現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

草刈りと精米と「忠臣蔵」のあれこれとアート・オブ・グールド


27日(日)
 午前中、道路愛護の県下一斉清掃活動でゴミ拾い。
 午後は畦畔の草刈り。

28日(月)
 午前中は精米と発送。
 午後は畦畔の草刈り。夕方、歯医者さんへ。

29日(火)
 午前中は精米と発送。
 午後は長男が畦畔の草刈りへ。僕は市役所に助成金の申請に出かけたが、ま、断念して帰ってくる。やれやれ。
 夕方、農機センターのK君のもってきた書類にハンコを捺す。その後「三波春夫の歌謡浪曲忠臣蔵」で出てきた「金を惜しむな、名を惜しめ」についてわいわいとあれこれバカ話をする(笑)。

30日(水)
 朝のうちに精米と発送。
 午前中は普及員さんと話。長男も一緒にあれこれ。
 農機センターのK君が破断したトラクタのPTOのドライブシャフトを交換してくれる。

1日(木)
 師走ですな。いやはや。
 午前中は事務仕事など。午後は精米と発送。それから司法書士さんと話をしたり、法務局にいったり。

2日(金)
 朝、サッカーのワールドカップの日本対スペイン戦の中継ををネットで観る。なんと後半逆転して勝利!決勝トーナメントへ。ドイツ戦といい、スペイン戦といい、コスタリカ戦といい、誰がこんな展開予想してた?予選リーグを一位通過ですよ。おめでとうございます。ブラボー!長友は年長で頑張ってるけど、今回は盛り上げ役でもありますな。今度はクロアチア戦ですな。前回大会準優勝のクロアチアも強そうだけど、もうこうなると番狂わせがまたあるかも、と思ってしまうので、応援にも熱が入りますね。現地に行って応援している人もいるわけですが、おめでとうございます。あんなゲームを生で観て応援できたらたまらんだろうなぁ。僕なんか後半はずっとハラハラしてました。アディショナルタイム(昔はロスタイムって言ってたけど。インジュリータイムって言うこともあったような。)の長いこと。7分と表示されて「ウッ、長ーイ!」と思わず声に出てしまいましたがな(笑)。
 ま、でもドイツとスペインに勝ったんだから、クロアチアにも勝てるかも、と思わせられますね。

 70年代、80年代は、日本代表も今ほど強くなかったし、出場もできていなかったので(日本の初出場は1998年です。)サッカーのワールドカップは地味に夜中に中継されていたりした程度だったんだけど、当時の解説者のなかにときどきワールドカップは代理戦争というか、戦争の代わりにフラストレーションの解消の場でもある、というようなことをよく話しておられたのを覚えています。ええ、何度も聞きましたから。あのころはまだ冷戦だったから、そういう感じだったのかな?今はもう解説者も誰もそんなことは言わないですけどね。ただまあ、誰も言わないけれど日韓戦は異様なムードがでますけどね、サッカーも野球も。私はそういう意味で日韓戦のムードは好きではないです。米ソのアイスホッケーの試合がどうのこうのというのは映画でしたっけ?もし今回ウクライナ対ロシアなんていうサッカーのゲームが組まれるようなことになってたら、けっこう緊張感が出たでしょうね。
 今大会ではウェールズイングランドのゲームが組まれて、英国同士の戦い。最後の10分間しか観られなかったんだけど、まあ、ウェールズの選手は疲れ切っている感じで、イングランドの圧勝という感じでしたが、たぶんラグビーのワールドカップウェールズイングランド戦があれば、黙っちゃいないでしょうな(笑)。

 午前中は精米と発送。
 今日は気温が低く、終日、時雨模様の天気でした。晴たり、雨が降ったり。お昼にすっと雲がはれて北の県境の山々など、湖北の山々が見えたのですが、上の方は真っ白でした。初冠雪。伊吹山は雲でよく見えませんでした。寒いはずですな。最高気温は7.7度だったらしいです。なるほど。

 というわけで、長々と書けずに一気に一週間分ほど書いていますが、この一週間は、「忠臣蔵」祭りの様な感じでした(笑)。旭堂南海さんの講談(上方落語では講釈なんて言いますけれど)、「忠臣蔵」を3席たまたま聴いたら、ちょっと火がつきまして。『歌謡浪曲 三波春夫大忠臣蔵』というのをApplemusicで見つけて、ずっと聴いてしまう。2時間45分もある。中学生になって、歌謡曲から洋楽へ聴くものがシフトしたころ。三波春夫だけは好きになるまい、と思ったことでした。1970年の大阪万博では

   ♪こんにちは こんにちは 西のくにから
   こんにちは こんにちは 東のくにから
   こんにちは こんにちは 世界のひとが
   こんにちは こんにちは さくらの国で
   一九七〇年の こんにちは
   こんにちは こんにちは 握手をしよう

と歌ったりしていて、「世界の国からこんにちは」は大ヒットしたのだが、なんやこれは、ばかばかしい、と思いはじめてしまったのでありました。「三波春夫でございます!」とかなんとか言っちゃって。カーペンターズからジョンデンバー、ディープパープルからレッドツェッペリンマイルス・デイビスからクリフォード・ブラウンと聴きはじめた生意気盛りな中学生の耳には、伸びやかに明るく日本語で気楽そうに楽しげにこぶしを回しながらいい声で歌うおじさんが、どうにも我慢できなかったんでしょうな。この歌を思い返すと、まあ、ばかばかしいけど、そんなにわるくもないかな、とも今は思っています(笑)。
 「金を惜しむな、名を惜しめ」なんてねぇ。あーた、泣けるんだけれど、現実の私はそうもいってられないのですよ、春夫さん。惜しまずに使える金も、惜しむべき名もほとんど無いんですから、春夫さん。でも歌謡浪曲、名調子です。

 で、中村義洋監督『決算!「忠臣蔵」』(2019)を観てしまう。観はじめてすぐ、あ、これ観たことある、と思ったが(一年ほど前に観てした。)、観続けてしまう。だいたい、まあ、概ね「忠臣蔵」のストーリーは知っているのでなんとなく、観続けてしまうんだなぁ。堤真一はそれなりに熱演だけど、やはり討ち入りシーンはほしいよなぁ。
 さらに1971年に一年間民放で放送された三船敏郎大石内蔵助をやっている『大忠臣蔵』の第1話だけ観る。こんな調子で全52話でそれぞれが47分ほどあるそうです。「忠臣蔵」は本伝、銘々伝、外伝とあって、刃傷から城あけ渡しから仇討ち、討ち入りという本伝のほかに、義士のいろんなエピソードやそれにまつわる話がたくさんあっておもしろいわけですが、それが全部入っている、網羅した決定版ということらしいですが、47分×52話ですから2444分。40時間以上のドラマですから、いくら私が暇だといっても、それを一気に観られるほどの時間はさすがにないです。
で、里見浩太朗大石内蔵助をやった『忠臣蔵 前篇「君、怒りもて往生を遂ぐ」』と『忠臣蔵 後篇「我、一死もて大義に生く」』を一気に観る。1985年の年末の紅白歌合戦の裏番組として放送されたドラマだそうです。森繁が吉良上野介をやっていたりして、豪華な俳優さんたちですけど、ま、もう一つでした(笑)。なんだろ、あまり画面に緊張感がありませんな。なんて生意気な物言いだけど、そんな気がしました。

 あとNHKのラジオで『アート・オブ・グールド〜孤独のピアニストの肖像〜』という4時間の番組が11月26日に放送されて、聞き逃しで2回聴きました。これで8時間聴いたことになる(笑)。何をやっているんだか。エキセントリックだしマーベリックな人ではありましたね。私は村上春樹の小説でグールドを教えてもらいました。今回の放送で誰も取り上げなかったけど、ゴルトベルグはもちろんいいけど、バッハの『平均律クラビーア曲集』もすごく好き。グールドが弾くとこうなるのか、という最たるもののような気がしています。
ゴルトベルグは、長女はピアノを習っていたのだが、中学生になった時、発表会では何を弾いてもいい、好きな曲を弾いていい、と先生に言われたけど、何を弾こう、と相談されたので、グールドのゴルトベルグを聴かせて、最初のアリアと第1変奏曲だけでいいから、弾けばすごくカッコいいと思うとアドバイスして楽譜も買ってやったのであったけれど、しばらく練習して、これは難しい!と言って実現せず、発表会ではなにかもっとポップな曲を弾いていました。まあ、バッハとか、簡単そうに聞こえて、難しいんだろうな。しらんけど(笑)。