現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

蕎麦の大盛りとマッコイ・タイナーと別役実と東日本大震災から9年


 今日のこのあたりは昨日と同じように曇りで時折、というか頻繁に通り雨。時雨です。


 うちは先日来、次男が帰ってきているので、八人のフルメンバーがそろっていて、家の中がバタバタだが、ま、これはこれでうれしくありがたいことです。


 東日本大震災の日で、新聞もラジオもあれこれ関連特集やニュースを流しています。


 マッコイ・タイナーが先日81歳で亡くなって、ちょっとSNSでもあれこれ話題にあがっていました。人気がありましたね。若い頃は腫れぼったい瞼で若々しい写真が印象的でしたが、だんだんいい感じの顔になってきたなぁ、と思っていました。マッコイ・タイナーといえば、もちろんジョンコルトレーンのバンドのピアニストとして有名になったのですが、僕の中ではあれはいつ頃になるのかな中学の頃かな、高校の頃か、FMラジオからマッコイ・タイナーの来日公演のCMが頻繁に流れていて、それが「マッコイ・タイナーマッコイ・タイナー」と名前を男性が独特のイントネーションで連呼するCMで、これがとても記憶に残っている。やはり連呼は記憶に残るんだろうな(笑)。
 ジョンコルトレーンのレコードは何枚かもっているけれど、インパルスのレコードばかりで『バラード』『至上の愛』『アセンション』などマッコイタイナーの参加しているレコードが中心です。
 『Nights of Ballads & Blues 』『Sahara』『Fly With The Wind』とか話題になっていたのを覚えていますし、ジャズ喫茶でよくかかっていました。学校を卒業してCDが普及しはじめた頃で久しぶりにマッコイタイナー『Blue Bossa』を聴いたら、なんだかとても懐かしいような、でも美しいフレーズで感激したものでした。


 などとマッコイタイナーの音楽にひたっていたら、劇作家・別役実さん(82歳)が死去というニュースまで流れてくる。
 あたしは演劇のことはよくわからない。というかそんなに観ていないし、観られる環境でもないので。一度、利賀村の演劇フェスティバルを観に行きました。あれなんで観に行ったんだろう、一人で。しかも車を運転していたなぁ。
 観た劇は鈴木忠志のSCOTの「マクベス」だったと思う。これが悲しいくらいなんにもわからなかったんだなぁ(笑)。
 いや、別役実の話だ。僕はエッセイと『〜づくし』シリーズで別役実を知りました。最初の『虫づくし』(烏書房)を読んだときの衝撃は忘れられない。一度、このブログでも書いた記憶があります。
 自分のブログを別役実で検索してみたら4つ引っかかってきました。
tsujiifarm.hatenablog.com
tsujiifarm.hatenablog.com
tsujiifarm.hatenablog.com
tsujiifarm.hatenablog.com

 宮沢章夫さんって、昨年だったか一昨年だったかまでNHKのラジオのパーソナリティをやっておられて、全国的に有名になりましたが、2008年の12月に本を読んで笑っていたんですな、すっかり忘れていました(笑)。


 さて、今日は東日本大震災から9年です。毎年、思うのですが、福島の原発事故のことは、とても書きにくいのです。実際、農家のブログを読んでも、福島の原発事故について触れている記事はとてもすくないです。たぶんみんな同じように書きにくい、触れにくいという思いがあるのでしょう。それはとてもよくわかる。ですから僕も書きにくいので、書かずにすませてきたところもあるのです。だいたいどう書いていいのかわからないし。もうひとつは事故の後、そこで暮らし、頑張っておられる方がたくさんいることも確かなんだし、他所からあれこれ言われたくない、という気持ちもよくわかります。
 でも、あんな大きな事故があって、いまだに苦しんでいる人がたくさんいるのに、原発を再稼働しようとする政治家や企業がどんどん出てくるようになったので、なんだかわからなくなってきて、わからないことはわからない、と言わないといけないかな、と思いはじめているのです。
 で、今日、Twitterに樽川和也氏の顔が出てきて、ドキッとする。この人はちゃんと正直に話している気がするから。正直に誠実に語る人がいるのなら、だれかそれに正直に誠実に応えなければいけないでしょ。だからドキッとしてしまう。



 実はまだ観ることができないでいるのだが、井上淳一監督『大地を受け継ぐ』(2016)というドキュメンタリー映画があります。情けないことに予告編しか観ていません。なかなか地方の百姓には観るチャンスがない感じです。でもその予告編で樽川和也氏の顔は覚えました。いつかきちんと観たいなと思っています。うちのお米のお客さんやこのブログを読んでくださっている方でこの映画をご覧になった方はおられますか?おられたら是非感想を聞かせていただきたいと思います。
filmers.jp



 「不都合な真実」というフレーズが何年か前に流行りましたが、政府や大企業にとって不都合なことには、なかなかお金が集まらないのです。まあ、当然のことですね。大金をもっているのは国と大企業ですから。そうそう、今、若松節朗監督『フクシマ50(フクシマフィフティ)』がヒットしているそうです。なぜ『フクシマ50』にはお金が集まり、同様にフクシマの原発事故を描いた『太陽の蓋』(2016)にはお金が集まらなかったのか、自分の頭で考えてみたいと思っています。あ、あともう一つ、いろいろ大きな問題があるように思うのだけれど、選挙のときの投票率が低いのは何故なんだろう、というのもよくわからないことではあります。
filmers.jp
www.fukushima50.jp



 追加。
webronza.asahi.com

 いろんな意見があるようですけれど、これも貼っておきます。ナイツの漫才のように「誰それのせいで試合に負けた」とは、現実は複雑でなかなか言えないのですが、でも実際のところどうだったのか、ということぐらいは検証できなくてはおかしいですよね。正式な会議録はない、メモはある。でも会議録ではないので、公表できない、などというふざけた言い訳は通用しないと思うのです。