現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

終日雪が降ったり止んだりと『最後の冒険家』と『真昼の決闘』


 昨夜も比較的早寝したので、今朝も早く目が覚める。と、いっても3時だけど。昨日より1時間ほど遅い(笑)。もちろん外は真っ暗で、雪の様子はよくわからない。妙に静かだし、雪が降っているのかも、とは思う。
 で、昨日の続きで、蒲団の中で石川直樹『最後の冒険家』(集英社文庫)を読了。第6回開高健ノンフィクション賞受賞作です。いやー、スバラシイ!神田道夫という名前は知りませんでした。それから熱気球で太平洋横断に挑戦したというニュースも覚えがなかったです。うーむ。じつは1980年に僕は熱気球にちょっと興味を持っていて、熱気球に乗ってみたい、サークルがあるなら入りたい。無いのなら作ってみたい、ぐらいのことを思ったことがあるのだが、・・・。19歳の私が考えることは、まあ、その程度までで、2020年の現在でも、まだ一度も熱気球に乗ったことはありません(笑)。1980年は熱気球が、遊びなのか、道楽なのか、スポーツなのか、よくわかりませんが一般社会に認知されはじめた頃ではあったような気がします。
 久しぶりに石川直樹の文章を読みましたが、やっぱりかっこいいですね。石川淳とはスタイルもぜんぜん違うけれど、カッコいいという点では同じですね。石川直樹石川淳の孫だと知ってからの僕の心の動揺は計り知れないですな(笑)。


 朝起きたら。15〜20cmほどの積雪。朝飯前に2時間弱、ママさんダンプ(ええ、スノーダンプです)とスノープッシャーで除雪、「雪どけ」とも「雪かき」ともいいますね、に頑張る。腹が減ったと思ったら9時前だった。やれやれ。でも除雪の道具はポリカーボネートが最強ですな。軽いし、強い。もう10年ほど前にホームセンターでポリカの雪用のスコップを求めた時、「こんなプラスチックで大丈夫?」と訊ねたら、店員さんが「ポリカーボネートといって、鉄より強いらしいですよ。」とおっしゃったのをよく覚えている。実際、スノーダンプはポリカのところはまったく問題ないのに、鉄の柄の部分が雪の重さで曲がってしまって使いものにならなくなるのだ。全部ポリカーボネートで作ってほしいのだが・・・。たぶんそうすると丈夫すぎて、壊れないから売れなくなるんだろうな。メーカーの気持ちはわかるが・・・。


 午前中に特別養護老人ホームにいって退所手続きのお手伝いをする。
 お昼ご飯を食べて、精米など。


 それからフレッド・ジンネマン監督『真昼の決闘』(1952)を観る。『ハイ・ヌーン』ですな。スバラシイ!観るのは二回目]かな?
 ブログを検索したら、2009年の二月に観てました。11年前?さすがにフレッド・ジンネマン。撮影してから70年になろうかという映画ですが、まったく古びない映画ですね。たぶんカール・フォアマンの脚本もいいんだろうな。ゲーリー・クーパーがスバラシイのはもちろんですけれど、グレイス・ケリーも、ケティ・フラドもよろしおまんな。熱演だと思いました、って私が言うことではないけれど。誰かがこれは西部劇ではない、って言ってたのを覚えているけれど、まあ、そうとも言えますね。ジョン・ウェインの西部劇とは、ちとムードの違う社会派の映画でもあります。


 15時過ぎに大雪警報が出たのだが、昨日は『メルー』でメルー峰初登頂のドキュメンタリー映画を観、今朝は『最後の冒険家』を読了し、午後は『真昼の決闘』を観たんだぜ。なんとも、どうにも、頑張るぜ。という気力が湧き上がってきて、「雪どけ」なんぞ、なんのその、という感じで頑張るぜ。

 さらに。動く安部公房を初めて観たような気がする。養老先生も若い。中学の時、安部公房の『棒』が教科書に載っていた。友達の間でひとしきり盛り上がって、誰が「棒」であるのか、おしゃべりした記憶がある。安部公房、思いのほか謙虚なムードで、あらためて好感がもてました。二人でしゃべってることはむつかしいことのような気がするが(笑)。


安部公房「文明のキーワード」聞き手:養老孟司(1987年)