現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

トラクタで麦の圃場に溝を切る

大豆の黄葉と落葉

21日(木)
なんだか雨がぽつぽつ降ったりする朝で、田んぼに出る気力が萎える(笑)
なんだかんだで田んぼを見回っただけで、あとは事務仕事をしたりゴロゴロしたり本を読んだり。


18日月曜日の朝日新聞大阪本社の朝刊13版の一面は「コメ品質低下農家苦境 猛暑が直撃 戸別補償値下げ拍車」と見出しが躍っておりました。いや、踊っているように見えました。
だいたいの記事の内容はアサヒのサイトから読めるのですが、要するに、

  • 夏の猛暑でコメの品質が低下した。
  • 減反政策がうまくいっていなくて、昨年のコメが卸にまだたくさん残っている。
  • 戸別補償事業で、減反に参加した農家は補償で10aあたり15000円貰えるのだが、それを見越して卸等の業者が10aあたり15000円分値切ってコメを買っている。(要するに農家の取り分を流通業者がヨコドリという構図ですな。)

そんなこんなで今年のコメは安いということになっています。
無策である。どうなっているのか。


EPAだのTPPだの貿易の自由化が進めば、海外から安い農産物が関税なしに入ってくることになり、食料自給率は試算で14%になるという。
前原外務大臣はTPPへの検討で「日本のGDPにおける第1次産業の割合は、1.5%だ。1.5%を守るために98.5%のかなりの部分が犠牲になっているのではないか」と発言した、という報道がある。大臣がこの程度の発想である。安全・安心な食料の安定供給という国の責任、国民の期待をどうお考えなのか?国民の生活を守るという観点で、第一次産業は1.5%程度の大切さなのか?GDPの数字の割合で政治を動かしていていいのか?食糧自給率50%がとりあえずの目標であり公約ではなかったのか。ずっと犠牲になってきたのは第一次産業ではなかったのか?農業や農村の多面的な機能についてはどうお考えなのか?第一次産業は安定した工場の中で作られているわけではない。大雨、日照り、猛暑、寒波、台風、など自然の影響をもろに受けるということをご存知か。
憤ろしいことはいくつもあるが、なんとも情けないことではある。


22日(金)
薄曇り。ときどき晴れ間。
終日、トラクタに付けた培土板で麦の圃場に溝を切る。


iPhone4のFaceTimeMacでも使えるようになった。早速ダウンロードして、知り合いのiPhone4に電話してみたけれど、通じなかった。なんだか寂しい。


NHKオンデマンドで10月18日に放送されたクローズアップ現代の「電子書籍が“本”を変える」を観る。うーむ。可能性はたくさんあるけれど、問題もありそうですね。


マイク・マグレディ著『主夫と生活』。まだ1/4ほどしか読んでいませんが、なんだか、傑作の予感がする。って、最初から傑作なのかもしれませんが。