるための27のドレス』を観る。iTunesのムービーで100円だったんだよね。うーむ。ロマンティックコメディというか、ラブコメというのか。ま、二時間楽しめます。
キャサリン・ハイグルはいかにもアメリカ人という感じの顔立ちですねぇ。ってそうでもないのかな。でもオードリー・ヘップバーンが主演でもあまり違和感がないかも。それくらい脚本はよくできているような気がします。うーむ、いや、脚本なのかな、どうなんだ(笑)。
映画の中で二人がエルトン・ジョンの「Bennie and the Jets」を歌うシーンがあるのだが、僕はこのあたりの前後のシーンが一番印象的だし、好きだな(笑)。ま、なんでエルトン・ジョンなのか、「Bennie and the Jets」なのかは、わからないけれども。だって『グッバイ・イエロー・ブリック・ロード』は1976年だったんだぜ。


あ、書き忘れるところだったけど相手役のジェームス・マースデンは、初めて見る俳優さんだったが、小学校の時からの同級生のY君になんだか、雰囲気が似ていて、ちょっとびっくりした。Y君、どうしてやんすんやろな。
Yよ、あんたは、ジェームス・マースデンに似ていたぜ。もっとも今はもう五十過ぎのオッサンになっているはずだが(笑)。


米原万里『必笑小咄のテクニック』(集英社新書)読了。
寝る前や雨の音で目が覚めたときなんかに、お蒲団の中で、ごそごそと読んで笑ってきましたが、やっと読了。帯には「笑いながら身につく「絶対笑える」小咄の作り方 抱腹絶倒の秘密の法則を大公開」などと、大げさな言葉が並んでいますが、要するに米原万里が選ぶおもしろ世界の小咄集のようなものです。たぶん。僕はそう思いつつ読みました。
こういうものは、個人の好みというものが大きく影響しますね。あとベースとなる基本的な知識も。いささか下品で知識も少ない私の好みの小咄を二つご紹介します。二つだけね。
それにしても米原万里さんが亡くなってもう9年かぁ。この新書は2005年に出たようなんですが、最後の著作になったんですね。


その一
愛らしい乙女が天国の門を叩いた。
「入ってもよろしいかしら。」
聖ペテロが尋ねる。
「未婚という事は、処女なんだろうね。」
「もちろんです。」
と乙女は長い睫毛を伏せて消え入るような声で答え、ポッと顔を赤らめた。すぐさま聖ペテロに呼ばれて飛んできた係の天使は、乙女に衣服を脱いで雲の上に横たわるように指示した。診察後、天使はかすかにはにかみながら報告した。
「処女膜に微細な穴が7つありましたが・・・」
「気にするほどのものではなさそうだな。入国を認めよう。」という聖ペテロのお墨付きが得られたので、乙女は門をくぐり、登録カウンターで受付の天使に名前を尋ねられて答えた。
「白雪姫といいます。」




その二
とある婦人が美容整形外科医に訴える。
「先生、四十歳を過ぎましたら、途端にシワが目立つようになって。鏡を見るのが辛くて悲しくて。」
「では、最新シワ取り術を施しましょう。美容外科の最先端の方法では、メスで顔を傷つけたりしません。再手術の必要もないんです。頭のてっぺんにネジを取り付けます。あっ、ご心配なく。髪の毛で巧く隠しますから他人にはわかりません。ネジを巻くと皮膚が引っ張られてシワが伸びるという寸法です。シワが増えるたびにネジを締めあげればシワは消えます。」
ネジを取り付けてもらい、上機嫌で婦人は帰っていった。一週間後、婦人がまたやってきた。
「先生、大満足ですわ。皮膚はまるで赤ちゃんみたいにすべすべになりました。ただ1つだけ気になることが。目の下に大きな袋ができてしまって。どうしましょう。」
「奥さん、ネジの巻きすぎですよ。そりゃ袋じゃなくて、奥さん自身の乳房です。その調子でネジを巻いていくと、もうすぐアゴヒゲが現れますよ。」