現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

大麦の栽培研修会と「夜長姫と耳男」と最上川のこと


 午前中はお米の精米など。
 午後は大麦の栽培研修会に参加してくる。会議室での研修の後の現地研修で、うちの圃場を観てもらう。雨の少ない暖冬のわりには分けつが少なめなのは、もともとが湿田だからということでしょう。少し追肥したほうがいいかも、と言われましたが、ええ、つい先日追肥をしたばかりで、やってよかったです。むふふふ。


 坂口安吾「夜長姫と耳男」と「文学のふるさと」を読む。「夜長姫と耳男」を読むのは35年ぶりぐらいか。いやー、スバラシイ。カッコいい。ゲイジュツです(笑)。「文学のふるさと」はつい先日もこのブログに書いたばかりだが、時々読み返してきた文学評論。百姓になる前は毎年のように読んでいたような気がする。


 うちは中日新聞をひいているので、今朝の朝刊に名古屋大学の二次試験の問題が掲載されていた。(河合塾のHPに問題文がアップされていますね。)現代文の問題は奥野克巳『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』からの出題したとのこと。えらく長いタイトルの本である。この長いタイトルに魅かれて問題文の最初の数行を読んでみたら、なんだかぐっと引き込まれて、最後まで読んでしまった。おもしろく読めました。現代の資本主義社会や国や企業のリーダーに対する皮肉も感じますね。
 勢いがついたので古文も漢文も読んでみました。両方とも読書に関しての文章で、読書好きにはわりとすんなり読めたのではないかしらん。


 山形の友人から真下慶治の“「はやぶさ浅春」(村山市大淀) 制作年1980”という絵葉書を送っていただく。真下慶治氏は最上川の画家なんだそうであります。最上川といえば僕なんかは「五月雨をあつめて早し最上川」という芭蕉の句をすぐに思い出すのだが、Googleマップ山形県酒田市あたりの河口から川上へ川筋をたどってみると、山形県の奥深くまで広く遡ることが出来ますね。源流から河口まで、一つの都府県のみを流域とする河川ですから、山形県の人にとっては思い入れがあるというか、暮らしに密着した川であったことは間違いないでしょうね。
 学生時代に二度、東北ワイド周遊券を使い、リュックサックを背負って東北地方を旅したことがあるので、最上川も何度か車窓から見ているはずなんだが、覚えているのは羽越本線の鉄橋から眺めた最上川です。この絵葉書のような中流域とはまた印象が違いますが、川の両岸の堤防にまったくコンクリートが見えなかったのを印象深く覚えているのです。いや、これも35年ほど前のことですから、今はどうなっているのか、しらないでいるのですが。残雪の残る春まだ浅い最上川と村の様子。奥の高く白い峰々はどこの山なのだろう。1980年の春といえば、僕が大学に進学させてもらった年である。絵葉書を眺めつつ思いをはせるのでありました。


今朝の中日新聞の記事。ふなずしのこと。僕はふなずしが大好きなのだが、なるほど、いろいろ体にいい食べ物なんですな。