現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

土壌採取と『ワイルダーピープル』と『挿絵で読む「坂の上の雲」をゆく』と有機栽培談義

29日(水)
 朝から異常に暖かい感じ。風もない。午後からは風が出たけれど、それでも寒い感じはしない。どうなっているんだ?朝食の時に父親がとぼけた風情で「この冬は、氷が張ったことあった?」などといったが、さて、12月に薄氷が張ったのは覚えているが、そういえばバリバリ、カリカリに凍てた朝が思い出せない。うーむ。


 午前中は朝早くから起きているのに、メールやSNSのチェックをしたりして、ウダウダ過ごしてしまい、午後は、土壌分析検査をするために土壌の採取をする。農協が五点までなら無料で土壌分析をしてくれるのだ。今年は基本無農薬有機栽培をする圃場の土を集めてきました。土を乾かしてから提出です。


 タイカ・ワイティティ監督『ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル』(2017)を観る。ニュージーランドの映画。たぶんコメディとして作っていると思うけど、おもしろかったです。楽しめました。ニュージーランドの自然も美しく描かれていますな。そして安上がりの映画のはず。ベラの死因とかヘクターの刑がどうだったのか等々、よくわからないこともあるのだが、でもおもしろい。
 タイカ・ワイティティ監督については、初めて知ったのですが、脚本や俳優、コメディアンでもあるんですね、なるほど。父親はマオリだそうですけど、オールブラックスが試合前に踊るハカのマオリですな。リッキー役のジュリアン・デニソンもかわいいし、おじさん役のサム・ニールもなかなか偏屈オヤジを上手にやっていますな。
 それから施設から引き取った12歳の問題児(?)のリッキーが俳句を詠むんですな。これが日本人からすると俳句にもなっていないのですが、いや、なかなかおもしろいです。でも施設は自己表現することが大事だとして、なぜ俳句を選んだんだろうか?


 午前中はウダウダしていたので、ラジオで国会中継をちょっと聴いていたのだが、やはり国会中継専門チャンネルは必要ですな(笑)。ゴールデンタイムに本日のハイライトとなる場面を3時間ほど、編集なしで流してほしいな。ニュース番組の5分ほどの編集された報道では、あのうろたえ方、しどろもどろ感、答弁はするが質問にはきちんと応えず何度も官僚の作った答弁書の同じところを繰り返し読む鉄面皮ぶり、イライラした話し方、委員会の進行をする委員長の不公平とえこひいきな議長ぶりは伝わりません。プロ野球中継などスポーツ中継がないときには、けっこうな視聴がありそうなんだけどな。やはりそんなの観たくないという人が多いのかな。


 産経新聞取材班・挿絵下高原健二『挿絵で読む「坂の上の雲」をゆく』読了。うーむ。下高原健二画伯の挿絵はスバラシイが、なにせ『坂の上の雲』を読んでいないので、どうも取材場所がピンとこない(笑)。でも漱石、鷗外、子規など、文人に関する場所の取材はおもしろく読めました。


30日(木)
 朝の散歩の時は雨は上がっていたけれど、通学や通勤の時間帯になると雨が降りだす。終日、北西の風、時雨模様。
 午前中は精米など。
 午後は農産普及所のKさんとあれこれ有機栽培について話をする。なかなか有機の栽培方法について、細かい話をするのはすくないのであれこれ話をするのは楽しい。今年は苗箱の播種量、肥料、それから追肥についてご意見をいただいたりする。ご近所に有機栽培している農家はすくないので、とても刺激になります。


 今朝の日本農業新聞のコラムと中日新聞のコラム。
 「湖北には十一面観音が多い。」とあるが、この場合滋賀県の湖北地方のことです。滋賀県に住んでいると湖北、湖南、湖東、湖西という風に普通に使うけれど、湖があるところは世界中にいろいろあるから、世界中に湖北地方があるのでしょうけれど、この場合は滋賀県です。湖北の観音さんも井上靖の小説『星と祭』で有名になりました。石道寺の観音さんも唇に紅が残っていたりして美しいですが、渡岸寺の国宝の十一面観音像もまたそのフォルムが美しいです。




 国会中継をたまたま少しラジオで聴いたからというわけではないが、今朝はこのコラムが胸に残りました。