現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

畦畔の草刈りと溝切りと『Love Letter』と『壬生義士伝』


17日(水)
 天気が良くて、昨日ほど風がなかったので、暑さを感じました。


 朝の田回りのあと、溝切り機で2枚溝を切ったところで長男と交代。僕は畦畔の草刈りに。今日は夕方歯医者さんの予約が入っているので、昼過ぎまで草刈りに精を出したが、空腹で家に戻ったら14時だった。
 その後、昼食をとって休憩。歯医者さんにいく。すると長男から電話がかかってきて、溝切り機が沈んでしまって溝が切れない、溝切り機が使い物にならない、と電話がかかってくる。どうも口調からそうとう難儀した模様。歯医者さんから帰ってくると溝切り機は水洗いされて、長靴が干され、長男はシャワーを浴びていた。悪戦苦闘した気配がありますな(笑)。


 ところで今日、お昼前に草刈りをしているとき、隣のK君が「ツジイさん、大変なことになってますよ!畦畔ブロックが倒れてきてますよ!」と。朝の田回りでは気がつかなかったのだが、見に行ってみると、畦畔ブロックが1/3ほど(30mほど)倒れてしまっている。しかしありがたいことに畦畔が崩れたわけではなくて、水は湛えられていました。畦畔ブロックはセメントでつながっているので、このままではどんどん倒れていきそうな気配。なので、歯医者さんから帰ってきて、ホームセンターで杭を買って、掛け矢を持ちだしてきて、長男にも来てもらって、杭を打ってこれ以上倒れないように応急処置をする。全部で11本の杭を打つ。
 秋に稲刈りが終わったら、畦畔ブロックを引っ張って元に戻すことにしたいが・・・。
なぜ畦畔ブロックが倒れたか・・・。春に畦畔ブロックのキワの雑草をとるためにブロックマスターで雑草を土ごときれいにはがしたのだが、どうも土をはがしすぎたのだろう。うーむ。しかしなんだな、もう少し深く畦畔ブロックを打ち込んでおいてほしかったな・・・。やれやれ。ま、田植え前でなくてよかった。畦畔が崩れて水や泥が流れてしまうことがなくてよかった。でも、今後どうなるか、まだわからない。このままの状態でお願いしたいが、草刈りもしなくてはならないしなぁ。
 しかし、なんだな、百姓はなんでも、いろいろ臨機応変に仕事しなくてはなりませんな。ま、そこがいいところなんですが。


 帰りにコンビニに寄ってビールを買ったのだが、悪戦苦闘でヘロヘロになった長男に「なんか、買うたろか?」と言うと「ほんならLチキを。」ということでした。ま、若い人には良質なたんぱく質が必要ですな(笑)。


 岩井俊二監督『Love Letter』(1995)を観る。中山美穂主演の青春映画。山男とか図書委員とかいろいろ出てきて引き込まれる。ある意味本好きには鉄板ネタの図書館の図書カードではありますね。個人的にいろいろ思い出すこともあって楽しめました。そうか1995年の中山美穂かぁ。ショートカットですぜ。


畦畔の草刈りをしていたら、ハルジオンなのかヒメジョオンなのか、確認するのを忘れたけれど、刈ろうとしていたら、蝶々が乱舞してきたんですよね。あわててスマホを取りだして撮影したけれど、その時には、乱舞も半減で、ま、こういうこともありますわな。しかしなんですな、蝶が飛ぶ景色は、どうにも平和なかんじがしますね。ありがたくうれしいです。うちの畦畔には除草剤がかかっていませんので、どんどん雑草が伸びてきますが、蝶がどんどんやってきてくれるのなら、少し心が落ち着きます(笑)。


蝶々が飛びました20200617



18日(木)
 天気予報では昼か、昼前から雨という予報でしたが、思いのほか早く雨が降りだす。
 朝の田回りのあと溝切りに出る。出たのだが、溝切り機のエンジンをかけようとしたら、これがぜんぜんかからない(笑)。あらま。昨日、長男が溝切りに難儀したことや、水洗いしたことや、あれこれ思いがよぎるが、エンジンがかからない。プラグを外して確認したけれど・・・。農機のKくんに電話したら、すぐに来てくれた。うーむ。どーもエンジンがかからないのでチョークをしめて何度もヒモを引いてエンジンをかけようとしたので、排気にガスがたまって吸気と排気がうまくいかなくなったらしい。と、そうこうしていたら長男がやってきたので、溝切りは長男に任せて僕は草刈りに。すぐに雨がポツポツと降ってくる。で、ポツポツがだんだん本格的に降り出して、すっかりずぶ濡れになってしまったが、今日予定していた溝切りが終わったので、昼過ぎに溝切りの長男と一緒に撤収する。
 本格的に雨が降り出したので、午後は田んぼ仕事は休みにする。



 滝田洋二郎監督『壬生義士伝』(2003)を観る。原作は浅田次郎で、今回、初めて観る。日本アカデミー賞を獲ったので、話題になったのはよく覚えている。なるほど。よくできた映画ですな。ま、しかしいかにもお涙頂戴というか、泣かせてやろう、という気概が満ちあふれていますな(笑)。もちろん泣かされました(笑)。でもこの映画を観ても「義」とは何か、ということはよくわかりませんね。そう思いました。
 私はNHKの夕方の人形劇「新八犬伝」を熱心に観ていた記憶もあって「仁」「義」「礼」「智」「忠」「信」「孝」「悌」という八つの徳目は節をつけて言えるのだが、なかなか、あーた、この八つをきちんと説明するのは難しいですね。中でも最初の二つ、「仁」と「義」は難しいような気がしますが、二つ合わせて「仁義」となると、ちょっとわかりやすくなりますね。ダウンタウンブギウギバンドの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」にも”仁義を欠いちゃぁいられやしないよ”という歌詞がありましたね。
 吉村貫一郎役の中井貴一、カッコいいです。斎藤 一役の佐藤浩市、カッコいいです(笑)。僕はあまり新撰組についてはよく知らないのですが、強い人がたくさんいたのでしょうな。『新選組始末記』『新選組血風録』『燃えよ剣』みな未読です。