現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

『将棋の子』と「一番搾り黒生」と「虹と雪のバラード」



今日、撮った写真は、この一番搾りの黒生の1枚だけ。写真を見て描いてみようと思ったけど、イメージ通りにはぜんぜん描けず。それでGIMPでイラスト風にそれらしく処理させてみた。うーむ。昔はもっと上手だった気がするが、しばらくやっていなかったので、思ったようにはできない。うーむ。どうするんだったかなぁ(笑)。

 大崎善生『将棋の子』(講談社文庫)読了。うーむ。いささかクサイ、演歌の匂いがしないでもない(笑)。でもスバラシイです。いいドキュメンタリーです。『聖の青春』がよかったので、続けて読みました。将棋の世界。奨励会の話。漫画の『ヒカルの碁』で、囲碁と将棋と違うけれど、奨励会の仕組みについてはだいたい知っていました。でも子ども時代に将棋の天才、囲碁の天才、と大人たちに褒められて奨励会に入った途端に、自分の才能が普通のものであると思い知らされるわけです。まあ、天才ばかりが集まってくる世界ですからね。そうして天才ばかりが集まる奨励会に入っても、四段になってプロになれるのはホンの一握りだけ。厳しい世界なのは間違いないですね。ですから奨励会を退会していく若者も数多いわけです。退会してみれば、今まで将棋しかしてこなかったわけですから、社会人としては赤ん坊みたいなものなんですね。
 このドキュメンタリーの主人公は成田英二ですけれど、他にも奨励会を退会した若者の話がちりばめられています。要するに将棋のプロになれなかった、ある意味挫折した若者のドキュメンタリーです。あたしゃ、挫折とか、失敗とか、蹉跌とか、やり直しとか、そういうお話にはとても弱いので、何度もウルウルさせられました。大崎善生も、まあ、そのあたりをねらって書いているのでしょうけれど、『聖の青春』に続いて、まんまとやられてしまいました。構成も文章も、練られているように思います。
 大崎善生は1957年、札幌生まれ。成田英二との出会いは小学生のころで、話は昭和44年(1969)の札幌から始まります。札幌オリンピックは1972年だから、その3年前ですね。3年後のオリンピックを控えて、札幌がどんどん変っていくという時代だそうです。トワ・エ・モアの「虹と雪のバラード」が街に盛んに流されていたそうです。ええ、私も「虹と雪のバラード」はよく覚えています。その頃、小学6年生と5年生の出会いから始まるんですね。私はその頃小学2年生ぐらいだったはず。

 トワ・エ・モアの「虹と雪のバラード」を検索してみたらたくさん出てきたんだけど、50年前の札幌オリンピックの競技の様子が映っていますが、最近の冬季五輪の映像とぜんぜん違いますね。種目も選手のフォームも。ちなみにこの時の私の印象は日の丸飛行隊の70m級ジャンプとジャネットリンの尻もちをついたフィギュアスケートの演技とスケートのアルト・シェンクです。
 2030年の冬季五輪に札幌市が立候補するとかしないとか。本当に札幌市のみなさんがやりたい、というのならいいんだけど、先の東京五輪もいろいろごたごたがあったし、それもうやむやのままのような気がして、・・・。招致活動からフェアにやってほしいですね。経済効果のある大きなイベントなのに、フェアだなんて、あーたはお子ちゃまか?なんてね。