現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

次々と通り雨と『みみずくは黄昏に飛びたつ』と冷奴の歌など


昨夕の雷雨にはちょっと驚いたが、未明にもちょっとザッと降ったようだ。と思っていたら、お昼前にザッと降り、お昼にザッと降り、また午後三時半過ぎにザッと降った。次々と局所的に雨雲が流れてきているのだが、降るとけっこう強いのが気になる。雨雲レーダーでは、黄色とか赤になっている。やれやれ。一番最初に田植えした「コシヒカリ」は、あちこちでずいぶんダワダワとしてきているので、強い雨は、もうこのへんでこらえてほしいところだ。


田んぼでは最初に植えた「コシヒカリ」の圃場十数枚の尻水戸を切って落水しました。昨夕からの雨で少し水が溜まっていましたが、もう数日で稲刈りですから早く乾いてほしいです。というか、そこそこ土は固まっているので、水が落ちればコンバインも入れると思います。
それから去年から苦しんでいる雑草の名前を自分で調べても、なんだかよくわからないので、農協のUさんに来てもらって、雑草を観てもらう。すぐに調べてくれるそうだ。ありがたい。


贔屓にしているビールの「一番搾り」が新しくなったようだ。「日本の繊細な味覚に合う、澄んだ上品なうまさをぜひ、お楽しみ下さい。」と缶に書いてあります。なるほど。


日本農業新聞のコラムに冷奴の短歌が載っていた。茗荷、分葱、山葵、いいですな。そういえばここしばらく茗荷で奴というのをやっていないな。





川上未映子 訊く 村上春樹 語る『みみずくは黄昏に飛びたつ』(新潮社)を読了。作家の川上未映子が作家の村上春樹にインタビューをした本です。えー、とっても僕にはおもしろかったのですが、なんといっても老眼の身の上。というか老眼鏡をかけての読書に未だに慣れない生活で、蒲団に入ってからの読書では、なんとももどかしく、ずいぶん長い時間をかけて読むことになりました。村上春樹に『職業としての小説家』という本があって、これも面白く読みましたが、その続編のようなかたちで、作家が作家に『騎士団長殺し』を肴にして、あれやこれやと川上未映子が訊いています。川上未映子の本は、何か読んだのかなぁ。たぶん記憶にないので読んだことはないんだと思います。
でも川上未映子さんは村上春樹の大ファンなんでしょうなぁ、よく知っているし調べているんです。で、質問が、すごい!けっこうクドクド、ネチネチ(?)と、いや違うなぁ、なんというか、あつかましく訊いています。僕はそこにいちばん感心しました(笑)。
それから、僕は『1973年のピンボール』からのファンだと言ってもいいと思うのだが、「どこが好きなの?」とか「なにがいいの?」と村上春樹のことを訊かれると、「文体がええんよ。文体が身体になじむんよ」というようなことをいつもしゃべってきたわけだが、村上春樹が何度も「文体で小説を書く」みたいなことを何度も話していて、僕としては、とてもうれしかったです(笑)。


今朝の日本農業新聞の特集記事。まあ、あまり百姓をしていないと興味は持てないでしょうけれど、あれこれ思うところがありました。全部は書かないけど。
「規模拡大を追求して儲ける一握りの勝ち組を作っても、農家は減り、地域コミュニティーは成り立たなくなる。でも仲間をつくり、発信し、つながり合えば、地域全体は元気になる。」
「僕たちの世代は他人に見せることより,自分の中の誇りを軸に農業生産をしてきた。今の若い農家は他者に見せること伝えることを含めた農業をしている。」というところはときどき想うことでした。