現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

「尻踏み」の日々


1日(日)
今日から五月。風薫る五月である。薫風である。ところが今日はあまり風も吹かない。湿度も低そうな、爽やかで穏やかで気持ちがいい。
終日、「尻踏み」。風がないので、ありがたい。
えーっと「尻踏み」というのは、二回目の代かきです。一回目の代かき(「こなし」)で、ざっと泥にするのですが、あーた、なかなかそうそう田んぼが均平になるわけでもなく、もう一度代かきをして、さらに土を砕いて細かい泥にして、草なんかもきれいに埋めて、田んぼの均平をとって真っ平らにするわけです。ま、なかなか真っ平らにならないんですが(笑)。この二回目の代かきのことをこのあたりでは「尻踏み」と呼んでいます。昔、馬鍬を使って田んぼを平らにしていた頃、最後に自分の足跡を消すように、バックして自分の足跡をきれいに消しながら田んぼから上がるので、そのバックする状態を「尻踏み」と表現したのでしょうね。本や雑誌を読んでいると、「尻踏み」のことを東北方面では「植えしろ」と書いてあったりしますね。”田植えできるようにする代かき”という意味でしょうね。



夕方、田回り。


2日(月)
えーっとGWの間の平日。子供たちは学校へ行く。しっかり勉強するように。今がチャンスだ!みんなが連休で浮ついているときに、自分だけしっかり勉強すれば、ここでぐっと開けられた差もぐっと縮めて追いつくこともできるかもだぜ(笑)。ま、世の中そうそう甘くないけど(笑)。


今日も田んぼ仕事はあれこれあったが、基本的に「尻踏み」。えー、どんどん「尻踏み」。お尻踏みましょか〜。あー誰かに土踏まず踏んでほしいわ。
夕方まで風もなく、「尻踏み」日和。でも気温はどんどん上がって、長浜の最高気温は28.2度だとか。夏ですな。暑かったはずや。


えーっと、ずっと書き忘れていることがある感があったのだが、今日トラクタでラジオを聴いていて、思い出した。井山裕太君が囲碁の七冠になったこと。うーむ。君付けもおかしいが。すごい。と、思い出したのは、井山裕太君が弟子入りした石井邦生九段がラジオに出られたから。おもしろいお話でした。


夕方、帰ってきて冷蔵庫にあったちりめんじゃこにお酢と醤油をかけて、ビールのあてにする。二杯酢とか三杯酢という料理用語の意味を知る。あたしゃ、お酢を二杯かけるのが、二杯酢。三杯なら三杯酢と思ってましたが、違うんですね(笑)。お酢と醤油なら二杯酢。お酢と醤油と砂糖なら三杯酢、ということらしいです。なるほど。二杯、三杯というのは、種類のことだったのね。ちなみにお酢と砂糖なら甘酢ということらしいです。なるほど。


そういえば、昨日の「日本農業新聞」に高村薫のインタビュー記事が載っていた。今度の高村薫の小説には刑事が出てこないのか。『土の記』は『新潮』に連載中かぁ。『晴子情歌』は最初のところで僕はつまずいたしなぁ。