現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

事務仕事と『ままならぬ人生』と冷奴


朝ちょっと雨。その後少し止んでいたけれど、午後はまた時雨れてきました。北風が冷たく、寒いです。夕方からエアコンの暖房を入れることにしました。
うん?午前中は何してたかな?ネットをあれこれ見ていたのか。午後は事務仕事を仕上げて印刷をする。ほんとうは印刷したものを役員さんに配らねばならないのだが、雨と寒さで明日の明日の朝に延期する。


三段目の宇良が6勝0敗。調子いいですね、膝の様子もいいのかな。前頭十二枚目の遠藤は7勝5敗。勝ち越しまであと一勝というところまできましたね。現在トップを走る小結の貴景勝、親方(今は協会を退職してしまいましたが)の厳しい教えがあったのか、インタビューでもほんとに浮ついたことを言わないですね。うーむ。


木村小夜『ままならぬ人生 短編の扉を開く』(澪標)はFM福井の「空飛ぶ文庫」という番組の内容を本にしたもの。15篇の短編小説が取り上げられていて、トーク番組らしい対話形式で短編小説が読み解かれていきます。大宰や芥川、鷗外、漱石アンデルセンにO・ヘンリーに、村上春樹まで。
老眼が進んだり、仕事が終わるとすぐにビールに手が伸びたり、すぐに眠くなったり、なかなか読書する時間も減ってしまったのですが、読むものは、やはり小説が多いような気がします。エッセイもちょっと読むか、評論などは、もうぜんぜん読めなくなってきました。ああ、でも老眼鏡の影響が大きいかな。
若いときには読みながら赤線をひいたり、読んだ後、ちょっと考えたりしたものだが、もう今は読んでいるときは没頭して楽しむけれども、メモも取らず、読み終われば、「はー、おもしろかった」とは思うが、思った瞬間からどんどん忘れていく。この一年ぐらいは、最後まで読了できずに終わる本も数知れず(笑)というテイタラクですわな。この本は短編小説を読んで、二人でトークしながらあれこれ意見をいいあい考えるという、若いときのスタイルがあっておもしろく読めました。読みやすかったし。
昔よく読んだ石川淳が取り上げられていた。いわゆる無頼派でも大宰や安吾と比べると地味なんだけど、なんでもよく知っているんだなぁ、石川淳。「灰色のマント」は読んだことなかったけれど、木村小夜さんの語り口によるといかにも石川淳らしい感じで、おもしろそうです。昔、『石川淳全集』を買ったのだが、ほとんど読めないままだ。というか文庫でポツポツ読んだだけなんだけど。読むたびにおもしろかったです。おもしろかったという印象しか残っていないけど。でもおもしろかったからいきおいで全集まで買ったんだろうなぁ。
しかし、小説家は最初どれくらい構成を考えて書いているんでしょうね。よく作家が自分の小説が大学入試問題になって、作者の意図や主人公の気持ちを問われて、解いてみたら間違ったり、書けなかったり、ということが話題になったりしますけれど、作家はまああれこれいろいろ考えているのでしょうけれど、書いているときには、ストーリーが動き出すと、その動きに合わせて書いていくものではないかな。ま、最初からきっちり構成を決めて書いている作家もいるでしょうけれど。


ちょっと迷ったのですが、夕方からエアコンの暖房を入れました。時雨が来て、北風が強く冷たいです。迷うところですが、小春日和といえるような天気が多かった今月ですので、ちょっと気温が下がると耐性がなくなっていたのかな。
部屋が暖まるとなんだか、心も落ち着きますね(笑)。で、焼酎のお湯わりに冷蔵庫から豆腐を出してきて、九条ネギで、冷奴をいただきました。『豆腐ほど、好きなものはない。第一、豆腐は食べやすい、豆腐には骨がない。なにより値が安い。」そういや、昔、(って、今日は昔話が多いな。)クリスマスのころに、暖かい暖炉の燃える部屋で、冬にアイスクリームのコマーシャルが登場したのにはびっくりしたけど、暖かい部屋で冷奴も、ま、落語の「徂徠豆腐」のファンとしては、悪くないです(笑)。