現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

田植えはじめたことと子煩悩な中島敦


こどもの日。


朝から快晴で風も弱く、絶好の田植え日和。ご近所の農家はすでに田植えをされていますが、満を持して(?)本日より田植えをはじめました。


朝からバタバタ。田植え機の植付け部のグリスアップは昨日やったのだが、あちこち可動部がたくさんある田植え機なので、あちこち田植え機の下にもぐり込んだりして、グリスを塗り付けていく。
それから苗箱を運搬器具を軽トラに積んだり、田回りしたり。あらかじめ先に肥料を圃場に運んだり・・・。と、書くとやはり自転車操業的に満を持しての田植えですな(笑)。


苗代の苗もすこぶる順調で、誰に見せても恥ずかしくない立派な苗になりました。むふふふ。うれしいです。
今日は長男の田植え機デビューでもありますな。一緒に乗り込んで、操作方法やコツを教える。最初はゆっくり慎重にやっていましたが、だんだん慣れてきてスムーズに動き出しました。ありがたいです。


そんなこんなで夕方まで田植え。その後、長男に田植え機の水洗いを頼み、僕は田んぼの水加減を調節したり、明日田植えする圃場の様子を見て回ったり。全部終わったら、ずいぶん暗くなってしまいました。


明日も田植えの予定。明日の夜から雨で明後日は終日雨で荒れ模様の予報も。
初日なのでまだ心地よい疲労だが、これからこういうことが続いていくと、だんだんただの疲労になっていくんだろうなぁ。




学生時代に大学の生協で『中島敦全集』を新本で買ったんだなぁ。全三巻のやつ。中島敦は高校の教科書に載っていた「山月記」にすっかりやられていてた。同様に『檸檬』にこれまたすっかりやられていたので『梶井基次郎全集』も続けて買ったような気がする。じつはそのまえの大学一年のときに『柳田国男全集』も買っていて、要するにアルバイトをしては買っていたのだが、当時同じ下宿の先輩方から「おまえ、こんな本は図書館にただであるがな」とか「全部読む気?」とか「ああ、もったいない。」などと言われたのだが、若気の至りで、買わずには、手元に置かずにはいられなかったんですな。ああ、いかに僕が真面目で勉強熱心な学生であったかがよくわかるのである(笑)。
と、こんなことを書いたのは今日の中日新聞の「中日春秋」に中島敦が登場していたから。全集の第3巻には敦の書簡も載せられていて、「南洋から我が子へ」という一連の書簡も載っています。中島敦が子煩悩であったのはわりと有名な話でもありますね。「子煩悩な父親」と「子どもを甘やかしてばかりいるバカオヤジ」の境目はよくわからないけれど、・・・。