現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

直播きをしたことと「秋の詩」の田植えと田んぼのザリガニ


11日(月)
 朝から晴れる。ありがたい。
 今日は農協から播種機を借りて、直播きする日。
 普通は苗箱に播種して、苗代に並べて、芽を出して、そこそこ大きくなった苗を田植え機で植える、という手順ですが、そこを大きくすっ飛ばして、直接田んぼに種を播くというやり方です。苗代を作らないので大きく省力化できますよね。ありがたいです。でもその分、いろいろ気を使わないといけないこともあって、七、八年前から取り組みはじめているのですが、失敗続きで、ここ三年ほどはやめていたのですが、今年は久しぶりに取り組むことにしました。
 何度も書いていますが、直播きの一番の問題は、除草剤散布ありきの技術だということです。苗を植えるということは、雑草との競争でいうとアドバンテージがあるわけです。代かきをしてまっさらの圃場にして、そこに苗を植えるわけですから、一ヶ月ほど先に大きくなっている苗ですから、一から発芽する雑草との競争には有利なわけです。でも直播きは、雑草と稲とがヨーイドンで同時にスタートしますので、そのままだと雑草のたくましさにはなかなかかなわないので、除草剤で雑草をおさえるわけですね。ま、初期の一発除草剤などは、慣行栽培ではみんな使っているわけで、気にすることはないのですが、方や無農薬栽培にも取り組んでいるので、これが、あーた、気になるわけです。除草剤ありきの技術に抵抗があるわけです。
 そんな心持ちでやっているので、毎年、失敗続きなわけですが、長男にもいろんな技術を知ってほしいということもあって、久しぶりにやってみることにしました。田植えは、苗が植わっていくのが目に見えますから、失敗も目に見えますが、直播きは、播けているのかどうか、すぐに覆土されるので目に見えないのが、大きな根本問題ですね(笑)。あと播種後の落水状況とか。
今回は、どうも「こなし」と「尻踏み」の間が開きすぎて、いささか土が、ええ、泥なんですが、固く締まりすぎてしまったのが、気になります。いやはや。
 ま、うまく芽が出てきてほしいです(笑)。
 あ、直播きは苗継ぎの時間がないので、作業時間が短くなるのもいいですね。


 午後は播種機を洗って農協へ返却。それから田回りなど。田回りの時に田んぼの中でザリガニを見つける。このザリガニが二ホンザリガニかアメリカザリガニか、それが問題だ(笑)。
 しかし、なんですな、ハムレットの悩みも、現代の日本人にとっては、遠い問題になってしまいましたね。「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ。」「To be, or not to be: that is the question:」ま、いろいろな日本語訳があるようですけれど


田んぼで見つけたザリガニ20200511




12日(火)
 天気予報通り、朝から無風。5時に起きて。田回りなど。それから精米。
 で、最後の6月植えの「コシヒカリ」を苗箱に播種。今シーズンの最後の播種なので、家族のチームワークもよく、スムーズに作業が進みました。ありがたかったです。


 午後は「秋の詩」の田植え。


今朝の日本農業新聞に、農村の葬儀の記事が出ていた。お葬式が三密にあたるとかで、家族だけですませてしまうことが多いのだ、という記事でした。つい最近も同級生のお母さんが亡くなられて、でもこういう状況だから家族だけで葬式を済ませざるをえなかった、という話を聞いたばかりでした。





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あんまり無風なので、田んぼに白い残月がくっきりと写っていたので、カメラを向けたが・・・。あまりにも月が小さくてどこにあるのか、わからない(笑)。ええ、中央付近にあります。


北陸縦貫自動車道の脇の田んぼですけれど、高速道路の法面の松が伐採されてすっきりして、通るトラックや自動車がよく見えるようになりました。

「秋の詩」の田植え20200512