現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

スライドモアの導入とあぜ端の話と雨の休息


17日(木)
 朝は田回り。午前中は精米など。
 午後はスライドモアで道路脇の草刈りをする。モアというのは、まあ、草刈り機なんですが、トラクタに付けて使うやつです。フレール爪というフリーに動く爪を回転させて草を刈ります。刈るというかトラクタのPTOで動かすのでパワーがありますから草を粉砕する感じですね。除草剤をあまり使いたくない私としてはずっと欲しかったのです。もう一カ月近く前に届いていたのですが、トラクタは田植えの前の「こなし」「尻踏み」という代かき作業をしていますから、とてもトラクタにつけられる状況ではなかったのですが、田植えも終わり、いよいよ出番です(笑)。農機センターのKさんからあれこれ注意事項を聞いて、とりあえず道路脇の田んぼの法面の除草をする。むふふふ。思ったより使いやすいし、刈ったあとの仕上がりも美しい。もちろんこれで全部刈れるわけではなくてモアの長さは140cmしかないので、その幅でしか刈れないので、大きな法面だと草刈り機で際を刈らねばならないが、大いに草刈り作業の効率は上がりそうな気配です。ありがたいですな。






18日(金)
 昨夜は早く寝たので、その分早起きする。
 すべての圃場を回ってメモを取りながら圃場観察。ま、毎日、田回りしているので、メモなど取るまでもない、と言えばそうなのだが、ま、生産記録と生長記録やtodoリストもできるので、たまには必要ですからね。
 朝、一番に長男と一枚の圃場の畦畔に波板シートを入れる。ま、丁寧にあぜ塗りしても漏れるあぜは漏れてしまいます。うーむ。でも今年はすこしマシなような気がしているのですが。
 波板シートを入れていたらちょうど下の田んぼの農家さんが田回りにこられてすこし話をする。長男とすこし会話されてその後僕に話しかけてこられた。
「親子でいっしょに農作業できるなんて、よろしいですね。」
「はい。なかなかね、大変ですけどね。」
「私も田んぼを守る活動をしているのですが、後継者問題は大変ですから・・・。」
「はい。うちもあれですよ、会社勤めをして、よそから収入があればいいですけど、外からの収入がないですしね、なかなか。」
「そのあたりが難しいところで、兼業農家でもいいんですけどね。農地を守る、田んぼを守る、って思うと責任重大に感じがちですし、米あまりの状況で田んぼを守る必要があるのか、ということもありますが。」
「私もそうでしたが、父や母の田んぼ仕事を見ていると頑張れるのですが・・・。」
「そうですね、私も上草野地区ですからこっちの方へ田んぼの中に建てた小屋に寝泊まりしながら田植えや稲刈りを手伝いました。もちろん子どもですから遊びみたいなものなんですが、そうやって親の田んぼ仕事を見たり、親の苦労を、今になって苦労だったとわかるのですが、そういうのを見てると違いますね。」
「はい。親の仕事ぶりを見てると違うというか、頑張れますよね。」
というような話をあぜでする。長男が聞いているので照れ臭いところではありますが。
 農業者人口はどんどん減りつつあり、高齢化が進み、その分、家族経営の農家でも大規模化がすすんでいる。さらにもう家族経営ではすまない規模に拡大して人を雇っている正に大規模経営もどんどん増えている。必然の動きでしょう。ま、小さな家族経営の米農家の未来はよくわからないが、目の前の田んぼ仕事を追っていく、負っていく、どっちだ?と頑張るしかない。


 波板シートを入れて後は、長男に昨日、僕が覚えたばかりのスライドモアの使い方を伝授して、大麦跡の圃場を刈ってもらう。いまのところ大きな草はまだ生えていないのだが、大麦は藁が多いし、高刈りをしているので、切り株が大きいし、モアで刈ったり叩いたりしておくと後々の播種作業が楽になるのでした。
長男に任せて僕は畦畔の草刈りに。
 昼過ぎまで頑張って昼食。午後の草刈りに出ようとしたら、長男が昼食に戻ってきたので、今度は僕が大麦跡に出動して、昼食を終えた長男と交代するまで作業をつなぐ。
 思いのほか早く長男が交代してくれて、また僕は畦畔の草刈りに。曇りで日没は見えないが夏至近いこの時期の日没時刻まで草刈りをすると、長男もちょうど戻ってきた。なんとか雨の前に予定の作業が出来てありがたい。


19日(土)
 昨夜からの雨がずっと降っている。終日雨ということになりそうだ。
 午前中は土曜日だというのに事務仕事があって、と出勤して寄ってくれた農機センターのKさんとひとしきりあれこれ話をして笑ったりする。ああ、今年は農機センターのKさんを通してけっこうな買い物をしているなぁ。そういう巡り合わせの時期なんだろうなぁ。買い物はしたけれど、支払のお金の方は巡り合わせられるのだろうか、それが問題だな(笑)。「ツジイさん、また秋にゴッソリ入るでしょうから、その時にお願いします。」って、あーた、つい先日田植えが終わったばかりだッつーの。それにそういうのを「取らぬ狸の皮算用」というのだろう。だいたいゴッソリ入った試しがない。いや、ゴッソリ入っても、皮算用でアテにして買い物をしていると、入った途端にごっそり引落されてしまっているのが、現実だな。あとあれこれこのあたりの地形と水田の特徴の話をしたら「扇状地なんて言葉、地理の授業以来、久しぶりに聞きました」なんて思いのほか真剣に真面目にきいてくれたので、うれしくなって調子に乗り、ずいぶん話をしてしまう。
 ↓ま、なにかと梅雨の雨の日のアジサイには目が行きますね。






 ↓さらにナンテンの花。白い小さい花ですけど、黄色いのは雄しべかな?咲いた花びらはそりくりかえることが多いのでわかりにくいですね。



 ↓さらに雨の日のタチアオイ



 さて、午後はちょっと事務仕事をしなくてはいけませんな。ああ、でもカープベイスターズの東京ドームでのゲームのラジオ中継がはじまってしまった。あ、初回にカープ3点取って、これで先発森下も楽になったかな、と思ったら初回裏に2点取られてしまったぜ。やれやれ。交流戦3勝で最下位だし先発投手は未勝利だったし、なんとかリーグ戦に戻っていいスタートきってガンバって欲しいですな。


狼少年ケン!」の作曲も小林亜星だったのか!