現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

畦畔の草刈りと本居宣長と長浜盆梅展投句集


14日(木)
朝からよく晴れて、風も少なめ。
今日は終日、畦畔の草刈り。ま、刈りに刈る(笑)。
というわけで僕は草刈りをしたのだが、隣村では小麦の刈取りがはじまりました。隣村は集落営農ですので、大型コンバインが猛スピードでシュルシュルと刈取っているなぁ。と思って帰ってきたら、うちも村でも刈取りが始っていました。うーむ。農協のIさんに電話して、今日の受け入れ小麦の水分を尋ねたら、22%ぐらいが多かったとのこと。ちょっとまだ高めだが、そろそろですかね。


ふっと思い立って、池澤夏樹=個人編集 日本文学全集の『古事記』をAmazonでクリックしたのが、届きました。うーむ。読めるのかな(笑)。現代語訳は池澤夏樹です。考えてみれば『古事記』は切れ切れにほんの少し読んだことがあるか、ないか、というところなのですが、さて。


まだ『古事記』も読んでいないのに、なんだが、池澤夏樹も現代語訳の参考にしたと書いている『古事記伝』を34年の歳月をかけて完成させたのは本居宣長ですね。高校一年生の時、大阪の高槻から奈良を通って、新宮に出て、それから尾鷲、松阪と通って家まで戻ってくるというサイクリングをしたことがあります。松阪では本居宣長記念館に寄った。松阪城の中にあって、もう閉館時間ギリギリで慌てて見て回ったのだが、鈴のコレクターであった宣長の書斎(鈴屋と呼ばれています)ですが、そのキリッとしたたたずまいに、何やら感じるものがありました(笑)。ホントですって。それが証拠に、グッズ販売コーナーで鈴(土鈴)のレプリカを買って、たまに深夜にその土鈴を振って鳴らしてみたりしながら、勉強をしたのでした。ホントですって(笑)。
宣長のすごいところは、概ね民間人として過ごしたことですね。昼間は医師として治療にあたり、夜は自分の研究と講義をしたり弟子と語らって過ごしたそうです。私など今では学問とは無縁の百姓ですが、宣長の日々の暮らしの姿の良さというのは今でも気になります。



15日(金)
朝から雨が降ったり止んだりの一日。
午前中は精米など。午後は事務仕事で農協へ提出書類を作ったり、振込をしたり。
夕方から田回りなど。


朝、犬の散歩から帰ってきたら、母が茄子を畑から採ってきた。母によると美しい色のどぼ漬けにするには、新鮮な採りたての茄子でないといけないらしい。なるほどなぁ。


それから先日長浜の観光協会から「平成三十年長浜盆梅展投句集」が届きました。夏井いつき先生の選に入選したことは、以前にお知らせしましたが、句集になって送られてきました。入選句は、


   白梅や義父より囲碁を教はりぬ


というものでした。もっとも義父に教えていただいたのは私でなくて長男なんですけどね。去年に続いて入選してありがたいことでした。いっしょに近所にある須賀谷温泉の「限定入浴利用券」が5000円分と「サンキャッチャー」というガラスの玉を送っていただきました。
須賀谷温泉は僕が小学生の頃に開かれた温泉なのだが、まだ一度も入ったことがないのだ。あまりにも近すぎて・・・(笑)。戦国時代の浅井氏三代の居城、小谷城のあった小谷山の麓にあります。これは入ってこなくては。



今朝の日本農業新聞のコラム。「米百俵」という言葉は今から十数年前に小泉純一郎内閣総理大臣所信表明演説で引用して有名になりましたね。ためにずいぶん手あかにまみれた言葉になってしまいましたが、あの時、総理大臣は何を我慢してほしい、とおっしゃったんだったかなぁ。昨日だったか、一昨日だったか、「国立大の数を適正に」経団連が提言という記事を読んだが、なんだかなぁ、と思わずにはいられない。
人を育てることに重きをおかない世の中というのを想像しがたい。だって世の中の親はみんな子どもをなんとか立派に育て上げたい、立派に育ってほしい、とばかり思っているんだから。微生物から、昆虫から、小動物まで、身の回りの生き物の暮らしぶりを眺めてみれば、なんとなくそういう風に感じるのですが。