現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

無農薬有機栽培米「コシヒカリ」の稲刈り


17日(月) 敬老の日
朝起きたら、地面や道路が濡れていてあわてる。どうも夜中に雨が降ったらしい。しかもけっこう大きな水たまりになっている。ふう。
とりあえず、精米など。


午前十時を過ぎて、稲刈り開始。金曜日に途中で雨に降られた田んぼから。稲の方はまだ少し湿っている程度だが、土は充分まだ濡れている。ゆっくり稲刈り。17時過ぎまで。なんとかその後は降られずにすむ。


18日(火)
朝から晴れてありがたい。朝のうちは籾擦り。そして米の出荷。
で10時半から稲刈り。二枚、六反分ほど刈りましたが、一枚は直播きの圃場。除草剤を入れるタイミングが少し早かったのか、あまり発芽がばっちりとはいかず、その分雑草だらけ、ヒエだらけの田んぼになってしまったが、とにかくコンバインをゆっくり動かすことにして、刈取りをする。





19日(水)
今日も朝から陽射しが出てありがたい。朝のうち籾擦りをして、張り切ってコンバインにのって、完全無農薬有機栽培のコシヒカリの圃場へ。刈取り適期と判断しました。コンバインの稲刈りは基本的に左回りで圃場の外側から周りながら刈って行くのですが。最初の一周、半分まわって、畔裏を刈ろうとしたら、コンバインが沈んでしまって、稲刈り不能状態。なんとかコンバインは動けたのですが、刈ろうとしても稲が根元から抜けてしまうような状態で、刈取り部が泥だらけになってしまう。やれやれ。これほど悲惨な状態は久しぶり。
稲の状態はすこぶる良くてきれいな稲穂だし、雑草は少なめに抑えられたし、・・・。張り切っていたのに、ずーっとバックで進入路までなんとか戻ってはきたものの、刈取り部が泥だらけなので、とても稲刈りできる状態ではない。ひとまず家に帰って、高圧洗浄機で泥を落とす。でもってちょっと昼食をとっている間に乾かしてもう一度注油して、もう一枚の無農薬有機栽培コシヒカリの圃場へ。むふふふ。ここは台風21号で軽く倒伏したものの、籾も茎も葉もよく乾いてて、稲の状態も素晴らしく、スラスラ、スイスイと高速で刈取りが出来る。こうでなくては。この圃場を刈取ってから、また最初の圃場に戻り、ぐるぐると周りながら刈取るのではなくて、コンバインが沈んだ反対側を、前進とバックを繰り返し、一方通行的に刈取っていく方式で、乾いている側を半分ぐらい刈取る。快調だ(笑)。ここで乾燥機が満タンになったので、今日の刈取り終了。
風もあったので籾は比較的よく乾いてました。さて。残り半分はどうして刈るのがいいのか。いやはや。画像は乾いている田んぼの方。コンバインが沈んでしまった田んぼの方は、写真を撮っている余裕がまったくなし。というか、手がドロドロになってしまって、スマホもポケットから出せない(笑)。午前中、コンバインが沈んだと聞いて、父が手伝いに出てきてくれた。ありがたいことですな。


夕方からまた籾擦り。


日没後、低い位置にギラギラと輝く星が見えました。宵の明星。金星ですね。
そういえば今朝、未明の4時頃に乾燥機の調子を見に外に出たら、満天の星空でした(笑)。真上にオリオン座が輝いており、北の空にはカシオペア座が。日の入り直後や八時、九時の空とはまた違う星座。しばし、でっかいオリオン座に見とれる(笑)。


20日(木)
午前中は雨が降らなさそうなことを昨日は天気予報で言っていたのに、今朝起きたら、10時から降りそうだという。やれやれ。この2時間は大きいのです。
昨日、刈り残した無農薬「コシヒカリ」の圃場。コンバインのクローラーのあとで圃場を荒らしているので、雨が降れば、いよいよどうしようもなくなりそうなので、なんとか雨の降る前に、刈れるところは刈っておきたいのだ。というわけで、朝ご飯を食べて、すぐに田んぼに出る。なにせ昨日コンバインが沈んだ圃場です。同じ過ちを犯さないように土が硬い方から慎重にゆっくり刈りはじめる。ところがやはり途中から雨がポツリポツリ。ああ。小雨程度なのだが、だんだん稲が濡れてくると、刈り刃のところで詰まりはじめたので、ここで終了。今日も今日とて、雨に濡れながらコンバインで戻る。ほかの農家のひとは「あほやなぁ」と思っていたかもしれないが、諸般の事情はあるのですな。だいたい無農薬有機栽培のコシヒカリだし、きちんと刈取りたいのです。でも思っていた以上に刈ることが出来て、いささかこっそり満足。
お昼は長く休憩して、午後は籾擦り。


さて。
先週は不染鉄という日本画家にはまっています、ということを少し書いたのでしたが、Amazonから『不染鉄之画集』(求龍堂)が送られてきて、焼酎のロックを飲みながら、不染鉄ワールドを楽しんでいる。この本は、まあ、不染鉄の作品をよく集めている唯一の作品集ということなのだが、作品の部分をクローズアップして見せてくれるのが多いのがいいですな。


この「ともしび」という作品のように、不染鉄はよく家を描いていますが、家の灯で、障子の桟がくっきりと見えてますね。みなさんは、こういう外から障子が見える家をご存知でしょうか?田の字型の家で、南側と北側には縁側が付けられていて、その縁側の外側に障子がはめられていました。もちろん一番外側が紙の障子戸では雨に濡れてしまうので、外側には板の雨戸が閉められるように、雨戸を格納する戸袋がこしらえてありました。僕が子どものころにも、村の中に何軒かそういう家があったと思います。でも大概はすでに縁側に硝子戸がはめられ、屋根は瓦屋根になってきていましたが。