現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

「ザルツブルグの小枝」と苗代じまい


4日(火)
終日、田植え。


5日(水)
 終日、田植え。無農薬「コシヒカリ」を植える。
 これで田植えも苗代を残すのみとなる。


6日(木) 芒種
 長男が苗代の一枚を「こなし」をしてくれる。僕は終日事務仕事と精米。


7日(金)
 午前中は雨。
 朝、雨の中、苗代あとに植える苗を苗代から水路端にあげる。
 午前中は精米など。
 午後は農協の湛水直播部会の先進地研修。彦根市のF原ファームさんに伺って、乾田直播などの話をきかせていただいたり、圃場を見せていただく。200haほどを耕作されているとのことですが、半分ほどを移植で、もう半分は直播きだそうです。うちとは米づくりのやり方や考え方は違いますが、大いに刺激になりました。一番の刺激は社長さんが35歳だったことかな。ま、僕も頑張らねばなりませんな。
F原ファームさんの合鴨除草の田んぼ。うーむ。なんとも合鴨がかわいいですな。この苗の立派さと水の濁りと雑草が生えていない様子をみると、合鴨除草にもチャレンジしてみたくなります。


F原ファームさんの合鴨除草20190607



8日(土)
 朝のうちに精米など。
 お昼前から苗代あとの「こなし」。午後からはつづいて「尻踏み」までしてしまう。


 とザッと振り返ってみたけれど、なんだか慌ただしい5日間でありました。慌ただしく過ごすと書くことはたくさんあるような気がするのだが、慌ただしい中でそういうことをメモしていくこともできないので、どんどん忘れていってしまうんだなぁ。ま、こういう風に僕の人生の残り時間はどんどんと流れていくのでありました。


 沖縄奄美、九州南部が梅雨入りしていましたが、7日に東海、関東甲信、北陸、東北南部が梅雨入りしましたが、九州北部、中国、四国、近畿は梅雨入り宣言が出ませんでしたね。ま、いろいろ事情や都合があるのでしょうけれど、今日は一日このあたりは梅雨空でした。ま、このあたりは北陸の気候でもありますが。



 日本農業新聞に載っていた短歌俳句のコラム。「ザルツブルグの小枝」が効いていますな。百姓は通勤電車にも乗らないし、大岡昇平スタンダールザルツブルグもよく知らないのだが、ヨーロッパを旅する気分は不思議に感じられてしまいます。スタンダールの『恋愛論』やザルツブルグの街並みに思いをいたす日本の百姓なのでありました(笑)。


 えーっとプロ野球では交流戦が始りましたね。いやー、交流戦はおもしろいわ。パシフィックリーグめっちゃ強いし(笑)。というかピッチャーがなんだか、みんないいピッチャーに見えてしまいます(笑)。ま、カープが中でもライオンズやホークスという調子のいいチームと当たっているということもあるかもしれないけれど。勝ったり負けたりでいいんだけど、カープ、もっとどんどん勝ってくれい!(笑)


 というわけで、田植えもあとは苗代あとだけになりました。「苗代じまい」という言葉があります。苗代というのは稲の種をまいて苗を育てる所ですけれど、田植えが機械化された現在は苗箱に播種されますから、その苗箱が並べられるところになりますね。田植えの最後は、その苗代にある残り苗を処分したり、しつつ、その苗代に田植えできるように、苗を苗代からあげて、代かき(「こなし」と「尻踏み」)をして、田植えのできる真っ平らな状態に戻さねばなりません。これが「苗代じまい」です。最近の大きな農家はほとんど苗代用のビニールハウスを持っておられますから、「苗代じまい」をする必要がありませんが、うちは露地のプール苗代ですから、苗箱をあげ、プールをつくっていた木枠なんかを解体したり、ビニールを外したりして、まさに「苗代じまい」をして代かきをしました。あとは最後の田植えですが、明日できるかな?明後日になるかな?この苗代あとの最後の田植えまでを「苗代じまい」というと思っているのですが、違うのかな?「苗代じまい」いい言葉だなぁ(笑)。