現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

大豆の出荷や選別と孤篷庵と「にっぽんのおにぎり」

tsujii_hiroaki2015-12-08


7日(月)
今日は、朝から終日、雲一つない快晴が続いた。風はもちろん吹いたが、なんとなく冷たい風にも思えなかった。もちろんこのあたりの、この季節としてはめずらしい天気といってよい。
朝、一番に精米と発送。
その後、大豆の出荷。


大豆の出荷を終えて、帰ってくるとき、快晴だし、まだ大依山や七尾山は紅葉が残っていて、大変美しい。もっとも紅葉といっても、今年はどうも秋が暖かかったので、色の鮮やかにかける年で、どうも茶色い感じなのだが、まあ、そういう年もありますな。でもまだ平地ならともかく、12月になっても、まだ山の木々が落葉せずにあるのは、温暖化ということなんでしょうか。桜の開花時期は、なんとなく早くなってきている気がするし、紅葉の季節もなんとなく遅くなってきている気がしているのですが。
COP21も、きちんと話がまとまるといいのですが、こういうことはエゴが出ますからなぁ。でも温暖化による海面上昇で、島というか、国が水没する、っていうのですから、要するに日本沈没と同じことですわな。しかもその国はたいしてCO2も排出せずに、穏やかに暮らしている国だったりするわけですから、おいおい、といいたくなりますわ。本当は世界中で、おいおい、と言わねばならないような「存立危機事態」の大問題なんですが。


で、午後はご近所をドライブしてみる。で、孤篷庵に寄ってみた。いただいたパンフレットには「禅臨済宗大徳寺派小堀遠州菩提寺 近江孤篷庵」とあります。京都市の北区にも孤篷庵があるので、近江孤篷庵と呼ぶ習わしなんでしょうか。ま、このあたりの人はみんな孤篷庵と呼びます。日本三大茶人としても名高い小堀遠州は、長浜市の小堀町の生まれなんですな。で、小室城主でもあったわけです。パンフレットの略縁起を読むと、江戸時代前期に、小堀遠州の菩提を弔うために、2代目小室城主宗慶が、京都大徳寺から僧円恵を招いて開山したということなのだが、まあ、いろいろあって、明治維新以降は無住の荒れ寺になったようですが、昭和13年定泰和尚が住持となって寺院再興はかって、徐々に整備されてきたということらしいです。
小学校の時から、名前は聞いていましたが、初めて孤篷庵にいったのは、中学生になって同じクラスになったT君に「おい、孤篷庵にいってみよか。」と誘われて、3、4人で自転車でいったのが最初でした。拝観料はもちろん、まともなお賽銭も持ち合わせないような中学生でしたが、一応、神妙にご本尊の釈迦牟尼如来に手を合わせてから、庭を眺めてました。ワビもサビも、なんにもわからない中学生でしたが、縁に座って眺めていると、不思議といいなぁ、と思えたものでした。


今日も、ちょっと寄ってみようと思ってやってきたのだが、やっぱり静かな庭でした。南側は苔の、東側は池の庭です。回廊になっていますが、縁側に座っていると、鳥(たぶんヒヨドリ?)の声がよく聞こえていましたし、たまに池の鯉が跳ねたりするので、ますますもって静かな庭です。なにもない庭なんですけどね。以来、一人でも何度か庭を観にいくようになりました。
今では、ちゃんと拝観料もはらい、お賽銭もあげて、拝観です。庭の写真は自由に撮ってよいと書いてありましたので、何枚か撮りましたが、こうしてパンフレットの写真をあとから観てみると、あ、なるほど、と思う構図もありますな。うーむ。




8日(火)
今日も終日快晴の一日。ありがたい。
午前中は、大豆の選別。
午後は車庫に広げておいた大豆を乾燥機に入れる。


箕で豆の移動をするので、腰が・・・。


白央篤司『にっぽんのおにぎり』(理論社)をいただいて、すぐに読了。おもしろい図鑑というか、絵本というか、帯には「写真絵本 47都道府県をにぎってみました。 日本の地域色の基本がわかる、おにぎり風土記」とあります。なるほど。
地域食ね。滋賀県は「エビ豆」が紹介されています。エビ豆、僕も好きだし、時々食卓に出ます。滋賀県といえば琵琶湖。滋賀県は知らなくても琵琶湖は知っておられます。その琵琶湖のスジエビという小さいエビと大豆を甘辛く炊いたものなんですが、小さいころスジエビのヒゲや殻が気になったものですが、今ではまったく気にならなくなりました。滋賀の郷土食だということですが、関西では広く食べられているような気がしますが、どうなんだろう。法事なんかでも、ときどきご馳走として出ます。
本書によるとスジエビのほか、ビワマス、コアユ、ニゴロブナ、ハス、ホンモロコ、イサザ、ビワヨシノボリという8種類の魚を「琵琶湖ハ珍」と制定して、郷土食のシンボルになっている、とあるが。うーむ。ビワヨシノボリだけは、食べたことがないような。
うちは次男が少年野球をやっていた関係で、奥さんはたくさんおにぎりを握ってきていて、僕もたくさんおにぎりを頬張ってきましたが、こういうのを観ていると、あれこれ食べてみたくなりますな。
おいしいおにぎりにはおいしいご飯です。ぜひ、辻井農園の無農薬有機栽培のお米をお試しください。ふふ。



えー、昨日の日本農業新聞のコラム記事。すでにお米の農家では淘汰が始ってますけどね。