現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

タコのブツと『競輪上人行状記』と『「エロ事師たち」より 人類学入門』

 今日も早起きしたけれど、起きたらちょうど雨が上がったところという感じ。雪も雨でずいぶん解けました。夕方には概ね解けましたね。朝、ビビ号と散歩。

 午前中は精米など。
 午後は事務仕事などをすこし。

 西村昭五郎監督『競輪上人行状記』(1963)を観る。小沢昭一が主演。うーん、立派なお坊さんなのか、どうかよくわからないが・・・。喜劇なのかな(笑)。南田洋子の色香がなんだかすごいことになっている。原作は寺内大吉。(ええ、なぜかテレビのキックボクシング中継の解説に寺内大吉さんは来てましたね。)なんとなくラストシーンを観ていると、実際に競輪上人がいたんじゃないかと思えたりするんですけれど。若い渡辺美佐子もなんだかいい味を出しています。

 今村昌平監督『「エロ事師たち」より 人類学入門』(1966)を観る。主演は小沢昭一なので、小沢昭一つながりでもあり、『競輪上人行状記』の脚本には今村昌平がからんでいるので、今村昌平つながりでもある。なるほど小沢昭一が主演男優賞をとっただけのことはある熱演ですな。今村昌平監督『楢山節考』の時、なんで坂本スミ子だと思ったけれど、こういうところからのつきあいだったわけですな。若き近藤正臣や、いつもの北村和夫菅井きん殿山泰司ミヤコ蝶々西村晃人間国宝中村鴈治郎、それからオールバックの佐藤蛾次郎も。
 昔から名優なのか大根なのかわからないけれど笠智衆が出てくると、なぜだかシーンがみんな笠智衆に持っていかれてしまう、と云われていますが、その女優版としては、なんといってもミヤコ蝶々ですな。今回も出てきたのは1シーンで1分ほどだったと思いますけれど、もう画面のムードは全部ミヤコ蝶々です。あの顔、あの声、あのしゃべり方。一瞬ですべてミヤコ蝶々に持っていかれてしまいますね(笑)。関西ではミヤコ蝶々は絶大なる人気だったけれど、東京ではどうだったんでしょう。
 映画はぜんぜんエロでもないんですね、真面目なエロ事師です。まあ、もともとが野坂昭如の文学小説ですからね。たぶんいろいろ詰め込み過ぎなんじゃないかな。そんな気がします。
 1960年代の白黒映画を二本観たんですが、どうもやはり高度経済成長ですから、もちろんまだまだ貧しいんですけれど、みなさん元気ですね。生き生きとした暮らしが垣間見られます。