現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

事務仕事のあれこれと『わたしに会うまでの1600キロ』

ジャン=マルク・ヴァレ監督『わたしに

夜の間は雪ではなく降ったのは雨だったようで、朝は思いのほかあたたかかったが、午後からは風も強まって寒くなる。ときどき風に雪が混じったりする。


午前中はいくつか書類を書いたり「みどり豊」の種もみを注文したりする。
午後は新しい事務用の椅子が届いたので組み立て、古い椅子をクリーンプラントへ持っていく。それから農協でいくつかお金の出し入れ。



夕方からジャン=マルク・ヴァレ監督『わたしに会うまでの1600キロ』(2014)をiTunesで観る。原作はシェリル・ストレイドの自叙伝『Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail』で実話の映画化ということです。シェリル・ストレイド役が主演のリース・ウィザースプーンということになっています。パシフィック・クレイスト・トレイルという自然歩道(通称PTC)を三ヶ月ほどかけて歩くんですな。アメリカには他にアパラチアン・トレイル、コンチネンタル・ディヴァイド・トレイルというのもあって三大長距離自然歩道ということらしいです。パシフィック・クレイスト・トレイルはメキシコ国境からカナダ国境までアメリカ西海岸を南北に縦走するコース。総延長は4000kmになるということです。
えー、昔リュックサックを背負って東北(主に遠野と津軽)をあるいたり、滋賀と奥美濃日本アルプスの山々を歩いたことがある身にとっては、なかなか興味ある風景が広がっていました。まして昔、コリン・フレッチャー著・芹沢一洋訳『遊歩大全(コンプリート・ウォーカー)』(森林書房)とかシェリダン・アンダーソン・田淵義雄共著『メイベル男爵のバックパッキング教書』(晶文社出版)を何度も読み返したことがあったので、なんだか映画の中の美しい景色が見たことのあるような気がしました(笑)。この本も処分しようか迷っていたところですが、残していて良かったです(笑)。ロングトレイルって、これらの本が出た1970年代後半から80年ぐらいにとくに人気が出たんですよね。
映画そのものは、うーん、どうかな、いささか文学的な映画なので、英語がわからないので字幕だけでは、どうもうまく伝わってきていないのではないか、と思いました。
 ”朝日と夕日は見ようと思えば毎日見られる。美しさの中に身を置け”。という母親の言葉はもちろん、シェリル・ストレイドがトレイルのゲストブックに自分の名前と一緒に詩の一節をたくさん書き残していくんです。エミリー・ディキンソンとかロバート・フロストとか。知らない詩人でしたが、岩波の文庫にこれらのアメリカの詩人の詩を載せたのがあるようですね。で、彼女が書き残す詩があとからやってくるトレイラーというか旅人を励ましていくんですね。妙に。そのあたりがうまくわからないので、ちょっと消化不良ですけど。
「コンドルは飛んでいく」が映画の中で何度かハミングとかあれやこれやで流れてきます。うーむ、この「コンドルは飛んでいく」の歌詞も今まで気にもならなかったけれど、気になり出すと気になりますわな。中学の頃、サイモン&ガーファンクルの「コンドルは飛んでいく」で、何度も聴きました。いろんな詩が付けられていますね。


        「コンドルは飛んでいく」
 I'd rather be a sparrow than a snail.
   蝸牛になって食べられるなら それを食べる雀になりたい
 Yes I would.
   そうさ 雀がいいよ
 If I could,
   もしなれるならね
 I surely would.
   間違い無く それを選ぶだろう


 I'd rather be a hammer than a nail.
   釘になって打たれるなら 金槌になって釘を打つよ
 Yes I would.
   そうさ 金槌になるよ
 If I only could,
   なれるならね
 I surely would.
   間違い無く金槌を選ぶだろう


 Away, I'd rather sail away
   遠くへ むしろ遠くへ飛んで行きたい
 Like a swan that's here and gone
   空を飛ぶ白鳥の様に 此処から遠い場所に
 A man gets tied up to the ground,
   鎖できつく縛られ 身動きも出来ず地面に横たわる
 he gives the world
   彼らは悲しみの音を世界に放つ
 its saddest sound,
   悲しく鎖の音が響く
 its saddest sound.
   悲しい鎖の音が鳴り響く


 I'd rather be a forest than a street.
   都市に住むなら森で静かに暮らすよ
 Yes I would.
   そうさ 森に住むよ
 If I could,
   住めるならね
 I surely would.
   森を選ぶだろう


 I'd rather feel the earth beneath my feet,
   私は自分の足で大地を踏みしめ 地球を 自然を 自由を感じたい
 Yes I would.
   そうさ そうするよ
 If I only could,
   それだけでも出来るなら
 I surely would.
   必ずそうするだろう