現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

中耕除草と賑やかな田んぼ


今回もまた数日分のブログになってしまった。

10日(土)
終日、麦の畦畔の草刈り。概ね、今日で終了。
お昼に刈払機のアクセルレバーのワイヤーを交換した。レバー側とエンジン側と二本に分割されているが二本とも交換する。自分で交換できるか、不安であったが、とりあえずやってみたら、できた。できたはできたのだが、エンジンをかけてみたら、どうも回転が安定しない。アイドリング状態にするとエンジンが止ってしまう。等々、いろいろおかしなことが起こっている。電話で農機センターのK君にあれこれ聞いてやってはみるが、どうもダメ。来てもらうことにした。キャブレター回りはネジの加減で調節してあるのだが、ワイヤー交換の時に、いじってしまったらしい。やってきたK君、キャブのクリーナーをシュッと一吹き。それからマイナスドライバーで、半回転ほどネジを回すと、アラ不思議、エンジンの回転が安定しているではないですか。どうもキャブの調整ネジを締め過ぎていたようです。いやはや。ま、勉強になりました。



11日(日)
地域の総出で、堤防の草刈り。朝のうち一時間ちょっと草刈りをする。懇親会まで一時間ほど時間があったので、田んぼの中に生えてきた草の草取りを少し。気がつけば、懇親会開始8分前で、あわてて帰り、着替えて懇親会へ。
一時間の作業で、二時間半の懇親会。
昼寝を30分ほど。それから水田中耕除草機を組み立てる。明日から無農薬の田んぼの中耕除草をします。


12日(月)
えー、終日、水田中耕除草機(エンジン付きの田車・三条)で、無農薬の田んぼの除草をする。
先日、農協で田植え用の長靴を買っておいたので、新品の長靴で、除草機をギュンギュン回して、田んぼの中を歩き回って除草。なかなか疲れる。でも、わりときれいに除草できたので、いささか満足(笑)。ま、ほんとの除草の出来は、濁った水が澄んでこないと判断できないけど。


あ、下の動画はエンジンの音が大きく入っていますので、視聴するときは注意して下さい。しかし、なかなか除草機を操りながら片手で撮影するのも難しいぜ。ほんとは田んぼの先も撮りたかったのだが・・・。

13日(火)
今日も午前中は水田中耕除草機で無農薬の田んぼを除草して回る。
午後も続いてやろうと思ったら、水路に水がきてない。土地改良区の用水はこの時期になると水が二日流れてきて、二日止るという状態になります。水の節約ですね。
中耕除草機をかけるには、ちょっと水深が足りないような気がしたので、次に回して、別の田んぼへ。
要するに敢行栽培で除草剤を散布したのに水持ちが悪くて、草が生えてきてしまった田んぼに草をむしりにいったのだ。田んぼの中の草むしりなんて、今どき、誰もやっていないけれど、この田んぼはここ数年、畦畔からイボクサが進入してきて、去年などは稲刈りの時にたいへん難儀させられた水田雑草です。ランカーを伸ばして、そこからまた根を出していくので、とてもやっかいなんです。もちろん除草剤をやれば、たぶん効くのだと思いますが、まだ田んぼが泥状態で、引き抜きやすいので、とにかく手でむしり取って田んぼだから出すことに。田んぼに進入してきているイボクサは根が浅いのでわりと簡単に採れるのだが、畔際のやつは根がけっこう深く入っていて難儀する。ま、でも頑張りました。でもまた伸びてくるだろうな。ま、間違いなく(笑)。
夕方、田回りをしていたら、隣村のY農園の若い人が、無農薬の田んぼになにかを撒いておられた。先日ポット苗で田植えしておられるのを見ていたので、何を撒いておられるのか、近づいて話を聞いてみると、クズ大豆ということでした。除草というか抑草のために田植え後にペレットにした米ぬかを撒き、その後一週間後にクズ大豆を撒くのだとか。なるほど。理屈はわかります。
で、除草機もかけるのだそうです。うちのは三連ですが、七連の中耕除草機も使われるとか。でも当然、重いので、最初はいいけど、疲れてくると、大変です、ということでした。なるほどな。一長一短ですが、ま、効率は上がりますね。


さてうちの田んぼで隣の小学校の五年生とニゴロブナの親魚を放流したことは、すでに書きましたが、中耕除草機を入れてみると、チェーン除草の時と比べると、水面までの距離が近いこともあるし、孵化した稚魚が大きくなってきていることもあって、除草機の前を稚魚が泳ぐのが見えるんです!よくヨットやクルーザーで海を渡っていると、イルカが寄ってきて、いっしょに泳いでくれた、なんてレポートをテレビで観たことがありますが、あれと同じような気分になります(笑)。えー、だいぶんスケールは小さいですが。孵化した稚魚は1cmくらいにはなっていて、いささか老眼にはなっていますが、ありがたいことに明るい太陽のもとでは、何ごともよく観える眼ですし、なにぶんニゴロブナの稚魚は群れをなしていますから、よくわかります。
これが、うれしいんだなぁ。気分はジャッククストーが松方弘樹石原裕次郎か。ニゴロブナの稚魚の他にホウネンエビやらヤゴやらゲンゴロウやらオタマジャクシやら、よく観ないとわからないけど、ミジンコ類も爆発してます。ま、とにかく賑やかな田んぼではあります。
賑やかな田んぼがうれしい私。むふふ。

中耕除草する前に、ニゴロブナの圃場をさっと網で掬ったら、ホウネンエビが大漁。ニゴロブナの稚魚も三匹。稚魚も映っているんだけど、わかるかな?(笑)いささかBGMの音が高かったようで、音量注意して下さい。なかなか今日は注意事項がおおいぜ。


今朝の読売新聞の「人生案内」案内するのは作家の久田恵さん。「みんな、そうするしかすべがないから飛ぶのです。」という一文になぜか激しく反応してしまう。ちょっとしたことなのに、すぐウルウルしてしまうのは、歳のせいなのかな。もっともウルウルしてしまうのは、文章を読んでいるときか映画を観ているときばかりなのだが。