現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

ニゴロブナの稚魚の放流とコオイムシを見つけたこととチェーン除草



28日(土) 
終日無風。
オバマ大統領が広島を訪問したことが今朝の新聞の一面トップ。合衆国の大統領が広島にきたり被爆者の声を聞くことはとてもいいことだと思うけれども、どうせならほかのG7の首脳もいっしょに来てもらえばよかったのに、と思う。



朝、田回りと草刈り。
午前中は「世代をつなぐ農村まるごと保全向上対策」の事業の一つでニゴロブナの稚魚の放流がうちの田んぼでされました。子供たちは三十人強、そこへ大人たちが集まって、今年は約6万匹の稚魚が無農薬の「みどり豊」と「秋の詩」の圃場に放流されました。田んぼを干すまでの一ヶ月ちょっとを田んぼで過ごして、田んぼの落水といっしょに川へ落ちて琵琶湖まで旅をしてもらうという事業です。ニゴロブナは鮒鮨の材料になる魚ですが、一時期ものすごく減って鮒鮨も食べられなくなると言われていましたが、琵琶湖の環境の整備や保護活動や啓蒙活動もあって、すこしづつ増えてきているようです。どんどん増えていってほしいです。
稚魚の放流の他に、KさんとTさんが近くの川や池でタナゴ、モロコ、ザリガニ、サワガニ、ドジョウ、ニゴロブナ、イシガメ、アカミミガメ、ヤゴ・・・などなど、多数の水生生物を捕まえてこられたので、それを水槽やバケツに入れて展示。それらを元学校の先生のNさんがちょこっと解説するというお勉強のコーナーも。


で、放流事業の時、うちの田んぼを見ていたら、コオイムシを見つける。すぐにNさんに見てもらって解説をお願いする。コオイムシはここ数年毎年見つけているんだけど、Nさんは「ああ、これはちょっと珍しいのが見つかりましたねぇ。」とみんなに見せて解説しておられました。その後少しNさんと話をしたら「この田んぼで去年はホウネンエビもいましたよね。」とおっしゃって、へー、知らないうちにちゃんと観察しておられたんだ、とちょっとビックリ。「ホウネンエビはもちろん、カイエビもうちの田んぼではレギュラーですぜ、旦那」と言いたくなるのでありました。


午後、無農薬有機の「コシヒカリ」の圃場の畦畔ブロックの裏の草取りをスコップでやっていたら、この田んぼでもまたコオイムシを見つける。おお、ホウネンエビ、カイエビに続いて、コオイムシもレギュラーメンバーになってきたのかも。
ちょっと珍しい昆虫を一日に二度、しかも両方とも無農薬有機栽培の田んぼで見つけるなんて、(用水でつながっているので、他の田んぼでも注意すれば見つけることはできるのかもしれないけれど、)田んぼでも畦畔でも農薬をやらず、あれこれ工夫して米づくりをしてきたことも、こんな風にいろんな生き物が育まれる田んぼになってきたことの大きな理由だろうな、とうれしく思っているところです。ありがたくうれしいことです。





29日(日)
午前中は無風快晴だったが、午後からけっこうな風が吹く。
午前中は田植え。
午後は田植えとチェーン除草の試運転。
また今年もチェーン除草の時期がやってきました。早めに田植えは切り上げる。で、田植え機の水洗いなど後始末をして、その後今年も「チェーン除草機W3600」をRR5(改)に取り付ける。でRR5(改)のエンジンオイルを交換する。
さて田んぼに出るか、というところでチェーン除草機W3600をRR5(改)にぶら下げるヒモが切れてしまっているので、新しく付け替える。このぶら下がる長さが肝だったりするんだな(笑)。
いざ、田んぼへ!というところで雨。いやはや。カッパを着る。
完全無農薬有機栽培米「秋の詩」の圃場で試運転。うーむ。どーも新しく結んだヒモの長さがいくぶん長かったみたいだ、チェーンをつなげているステイが土に潜り気味。二度、三度とヒモの長さを雨の中で微妙に調節。おおむね良好な長さに調節できた。
本当は「みどり豊」の圃場もする予定だったが、雨が止まないし、暗くなってきたので、今日はここまで。いやはや。