現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

畦畔の草刈りと「コシヒカリ」の登熟具合と『アフター・バッハ』


今日の朝は気温がぐっと下がって、気持ちのよい朝でした。
極早稲の「みずかがみ」の稲刈りがはじまっていますね。うちは「コシヒカリ」からなので、まだなんですが、一番最初に植えた「コシヒカリ」もずいぶん黄色くなってきています。とはいえまだまだ青いですが、稲刈りの準備もきちんと始めないといけません。
午前中は畦畔の草刈り。午後も畦畔の草刈り。大いに草を刈る。今日もわりと湿度が低くてカラッとした天気なので仕事がはかどりました。あと一時間刈れれば良かったのですが、ちょっと日没の時間も早くなってきていて、ま、切りのいいところで終了。草刈りした圃場は遅く植えた中晩稲の品種の「秋の詩」なので、まだ出穂していません。でも明日か明後日にも走り穂が出てきそうですが。


今日の甲子園の第4試合は滋賀の近江高校と秋田の金足農業。夕方、草刈りを終えて帰るとき、軽トラの中でいっしょに草刈りをした長男に近江はどうやったんやろな?と言うと、どうもよくわからんが負けたらしい、などと言っていて、ほうか、ほら残念やったな、というような会話をしていたのだが、家について、草刈り機なんかをしまって、コンビニにビールを買いに行き、帰りにラジオをつけたらNHKの7時のニュースをやっていて、話題が甲子園になった途端に、第4試合の滋賀の近江高校と秋田の金足農業の話題に。サヨナラ2ランスクイズだったということでした。2ランスクイズだけでも珍しいのに、サヨナラだと!
さっそくさっきYouTubeで確認。おおおお!3度繰り返し見てしまう。満塁でスクイズのサインかぁ、なかなか出せないんですよねぇ。監督が2ランスクイズのサインを出したのかな?もともと2ランスクイズのサインをつくっておいたとしたら、それもすごいことです、たぶん。いろいろ思うことはあったが、しかし、金足農業高校、2塁ランナーがいい判断でしたね。三塁のランナーコーチはちょっと止めてるような感じですけど。地方の県立の農業高校。全員、地元の秋田県出身。アルプススタンドの横断幕には農業高校だけに「雑草軍団」とありました。終日、草刈りをしていた百姓としては、ぐっと心を掴まれました(笑)。ほんとは初戦からずっと金農はチェックしています。と、言っても新聞記事だけですが。ずっといい試合をしていますね。



地蔵盆は本当は23日なんだが、23日は平日で親が手伝えないということなのだろうけど、今日、あちこちの地蔵さんで、地蔵盆がおこなわれていました。うちの近所の地蔵盆は21日ですと先日案内が入っていました。最近の地蔵盆は親があれこれ面倒を見つつ、親も楽しむ形の地蔵盆になっていますね。さっき通りかかった近所のお地蔵さんのところでは、数十名の親子が集まって、バーベキューやら焼きそばやら、ワイワイと楽しんでおられました。うーむ。いいねぇ。


お隣の家がバーベキューをやっておられます。あ、花火がはじまりました。若い夫婦が子ども連れで帰省です。元気な子どもたちの声と肉の焼ける匂いが僕の部屋にまで届いてきます。うーむ。いいねぇ。
うちも子どもが小さかったときには、二、三度、バーベキューをしたなぁ。



ブラッド・メルドーのCD『アフター・バッハ』が一昨日届いて、一昨日からずっと聴いている。CDが届いて、タイトルの意味がやっとわかる。ブラッド・メルドーはジャズピアニストということですが、バッハの『平均律クラヴィーア曲集』から何曲かを弾いていて、それにインスパイヤされるようにして自由に即興演奏をする、という感じです。『平均律』からは「第1巻〜前奏曲 第3番 嬰ハ長調 BWV 848」「第2巻〜前奏曲 第1番 ハ長調 BWV 870」「第1巻〜前奏曲 第10番 ホ短調 BWV 855」「第1巻〜前奏曲とフーガ 第12番 ヘ短調 BWV 857」「第2巻〜フーガ 第16番 ト短調 BWV 885」の5曲が選ばれています。僕にとってはバッハの『平均律クラヴィーア曲集』といえばグレン・グールドなので、聴き比べてみたりする。グールドは1970年にレコードが出ているのだが、録音はその頃として、僕が持っているのはCDなので調整はされているだろうし、今まで録音がスバラシイと思ってきたけれど、メルドーの方は最新録音だし、音の違いにちょっと驚いたりする。それとグールドを聴いてわかったのだが、メルドーは曲の全部を弾いていないんですね。もともとは前奏曲とフーガという風になっていますが、そしてもちろんグールドは両方とも弾いていますが、メルドーは前奏曲だけを弾いています。あ、BWV 857だけは両方弾いています。なるほど、だから印象がちょっと明るくなるのかな。というか、グールドのはテンポも含めてちょっとクセがありますからねぇ。もっともメルドーがやりたかったのは、バッハの『平均律』ではなくて、アフターバッハの演奏ですわな。これは、なかなか刺激的でカッコいいです。さすがです。
以前にも書いたかもしれないですけど、ブラッド・メルドーのピアノは、どこかキース・ジャレットの昔のソロでたくさん弾いていた頃のムードに似ているんだなぁ。アルバムの最後に入っている「プレーヤー・フォー・ヒーリング」は、そこかしこにキース・ジャレットの響きというか匂いを感じる。それはそれでおもしろく楽しいのでいいのだが。
子どものピアノの発表会には、毎回欠かさず聴きにいっていましたが、うちの子どもの発表会では、バッハを弾く子どもは一人もいませんでした。ピアノの先生の発表も少しあるのですが、そのなかでもバッハはなかったような。まあ、ちょっと発表会向けではないというか地味ですからね。僕は子どもの発表会にバッハのゴールドベルグ変奏曲の最初のアリアとあと一曲、あるいは、『平均律クラビーア曲集』の最初の Prelude & Fugue #1 In C, BWV 846と Prelude & Fugue #2 In C Minor, BWV 847とPrelude & Fugue #3 In C Sharp, BWV 848のどちらか。これでいったらどうや?むちゃくちゃカッコよさそうやけど。と何度か勧めたことがあるのだが、難し過ぎ、と即却下になりました。
バッハは、中学生のころ、友達に教えられて、トッカータとフーガニ短調のパイプオルガンとか、ブランデンブルグ協奏曲とか、何度も聴いたことはあるのだが、その後クラシック音楽とは無縁な時期が長く、村上春樹の小説でグレン・グールドを知って、またグールドのバッハを聴くようになったのは、たぶん幸せでラッキーなことなんだろうな。