現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

事務仕事と精米と吹雪の散歩と『家へ帰ろう』

 思いのほか降る雪や吹雪きの様子を撮るのはいつも難しい。吹雪はもうほんのすこしシャッタースピードを速くするべきだったのかもしれないが、デジカメのフルオートで撮っています。左手に犬のリードとウンチを処理するための移植ゴテを持っているので、手袋をした右手だけで、小さなツマミを操作してシャッタースピード優先にして1/100秒から1/250に切り替える作業を吹雪の中でする気にはならないものだし、だいたいあのカメラの小さなモニタでは雪がどう写っているのか確認することさえ、私にはムズかしい。






20日(木)
 たいしたことはないけれど終日雪が降ったり止んだり。
 早起きして、事務仕事と精米など。14時半まで頑張る。

21日(金)
 朝、吹雪の中、ビビ号の散歩(笑)。
 事務仕事と精米など。15時前まで頑張る。
 午後は晴れてきたけれど、相変わらず風は強くて寒い。

 大相撲はなんだかんだで盛り上がっていますな。前頭二枚目宇良は今日勝って7勝6敗と白星を先行させました。前頭三枚目遠藤は負けて5勝8敗と負け越してしまいました。うーむ。

 パブロ・ソラルス監督『家へ帰ろう』(2017)を観る。 第二次世界大戦中に自分を救ってくれた命の恩人に再会するためにアルゼンチンからポーランドまでの旅に出た88歳のユダヤ人の老人を描いたロードムービー。なるほど。80字以内で簡潔に表現するとそういうことになるらしい。主演はミゲル・アンヘル・ソラ。アルゼンチンの俳優さんらしい。ちょっとコミカルでもあり、なかなかの演技派の風格。もちろんナチスユダヤ人迫害については、学校で習ったり、本を読んだり、映画を観たりして、それなりに知っているつもりだが・・・。でも僕はたぶん何にもわかってはいないのだろう。そう思わせられる。主人公がドイツの駅のホームでドイツ人の文化人類学者に「・・・聞いた話じゃない。この目で観たんだ。」という話を二つする。学校の授業もある。読書もある。映画もある。想像力もあるし、共感することもできる。でも実際に目で観たり、体験した人はかなわない。外国の話でなくてもいい。沖縄のことはどうか。広島・長崎のことはどうか。水俣のことはどうか。生まれる前のことはわからない?じゃ、阪神淡路大震災のことはどうか、東日本大震災は。福島のことは。あれこれ学んで知って理解を深めても、その時の寒さ(あるいは暑さ・熱さ・冷たさ)、風の強さ、痛み、息の出来ない苦しさ、恐怖、身体の震え、その他もろもろ、本当にはわからないことも多いでしょうな。だからやっぱりどこか謙虚さはもっていなくてはいけない、謙虚さを忘れてはいけない、と思わせられます。そんなことを感じました。ちょっと中途半端な気もしましたが、いい映画でした。出てくる女優さんもなんだかどこにでもいそうな美人さんですが、そんな女性達に頑固な主人公の心がだんだん緩められ解きほぐされていきます。仕立て職人だけあって着ているスーツがカッコいいです。いつもスカーフを首に巻いています。あたしの場合は手ぬぐいかタオルを首に巻いてますが(笑)。