現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

村田沙耶香『コンビニ人間』


 朝は強風に雪が混じるような天気。でも積もりはしない。
 午前中は精米など。
 午後は、なんだか寒いので蒲団にもぐり込んで、村田沙耶香コンビニ人間』(文春文庫)を読む。おもしろかったぁ!
 だいたい2016年に本屋大賞芥川賞をとった小説なんだが、そのニュースを読んで、「コンビニ人間って、わしのことかいな?」と思ったことをはっきり覚えている(笑)。だって、まあ、今でもだが、ほぼ毎日、田んぼからの帰り道にコンビニに寄ってその日に飲むビールとちょっとしたツマミを買って帰っていたので。当時、まあ、今でもだが、自分の暮らしぶりをコンビニ人生だと自認していたのだ。
 読んでみた一番の印象は、どうも設定がうまいなぁ、ということです。僕はだいたい日本の作家の書いたものはなんとなく文体がなじめるかどうか、ということがおおきなポイントになっているのだが、この小説は設定と展開がいいです。設定と展開がいいということは小説としておおいに成功しているということでしょうな。ま、舞台はとても小さな世界なんですが。なるほどねぇ。
 最近の文庫本にしては薄くて、文字もゆったりと組まれているので読みやすく老眼の私でも2時間半で一気に読了しました。それにしても92万部というのもすごいし、18カ国に翻訳決定というのもすごいですね。真偽は知りませんが、噂では、村田沙耶香さんは芥川賞受賞後もコンビニでバイトをつづけているらしいのだが・・・。本当なのだろうか?人間観察の場としてはなかなかいいというインタビュー記事もあるのですが、92万部と18カ国で翻訳ですから、経済的にはコンビニでバイトする必要はないはずですが。うーむ。


 そういえば、日本農業新聞滋賀県有機農業の研修会の記事が載っていた。僕が参加したやつです。うーむ。昨年の年末の研修会だったんだけどなぁ。稲葉光國氏の雑草の防除方法の説明がざっくり載っているのがおもしろい(笑)。うん?おもしろくないか。




 あと小谷あゆみさんの「農の喜び 言葉に」というコラムも。酪農の話がメインですが家族農業とか小農とか、日々の暮らし(方)とともにあるのが農業だと思うので。