現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

田植えの日々と『柳生一族の陰謀』


25日(月)
 朝、無風。昨日からたっぷり入れた直播きの圃場に、除草剤を投げ入れる。播種からすでに2週間。すでにヒエなどいろいろ生えてきているが・・・。
 直播きという技術は、この除草剤を使うということがベースになっているので、いろいろ抵抗があるのだが、ま、長男にもいろいろな技術があることを知ってほしいし、ま、三年ぶりに取り組んでみたのでした。
 それから肥料を圃場に配り、足りなくなったので農協から肥料をもらってきたりして、いつもより一時間遅れで田植え開始。午後は小さい田んぼになったので、時間がかかり、大いに疲れる(笑)。



 日曜に田植えした無農薬有機栽培の圃場を観ていたら、タニシがずいぶんと泥の上を動き回っていた。秋から冬に田んぼがカラカラに乾く田んぼだとさすがにタニシも生きていられないが、この田んぼはわりと水が湧いてじくじくした田んぼなので、タニシが盛大に暮らしています。タニシが雑草をおさえてくれる、という話もないではないが、ま、雑草の生命力にはなかなかかないません。


26日(火)
 天気予報では午後は雨とのこと。早朝より肥料を圃場に配り田植え準備完了。それから今日の田植え後に「こなし」する予定の田んぼに水を入れたりする。でも朝9時からちょっと寄合いがあり。田植え開始が30分遅れる。
 その後午前中田植えして、今日の予定を終える。雨が降りだす前でありがたい。
 昼に農協に提出する書類を作り提出し、昨日届いた10万円の「特別定額給金」の申請書にあれこれ書いて郵送する。
 その後、おもわず昼寝してしまって(笑)、夕方、雨の中、田回りして、水を止めたりする。


 夜、深作欣二監督『柳生一族の陰謀』(1978)を観る。おもしろい。計算すると僕が高校二年生の時なのか。大ヒットしていたらしいというのは知っていたが・・・。初めて観たけれど、おもしろいなぁ。野上龍雄松田寛夫深作欣二の三人で脚本書いたのか。なるほど。萬屋錦之介, 千葉真一, 松方弘樹、などなど東映の時代劇映画で超豪華俳優陣総出演という気配。1978年の映画だから、みんな若い。真田広之志穂美悦子もこの頃は新人だったんだろうな。萬屋錦之助のしゃべり方が気になったが、・・・。


 そういえば。
 今朝の日本農業新聞のコラムで紹介されていた俳句。細谷源二って俳人のことはしりませんでしたが、こんな短い紹介文でも、朝、読んでいたら泣けてきた。記事にある「昭和16年俳句弾圧事件」というのは、いわゆる「京大俳句弾圧」「新興俳句弾圧事件」のことだろうけど、治安維持法というのが、いかにオソロシイ法律だったかが、わかりますね。「治安維持」って、いかにもそれらしい言葉で飾られている法律ですけれど、「治安」というのが、いったい誰のための治安であるか、ということですよね。戦後、今の憲法が制定されて、「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」の原則ができ、思想・信条で差別されたり、弾圧されたりすることはなくなったのですが、こういうことはウッカリしていると、すぐに権力を持っている人の都合で、あやふやになってしまうこともありそうですので、気をつけたいですね。
 どうも最近のニュースを見ていて、権力を持っている人の都合、というか、わがままで、国民の時間も、労力も、税金も、振り回されている気がしています。
 楽天家で、苦労人で、弾圧事件に巻き込まれて獄中で2年4ヶ月過ごし、戦後開拓移民として北海道に渡る。なるほど。最後に紹介されている「地の涯に倖せありと来しが雪」の句もいいですね。