現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

大雨と事務仕事と苗箱の後始末と落語と浪曲『竹の水仙』


17日(火)
 朝から曇り空、雨がときどき。午後は雨が降ったり止んだり。夕方に大雨警報。やれやれ。
 午前中に農協へいって、通帳のあれこれ。その後は事務仕事。
 午後は事務仕事をして、その後、春の田んぼ作業で使った苗箱が、作業所の一階に積んだままだったのだが、それを二階にあげる。普通の農家はパレットに苗箱を積んで、リフトかなんかでシュルっと二階へあげて並べるんだが、うちは二階へ上がるのは梯子ですからね。ハシゴ。父が若いときに建てた一応二階建ての作業所なんですが、当時はそんな百姓がリフトを使うなんて、まだ考えが及ばないものですから一階の天井が低いんですね。それでリフトが中へ入れないんです。で、その低い二階へ上がるのにも昔ながらの梯子を掛けてあがる仕様になってます。ちょっと重たいものを上げたり下ろしたりするときには、上と下に人を配置して、上ではロープを上げたり下げたり、下ではまあ、そのお尻を支えて上げたり下ろしたり、梯子に伝わせてやっています。いやはや。
 今日も、長男に二階に上がってもらって、僕が20枚ほどの苗箱をもって梯子を数段上って二階に苗箱を置く。長男が二階でそれをきれいに積み上げていく。という塩梅です。2時間ほど黙々とiPhoneで落語を聴きながら頑張りました。汗だくになりましたが。いえ、今ごろこんな作業をしているのにはわけがありまして、晩春に一度1/3ほど上げたんです。大汗をかきました。その後、一度上げようと思ったのですが、作業所の二階に上がった途端に、何もしないのに大汗をかきました。瓦が太陽に照らされて焼けに焼けてますから、サウナ状態。30秒で大汗。というわけでのびのびになって、今時分になってしまったのでした。やれやれ。


 仕事しながら聞いた落語は立川志の輔の「徂徠豆腐」「柳田格之進」「浜野矩随(はまののりゆき)」。さらにこのブログを書きながら志の輔の「井戸の茶碗」、小三治の「芝浜」。ええ、いつもiPhoneの中に入れている音源からです。どれも名演でスバラシイです。
 私は落語ファンですが、寄席に通う落語ファンではないので、カセットテープやCDやDVDやYouTubeの音源を集めて聴くファンですので、どうしても年寄りの評価のかたまった名人や今はもういない名人ばかり聴いているのですが、そういう音源ばかり聴いていると若い人の落語はなかなかおもしろく聴けないんですよね(笑)。でも上方落語の若い人の落語は、できるだけ聴こうとはしているのですが。むひひひ。


 例の囲碁ゲームですが、9路盤で4目置かせてもらって、勝てるようになりました(笑)。私の進歩、腕の上げ具合のスピードもなかなかです(笑)。3目しか置かせてもらえないと負けてます。



18日(水)
 昨日は早く寝床に入ったのだが、夜中に右足が攣って目を覚ます。しばらくしたら今度は左足が攣って目を覚ます。どうも昨日両手で苗箱を抱えて、バランスを取りながら梯子を何百回となく上がったり下ったりしたので、足になにがしか疲れがたまったのだろう。仕方がないので起きたら夜中の12時だ。どうしようもないのでビールを一本飲みながら、京山幸枝若『竹の水仙』をYouTubeで観る。『竹の水仙』は落語の演目だが、どっちが先かはわからないけれど(たぶん落語かなぁ)、浪曲でもやりますな。落語と浪曲と同じ演目の場合、落語もいいが浪曲はもっといいです。というか私はそう思っています(笑)。
 誰だったかな、誰かが書いていたけれど、昔、家にラジオがあったのだが、昔は浪曲はすごく人気があったから定期的に浪曲の番組があって、その時間になると、お隣のおじさんがラジオを聴きにくるのだと、で、縁側にラジオを向けると二、三十分じっと黙って俯きながら庭先で聴いて、聴き終わると会釈して帰っていくのだと。誰だったかなぁ?誰かのエッセイで読んだんだと思います。
 浪曲は、基本、落語で言う人情噺ですからね。それが三味線に合わせて節をつけるわけですから、まあ、庶民からは受けたんでしょうな。京山幸枝若さんは、関西の人だし『竹の水仙』の舞台も近江の大津の宿になっています。落語だと藤沢宿になりますね。
 どうぞ、二丁三味線に乗った幸枝若さんの美声と名調子に泣いてください。これ何度か観てるんですけれど、あたしゃいつも最後のところの名調子に思わず知らず泣いているんです(笑)。