現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

メール句会とクリストファーノーラン監督『インターステラー』

クリストファーノーラン監督『インター

今日から二月。旧暦では一月五日。寒い一日。午前中は曇り空、午後からは雪や雨も。風も強いし。
先日、コンピュータに向かって俳句をひねってきたと書いたが、もちろんコンピュータの画面の向こうには、電線、回線を通じて顔は見えないので知らないし、実際にお話したこともないが、句友とつながっているのだ。メールで投句すると、メールで投句一覧がメールで届き、その中で自分の気に入った句をいくつか選んで句評をすこしつけてメールで返すと、またその選句の結果と句評の一覧がメールで送っていただける。取り纏めのお世話をしていただいている方には、お礼の言い様もないほどだが、毎月、そういうメールによる句会が開かれていて、私も毎月、参加させていただいている。もちろん他の人の句を読むことはたいへん勉強になるし、滅多に僕の句に票が入ることはないのだが、それでも目に留めていただけるとうれしいし、刺激にもなります。昨日、一月の句会の結果と句評のメールが届いて、今日はあれこれ2時間ほど楽しませていただいたところ。
今月は「お降り(おさがり)」という新年の季語があることを初めて知る。僕の持っている水原秋櫻子編の『俳句歳時記』(講談社文庫)には “雪国は別として、元日に雪が降ると珍重してとくに「おさがり」というが、元日の雨を「おさがり」と言うこともある。晴れた元日はもとより好もしいが、静かに座って御降りをガラス越しに眺めるのも、元日らしいゆったりとした味わいである” とあります。今年の正月は雪や雨のところが多かったのだろう、などと思ったりするが、。すでに正月のお天気が思い出せない。


   お降りになるらん旗の垂れ具合      夏目漱石
   御降りやすでに灯して宵心        五十崎古郷
   御降りのかそけさよ父と酒飲めば     相生垣瓜人


というような句が並んでいる。なるほどな。そういう新年の味わいです。なるほど。
今日から二月。旧暦では今日は一月五日だそうです。節分や立春ももうすぐ、今月の句会ではすこし春らしい句がひねり出せるとうれしいのだが。


クリストファーノーラン監督『インターステラー』(2014)を見る。2時間50分程の長い映画だったが、ドキドキしながらあっという間に観ることができた。画面が美しいです。宇宙ものというかSF映画なので、コンピュータ処理しているのでしょうが、美しいと思いました。それからえーっと相対性理論とか、時間のすすみ方とか、五次元の世界とか、ワームホール(ワープゾーン?)とか、重力とか、ブラックホールとか、特異点とか、重力ターン(スイングバイ)とか、なんかいろいろ物理的なこと、科学的なことに引っかかるのですが、それがちょっと気持ちよかったりします。どうもキップ・ソーンという物理学者がいろいろアドバイスしながら脚本も映像も作ったみたいです。うーむ。なるほど。
ただ、いつもこの四次元ものというか、タイムトラベルの話になってくると、過去の自分を見るシーンが出てくるが、ええ、『夏への扉』の昔から、『Back to the Future』もそういうシーンがありますね。もう一つ、ああいったシーンが胸の底でストンと納得はできないでいるのだが・・・。相対性理論を理解していないからだろうか。できるわけもないが(笑)。あとなぜ光の速度は変わらない、ということになるのだろう。光の速度が変わらないから、時間の進み具合が重力の強さなんかで影響を受けることになるという話を聞いたことがあるのだが・・・(笑)。あ、あと、あの人工知能のロボットも形や動きは妙だが、好感がもてる。
主演はマシュー・マコノヒー。うーむ。いいね。カッコいいです。声もいい。どこかで観たかも、と思ったが、そうか『ダラス・バイヤーズクラブ』でしたか。あとアン・ハサウェイとかマイケル・ケインとか。
マシュー・マコノヒーは最初、農夫として登場するんですね。で、「私の父は農夫でした。当時はみんな畑を耕してた。もともとの仕事を捨てて・・・」というナレーションから映画は始ります。このね、元腕利き宇宙飛行士が農夫になっている最初の十数分間も、この映画の魅力の本流ではないですが、とても僕は好き。家族のつながり、教育の話。親として子どもに何を語るかは、今も昔も、そして未来も大切なことだから。
それにしても、この映画の時代設定は、西暦でいうと何年なんだろう。食糧難の時代になっているのだが。


今朝の雪は解けたが凍った麦畑。