現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

用水路のバルブ等の点検と『自然農』



↑朝からよく晴れて放射冷却で冷え込みました。水たまりには氷が張り、田んぼの畦畔には霜が降りていました。

 今日も乾燥機で青大豆に送風。

 それからトラックの2つのバッテリーは両方とも充電が終わったので、トラックに載せて直列につなぐ。むふふふ。一発でエンジン始動。例のブレーキのコンプレッサーの警告灯も消えました。ありがたい。

 午後は自治会長さん副自治会長さんと三人で、用水路のバルブ等の点検にあちこち歩く。
 人家の近くの畑で母猿と小猿、そして父猿なのかなぁ。三匹の猿を見る。三匹のはぐれ猿なのかなぁ。
 バルブはどこもスムーズに動きました。

 それから農林業センサスの聞き取りに歩いたり。

 ムック本『完全版 川口由一 自然農』(ONE PUBLISHING)を読む。川口由一の本はすでに何冊も読んでいるが、写真が多くてきれいそうだし、完全版という文句にもやられました。自然農の3原則は「耕さない」「農薬肥料を持ち込まない」「草や虫を敵にしない」ということですね。ええ、これももう覚えてしまいました。とてもよくわかる話だとはわかるのですが、まあ、これが米や野菜を誰かに売って暮らしを立てようとすると、とたんに難しくなってしまうんですよね。自給自足ならそれでいいんですけど、みんながそれぞれに自給自足するんならそれでいいですが、機械や家電を作るのが仕事という人もいますしね、教育が仕事、病気の人を直すのが仕事、集めた税金をどう使うか、どう分配するかを考えるのが仕事、という人もいます。そうすると自分の家の畑や田んぼだけでは足りない人も出てくるし、そもそも田んぼも畑も持っていない人もたくさんいます。農産物を買わないと暮していけない人がいる。そういう人がたくさんいると、そういう人向けにたくさん農産物を作って売るということを仕事にする農家も当然出てきます。ええ、専業農家ですね。それが私です。そうすると買ってもらえる農産物を作る必要がありますね。そうすると自給自足の田んぼや畑の面積よりもっとたくさん作らなければならない。そうするとちょっと大きな機械も必要になってくる。あれもいる、これもいる、あれが必要、これが必要となってくる。そうしないと専業農家としてお金が手に入らなくて暮していけないことになってくる。専業農家が暮していけないということは、自給自足していないいろんな人が暮していけなくなるということなんですが・・・。
 畑がなければベランダや玄関先のプランターでもいいんですが、土にタネを播いて、ときどき水も遣って、花を咲かせ、実を生らせ、できたらおいしく食べてみる、ってとても大事なことだと思っています。出来たらお子さんも含めて家族でそういうことができるといいな、と私は思っています。
 うーむ。ま、私の考えていることなんてどうでもいいです。

 川口さんの立ち上げた「赤目自然農塾」のスタッフさんの言葉にもありましたが、「安易に答えは出せない」ってのは確かにそう思います。あと「その楽しさには自然の中で農法を学ぶだけでなく、生きることを学ぶ “深み”が根底にある。」「農法だけを学ぶ人は、早々に去っていきます。」とも。自然界というか宇宙のありようは、「なにもかもが無目的」というのもしみるなぁ(笑)。諸行無常が絶対の真実だとして、でも諸行無常を納得できるほど人生は長くはないし、自ずから然らしむる、というような、自然とそうなっていくんだし、そうにしかならないし、それでいて完全絶妙だ、ということがわかるのも時間がかかることだなぁ、これが(笑)。
 ええ、自分でもナニいっているのか、ちょっとわかんないですけど(笑)。