現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」と「きらみずき」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

有機栽培「コシヒカリ」の稲刈りと青いサルビアと「ひっつき虫」とグレン・グールド


↑なぜかきれいに草が抑えられた有機「コシヒカリ」。今日の一枚目の圃場。

18日(金)
 今日も有機栽培「コシヒカリ」の稲刈り。
 三枚刈ったが、最初の一枚目はヒエもきれいに抑えられて、なぜかコナギも少なめでシュルシュル刈れる。昔からのこの辺りの表現では「しゃらしゃらな田んぼ」です。株の細い穂の小さめの稲のことを言います。写真を見ても、切り株が細いのがすぐにわかりますよね。
 二枚目はヒエ、三枚目は一見きれいな田んぼに見えましたが、コナギ、クログアイがひどく何度もコンバインが詰まる。しかも水管理が悪くて水口付近が土が軟らかくて最悪。でもなんとか長男も辛抱して刈ってくれる。刈り終わったら日没後でした。いやはや。

19日(土)
 午前中は新田地区の尻水戸を切って落水。午後は籾摺り。午後遅くからけっこう風が吹いて涼しい。


↑奥さんが世話している庭の花。サルビアの仲間らしい。青いサルビア。


↑田回りして田んぼの尻水戸を切って歩いたら、水路脇の雑草の「ひっつき虫」に襲われる。
外来種のアレチヌスビトハギですな。なかなか厄介で、取るのに難儀しましたが、途中で気付いてパチリ。

 グレン・グールドは1982年に亡くなっている。50歳だったとのこと。僕がグレン・グールドを知ったのはちょうどその頃で、村上春樹の小説を読んだからだ。デビュー作の『風の歌を聴け』の最後の方に出てきます。レコード屋さんで女の子に「グレン・グールドとバックハウス、どちらがいいの?」と訊かれて、「グレン・グールド」と答えるところがあります。レコードは「ベートーベン、ピアノ協奏曲3番」。その頃はロックとかジャズとかソウルとかポピュラーミュージックばかり聴いていたので、クラシックとかなんにも知らなかったが・・・1985年、レコードとCDが混在したレコード屋さんでグールドの『J. S. バッハ:ゴールドベルク変奏曲 』1981年の録音のCD(コンパクトディスク)を見つけて聴く。ビックリして以来ファンになる。といってもグールドはすでに亡くなっていたのだけれど。
 50歳で亡くなっていたのか、あらためて考えるまでもなく若い。うーむ。

↓いつもの落書き。うまく描けないが、ま、いいか。

有機栽培の「コシヒカリ」の稲刈りを開始したことと『山の郵便配達』



↑有機栽培の「コシヒカリ」の稲刈りを開始しました。一番、草の少なかった圃場を少なく見える角度から撮りました(笑)。

15日(火)
 午前中に「秋の詩」など中晩稲の品種の尻水戸を切る。
 その後、稲刈りと籾摺り。

16日(水)
 昨日出荷した「コシヒカリ」がカメムシ被害粒で検査が心配ということだったので、お米を引き上げて色選をかけ直す。いやはや。

17日(木)
 昨日色選をもう一度かけたお米を出荷し直す。それから稲刈り。午後最後に有機栽培「コシヒカリ」を一枚刈り取りしてみる。少し早いかなという気もしたが刈り遅れるよりはいいだろうと判断。さてさて。
 その後、籾摺り。

 前回のブログで辻井農園の事業承継、経営移譲のことを書いたら、Yumeoさんがコメントを付けてくださって、『山の郵便配達』をちょうど読んでいるところだとおっしゃる。『山の郵便配達』は何年か前に話題になっていて、読みたいと思った本だったのです。あれ?でも、話題になっていたのは映画の方だったのか?
 というわけで、霍建起監督『山の郵便配達』(1999)を観る。中国の映画です。原作は彭見明による短編小説『那山那人那狗』ということらしい。うーむ、「あの山、あの人、あの犬」ということでしょう。
 いやあ、郵便配達の仕事を父から息子に受け継がれるという話です。ちょっとクサイ映画ではありますが、それゆえちょっと泣けました。1980年代初期の、湖南省西部の山岳地域が映画の舞台になっています。美しいです。素晴らしい。いかにも貧しい村々だけど、美しいです。少数民族のミャオ族やトン族の村も出てきます。
 父親役は滕汝駿、息子役は劉燁。どういう俳優さんなのかぜんぜん知らないんですが、いい感じです。
 僕は若い時に五年ほど中国語を勉強したのですが、すっかり忘れてしまっています。吹き替えでなく字幕の映画でしたが、「来了!来了!」と何度か繰り返し話されていて、教科書に載っていたことを思い出しました。ちゃんと聞き取れたのはそこだけ(笑)。いやはや。

 そういえば。
 見逃し配信で「こころの時代〜宗教・人生〜 ファンタジーに秘められた宗教 (6)『火の鳥』『風の谷のナウシカ』」を観る。アニメ映画の『風の谷のナウシカ』は何度も観ているし漫画も一度読んでおもしろかったが、『火の鳥』はまだ漫画も読んでいない。うーむ。

   汝、その健やかなるときも、病めるときも
   喜びのときも、悲しみのときも
   富めるときも、貧しいときも
   これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け
   その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか

 二、三ヶ月前から右腕の肘や肩になんだか力が入り難くて、肘も肩までしか上らない。秋の稲刈り籾摺り作業で疲労は全身に蓄積されてきている。それで夜、コンピュータの前に座っても知らないうちに椅子に座ったまま、そのまま居眠りしているていたらく。ああ、年をとったんだ、身体のあちこちが古くなってきたんだ、と痛感させられているのだが、ふと結婚式のときの誓いの言葉を思い出した(笑)。
 これはキリスト教の教会で神父さんが新郎新婦に質問する形式の誓いの言葉ですね。あたしゃ、結婚式場の中にしつらえられた祭壇の前で、純白のきれいな和紙に印刷された(?)誓いの言葉を神主さんに急に読むように促されて、同じような意味の言葉を神様と参列してもらった親族に申し上げたのでした。パタパタと折られていた長い紙だったのでちゃんと読めるか緊張したことだけは覚えています(笑)。その健やかなるときも、病めるときも 喜びのときも、悲しみのときも 富めるときも、貧しいときも、ま、いろいろありますわな。申し訳ないことに知らないうちに銀婚式は過ぎていて、次は金婚式ということなのだろうが、金婚式はまだまだ先です。さてさて。何が起るかわからないのが人生であるし、身体や脳の機能もだんだんと確実に落ちていくわけですな。仕事終りの毎晩のビールとこの時期の新米のおいしさを楽しみに、家族の健康や幸せを願い、また感謝するぜ。てなことを疲労困憊の中で考えたぜ。とりあえず、お米の収穫を無事に終わらせなければ。

辻井農園の事業承継と教え育むことと教えられ育まれることと稲刈りと籾摺りの日々


12日(土)
 今日は村の氏神さんの秋祭り。朝、宮当番なので幄舎を立てたり幕を貼ったり、幟を揚げたり、鉦をだしたり、灯明の行灯の準備も。
 その後は作業所の掃除やヌカ(もみ殻)捨てなど。午後は稲刈り。

13日(日)
 朝、6時から昨夜の灯明の行灯をかける杭の撤去など後始末。
 その後は籾摺りと稲刈り。あともう少し刈りたかったが、雨に降られる。

14日(月)
 朝のうちに作業所の掃除など。
 それから籾摺り。夕方まで。どうも今年は豊作ではないか、という世間の噂だが・・・。五月の連休ぐらいまでい植えたコシヒカリはきれいなコメだったが、ここ3日ほど籾摺りしている五月中旬以降に植えた慣行栽培「コシヒカリ」は、猛暑の影響か乳白も多いが、カメムシの被害粒も多い、さらに選別網から落ちるくず米も多くなってきて、いささかツライ。猛暑だったからなぁ。稲刈りがはじまったら大雨やら長雨。本当に豊作の年になるのかな?さて、これからは遅い田植えのコシヒカリや中晩稲の品種になります。収量はともかく(笑)、きれいなお米であってほしい。


↑この手前の田んぼを稲刈りしている時に雨に降られました・・・。いやはや。

「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜 幻の国宝 名古屋城本丸御殿 〜完全復元に挑む〜」を観る。
 「教えないという教え方」というのが出てきましたね。こけら葺き、唐破風のところで。親方は26歳の弟子に「やってみろ」といい、今回はやり方を教えずに「それでええんか?」と弟子に問うばかり。弟子のプレッシャーはいかほどか。でもプレッシャーを感じて、自分で考えに考える、そこに成長が生まれる。「次の大仕事の時は、お前が教える番だ、」と親方は弟子に経験させ、技術のバトンを渡す。
 それからまた。
 「失敗をさんざん経験させる教え方」というのもありますね。

 私は父から農業を学びました。父は小学一年生の時に父親を亡くてしていますので、ほとんど誰にも農業のことを教えてもらっていないと思います。まわりの農家の様子を見ながら、見様見真似で失敗をさんざん経験して農業を覚えてきたのだと思います。そういう意味では正真正銘の筋金入りです(笑)。
 父はあまり多くを語りませんが、一緒に農作業をするというやりかたで私に農業を教えてくれました。大きな農機を動かすのは、最初から私にやらせてくれて、自分はシタシ(サポート役・下仕事)に徹して、私にいろいろ経験させてくれました。

 同様に。
 数年前から私は長男と一緒に仕事をしています。大きな機械は長男に動かしてもらって、私はシタシ(サポート役・下仕事)に徹しております。
 これでは失敗するな、ってわかっていることでも、あえて失敗というか、うまくいかないことも経験してもらってきました。

 教育のシステムといえば、まずは学校ですね。効率という点では抜群でしょうが、いろんな生徒さんがいるわけですから、なかなかムズカシイところもありますわね。その点、師匠と弟子、徒弟制度は目が届きやすいですが、目が届く分キビシサもありますわな。

 教育は「教え育む」ということですが、同時に「教え育む」側が「教えられ育まれる」側でもある、ということがありますね。教えているつもりが教えられていたなんてこと。

 令和8年産のお米から、生産者の名前を長男の名前で出荷しています。事業承継ということです。
 ここ数年、一緒に仕事してきているで、お客様には、直接はあんまり関係ないことではありますが、長男には、自分の名前でお米を出すわけですから、ちょっと責任もって、頑張ってほしいと思っております。親ばかですな、それはわかってますけど(笑)。
 と、いうようなご報告をさせていただきます。
 ありがとうございます。8年産のお米、予約受付中です。辻井農園のお米、よろしくお願いいたします。有機栽培のお米はまだ田んぼです。猛暑と長雨、いろいろあってバタバタとやってきましたが、有機のお米はおいしいお米になりそうで、私も楽しみにしております。

雨で倒伏してきた田んぼの稲刈りと雨の朝の庭


↑このところの雨で「コシヒカリ」が一部倒伏しています。稲刈りは長男がゆっくり作業してくれました。

10日(木)
 雨が上がったので、午後、稲刈りをする。午前中は出荷と籾摺り。
 でも、稲刈りの最後の最後のところでポツポツと雨に降られる。ま、稲刈りに支障はない程度でしたが、少し籾が濡れてたので(もっとも倒伏していたところはすでに湿っていましたが)、乾燥は時間をかけてゆっくり乾燥させることにする。

 本当は娘が孫の写真やら動画を送ってきてくれて、とてもかわいらしくて誰かに見てもらいたい、という欲求がむくむくと出てきたが、ま、顔をそのままブログにあげるのはもうそろそろやめにします。上は小学校に入学したし、下はミニーちゃんの人形とおしゃべりしたりおままごとをしたり、一人遊びが出来るようになってきたし。ま、顔も姿もどんどん変わっていくんだけどね。

11日(金)
 朝方まで雨。
 庭の様子を観て回る。


 さて、雨も上がったようなので、昨日刈った分の籾摺りから頑張りますぜ。

「コメ概算金 滋賀4割減」と雨と『ビバリーヒルズ・コップ』と冴えない男


↑気象庁のデータのダウンロードをしたら、どうも実感と違うので、過去データを見たらダウンロードデータと数値が違っているではないか。過去データのほうが実感に近い。グラフを観ると稲刈り開始までこの辺りがいかに雨が降らなかったか、うちが稲刈りはじめたら雨が降りはじめたかがよくわかりますな(笑)。モウ、イジワル!とつぶやいてみる。

8日(火)
 たぶん、新聞屋さんの配達間違いだと思うが、今朝は中日新聞ではなくて京都新聞が入っていた。
 たまに違う新聞を読むのも新鮮ですな。30年ほど前にも一度、配達間違いがあって、その時は新聞屋さんが気付いて、あとで再配達してくださいました。でも今回はそのまま。ま、別にそれでかまわないけど(笑)。
 たまたまだと思うけど、京都新聞の一面のトップ記事は「コメ概算金 滋賀4割減 生産コスト下回る恐れ」でした。5面では「余るコメ 京滋の生産者悲鳴」という見出しが大きく躍る記事でした。やれやれ。

 籾摺りとヌカ(もみ殻)捨て。うーむ。なんだか湿度がものすごく高い。

 岐阜、愛知辺りに線状降水帯が発生して、名古屋の道路が冠水した映像が流れていました。
 娘からの連絡では、携帯電話からピコンピコン緊急速報の音がひっきりなしに鳴っているそうです。

9日(水) 
 今日は旧暦の七月二十八日ですので重陽の節句、九月九日まではまだ一月半ほどありますね。雨が降ったこともありますが、空気はヒンヤリ。

 朝、ラジオで歌人の馬場あき子が戦争時代のことについて話をされていた。98歳。聞いていたインタビューアーはNHKの人だと思うが、声がふるえていて泣いているようだった。じつは僕も聞きながら泣けてきていた。98歳の歌人の10代の戦争体験。

 マーティン・ブレスト監督『ビバリーヒルズ・コップ』(1984)を観る。シリーズの第1作ですな。いつ観ても楽しめる。エディ・マーフィは僕が学生時代に『48時間』『大逆転』が大ヒットして人気者になりましたな。関係ないことなのであんまり言いたくないが、僕とエディ・マーフィは同じ年の生まれで同い年になります(笑)。
 『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズはエディ・マーフィが主演で頑張っているが、脇役がいい味をだしていて、なんといってもタガード巡査部長(ジョン・アシュトン)である。ジョン・アシュトンはWikiによると2024年に76歳で亡くなっているが、『ビバリーヒルズ・コップ2』でも大活躍し、『ミッドナイト・ラン』(1988)でもロバート・デ・ニーロと張り合いながらいい味出してました。冴えない男の役です、この人は。うまいです。好き。たぶん僕が冴えない男だからだろう(笑)。
 でもだいたい世の中の男は冴えない男ばかりなんだろう。みんなが映画の中のヒーローのようになれるわけではない。冴えない男どうしのドタバタが現実で、そこから生まれる友情のようなものに僕はなんとも幸福感を感じることができている。

 ちなみに『ミッドナイト・ラン』の監督もマーティン・ブレストで、男の友情とか付き合い方、距離感とか、アメリカ風の軽いコメディで見せる。デ・ニーロは大きな深みのある役者で大好きだが、デ・ニーロの出てる映画で一番好きなのは『ミッドナイト・ラン』だったりする。

二十四節気の白露と籾摺りと「自由とは」ではじまる短歌と新米を炊いてみたこと

7日(月) 二十四節気の白露
 おおむね曇り。時々雨。夜にちょっと強い雨。
 籾摺りとヌカ(もみ殻)捨てと出荷。
 そうか。白露なんだ。しかし台風24号は迷走して熱帯性低気圧に変わったらしいが、どうなっているんだ?秋雨前線を刺激して、どうもずっと雨マークがついている今日この頃です。毎日、どこかで大雨になってますな。