現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

まだまだ稲刈りの日々と夏も頬かぶり


8日(日) 白露
 午前中は籾擦りと出荷。
 午後は稲刈りとヌカ捨て。さらにフォークリフトに給油など。


9日(月) 重陽節句
 午前中は籾擦りと出荷。
 午後は稲刈りとヌカ捨て。さらに田回りをして、いくつかの田んぼは土が白く乾いていたので、尻水戸は切ったまま水を入れたりする。いや、どうもこのあたりでは今度いつ雨になるのか、天気予報を見ていてもわかりにくいので、乾きやすい田んぼだけ、水を通しました。明日の朝には止めます。


 今年の夏は最近噂の「水に濡らして3回振れば冷たくなるタオル」というのを使っている。要するに気化熱を利用して一瞬冷たく感じるだけのことです。乾きやすい素材なのです。一瞬冷たく感じますが、すぐにそうでもなくなります。このところの猛暑で、最近は、この「水に濡らして3回振れば冷たくなるタオル」を頬被りにして利用している。一瞬冷たく感じるし、紫外線も通しにくいようだし、一般的なタオルより長くて顎のところで結びやすい。これが稲刈りの時の角刈りのときにも稲の葉を気にすることなく鎌で手刈りすることができて案配がいいのです。むふふふ。


 僕は百姓なので、農事暦とか、二十四節気とか雑節とか、わりと気にしています。今日は九月九日ですから、重陽節句です。そして昨日は二十四節気の白露でした。
 今月の1日は二百十日で、明後日の11日は二百二十日です。ちなみに今日は旧暦の八月、葉月の十一日ですな。
 二十四節気とか雑節は春分秋分など太陽との関係で決められてきているので、昔から変わらないけれど、節句は旧暦の太陰暦太陽暦では少し一ヶ月から二ヶ月くらいズレが生じるので、あまりピンとこないんだなぁ。二十四節気も中国の気候を元に名前が付けられているので、日本ではあまりピンとこないこともありますね。たとえば昨日の白露なんかもそうです。節句では、いちばんピンとこないのが重陽節句で、菊の季節にはまだ早いのが致命的だなぁ。さすがに9月9日に菊の咲いているところは少ないでしょうね。菊は電照栽培が有名で、電照で菊の開花時期をずらしたりするのですが、遅らすことはできても、なかなか早くすることは難しいでしょうし。ですから節句は行事が月遅れでなされることもありますね。
学校を卒業して仕事をして一年目だか二年目の頃だったと思うけれど、料理屋さんで菊の花びらが浮かんだ菊酒をいただいて、ほほう!と思ったのを覚えています。骨酒、鰭酒、鯛酒などなど、魚系の回し飲み系の日本酒のいただき方は苦手なのだが、菊酒にはあまり抵抗がない。あ、いや、普通においしいお酒を冷でそのまま飲むのが一番好きです、ええ。
 そういえば仕事をしだした頃は、隣に住んでおられた職場の先輩とときどき花札をしたなぁ。ええ、「こいこい」です。花札でも九月は「菊に杯」で、桜や月とからんで、「花見で一杯」「月見で一杯」の出来役がありますな。