現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

香川と愛媛の研修と朝焼けの伊吹山


 21日(火)から23日(木)まで、県の指導農業士会の研修で香川と愛媛の農園や農場、農産物の直売所、それから井関の松山製造所などをいくつか回って研修してきました。何人もの農家のお話を聞かせていただいてたくさん刺激を受けてきました。まあ、みなさん、自信のある話しぶりの方が多かったですし、頑張ってこられた様子がよくわかりました。今回の研修は若い従業員、新規就農者や研修生、外国人の受け入れについて学ぶということが、底辺に流れるテーマだったのかな、そういうお話をどこでもしてくださいました。あとは生産から加工販売までの一貫経営と六次産業化が二つ目のテーマだったかも。


 子どもの少年野球の大会で徳島には7年ほど前に行ったことがあったのですが、香川も愛媛も初めての土地でした。バスで行って、帰りは松山空港から伊丹空港に飛行機で帰ってきたのですが、バスも飛行機も、おしゃべりしている以外は、ずっと窓の外を眺めてました。ずっと窓際の席だったし。飽きないものですね(笑)。
 香川も愛媛も瀬戸内の気候で野菜の栽培の農家が多いんですね。畑や田んぼも眺めても土がとてもよく乾いていましたし。ため池もいくつも見えました。それから滋賀県水稲が作付けの中心だからかもしれませんが、だいたい圃場整備されて30aが基本の四角い圃場になってきていますが、車窓の田んぼは思いのほか一枚の面積が小さめなのですが、畑作が中心だからでしょうか。あと街中は別ですが、農村の中にきっと何件か、すごく大きな家がありますね。というか入り母屋造りの瓦屋根、で、二階は中二階のような感じで、屋根が入り組んだお城みたいな感じの家。家の面積も大きいし。瓦屋根の庇の入り組んだ作りだからでしょうか、とても立派に見えました。


 宿は香川県のこんぴら温泉と愛媛県道後温泉のそれぞれの温泉の中でもたぶん立派な感じの大きなホテルでした。宿の夕食に、両方とも大きくて立派な鯛の兜煮が出てきて、二晩連続でビックリ。仲居さんにそのことを伝えると「鯛は愛媛の県魚なんですよ!」と言われて一同から「おおおお!」と。いや、滋賀には県魚が制定されていないので、ちょっとビックリしたんです。なるほど。瀬戸内ですからね、鯛ですね。すぐに調べたらマダイでした。滋賀ならフナかモロコになりますかね。いやもちろんフナもモロコもおいしいけど、マダイには迫力だけですでに負けてしまいますな(笑)。仲居さんからは「あれ?お客さん兜煮、きれいにたべましたね。」ということを松山弁で誉めてもらって、むふふふ、となってしまったのでありました。昔は鯛の兜煮なんかが出ると、ほじりにほじって、鯛の鯛を必ず探しだしていたんだけど・・・。なかなか宴会ではそんなこともしてる時間がなくて残念でした(笑)。


 最終日の23日は松山城坂の上の雲ミュージアムを回って観光。松山城は観光ボランティアのおじさんがついてくださってずっとあちこち解説してくださって、とても勉強になりました。あちこちに攻めてきた敵をやっつけるおもしろい仕掛けがありますな。石垣がなかなか印象的なお城でした。
 司馬遼太郎の作品は短いエッセイのようなものをいくつか少し読んだだけで、ほとんど読んでいないので、今回の研修に合わせてやはり『坂の上の雲』ぐらいは読んでおくべきだったなぁ(笑)。松山城のガイドさんもおっしゃっていたが、伊予松山藩佐幕派だったために維新の時には薩長と敵対したり、朝廷にお金を献上させられたりして、すっかり貧乏な藩になってしまったんですね。そのために貧しくても学問をして立身出世する気風が芽生えたんじゃないか、とそれが秋山兄弟や正岡子規の上京の背景にあるんではないかということでした。なるほど。
 お土産は讃岐うどんとじゃこ天と栗タルト。



24日(金)
 いつものように起きて、四日ぶりに犬の散歩に出る。
 資材の予約をして、夜は寄合い。
 日本農業新聞の一面の見出しは「結球野菜が低迷 1月相場 来月も供給過多」とか「産地は悲鳴」というものでした。研修中も話題になっていましたが、本当なら分散して出荷できるように播種、定植しているのに、暖冬でハクサイもキャベツもレタスもブロッコリーもどんどん生長していってしまうので、どんどん出荷しなくてはならないし、暖冬であまり鍋料理がでないので、供給過剰で安値になってしまって農家の悲鳴が上がっているということらしいです。うーむ。ま、当然ですが、異常気象は水稲だけでなくて野菜農家にもいろいろ影響を与えていますね。


25日(土) 旧正月
 午前中は選句と精米とお米の配達。
 それから事務仕事など。


 あら、遠藤も貴景勝も負けてしまった十四日目の大相撲。この二番ともラジオの実況アナウンサーが絶叫しているような相撲だったので、YouTubeに上がったら、確認しなくては。


 今朝の日本農業新聞の記事。レポーターの阿部祐二さん、ってそういやテレビで何度か観たことがあるような気がするが、「邪道」という言葉が印象的だが、確かに小細工というか、素材の良さを生かせていないのは邪道って言いたくなる気分はわかりますね。