現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

「秋の詩」の稲刈も開始。


26日(金)
午前中に、「コシヒカリ」の玄米で年貢を納めているところに、あちこちお米をもっていく。
午後は、中晩稲の品種「秋の詩」の稲刈開始。


年貢のお米を配るのは、もちろん米袋を持たねばならないのだが、ま、腰をいたわりつつ、ゆっくり気を付けました。


27日(土)
朝、昨日刈った「秋の詩」の籾の乾燥が上がったので、籾擦り。農協へそのまま出荷して、午後は稲刈へ。
夕方、くず米も出荷。


夕暮れに接骨院にいった帰り、家の前でたそがれ時の空を眺めていたら、コウモリが三羽ちらちらふらふらと飛んでいた。ときどきコウモリは見かけるのだが、やつら、昼間はどこにいるのかなぁ?


今朝の新聞に9月15日時点の米の作況指数が出ていた。滋賀は97。八月は101だったか102だったが、それが100になり、今回は97。ま、先日書いた通りになったような気がする。東日本方面は指数が高いですね。どこかの記事に書いてありましたが、西日本と東日本と明暗があるようです。全国平均は101だそうです。


などと、新聞を読んでいたら、中日新聞のコラムが目に留まった。
今朝の中日春秋
「国が子どもたちへの金融教育に力を入れ始めたころ、時の日銀総裁が講演で、こんなことを話した。「自分の持っている大切なものを手放してお金に換えても、そのお金は価値をきちんと保全し、次に必要なものを手に入れる時に役立ってくれる」▼先日、八十六歳で逝去した経済学者・宇沢弘文さんはその言葉に怒りを感じたそうだ。「大切なものは決してお金に換えてはいけない。人生で一番大きな悲劇は、大切なものを国家権力に奪い取られたり、あるいは追い詰められてお金に換えなければならなくなった時です」▼宇沢さんは十七歳で終戦を迎えた。貧困と失業、経済混乱に苦しむ人々の姿を見て経済学の道を歩み始めた。もともとは医師志望。「経済学は社会を癒やす学問」と考えてのことだ▼数理経済学ノーベル経済学賞候補に挙げられるほどの成果を挙げた頭脳は、社会・経済の病理に苦しむ人に向けられた。その深い洞察力が認められ、ローマ法王の助言役を務めたこともある▼生活の糧の海を大企業の利益のため汚され、健康と命を「換金」させられた水俣の人々や、国策による開発で先祖伝来の地を「換金」させられた人々…。そういう人たちの心が救われるまで「日本経済の貧困は解決できない」と言っていたそうだ▼経済とは、経世済民。世をおさめ、民をすくう。言葉の本来の意味の経済学者だった。」


たぶん、世の中で最も信用できるものはなんですか?という質問に、「お金」と答える人は多いのではないか。世の中で最も信用できないものはなんですか?という質問に、「お金」と答える人もまた多いのではないか。うん?そんなには多くないか(笑)。


あ、今、NHKラジオ深夜便で、春風亭昇太のインタビューのアンコールをやっている。『わたしの“がむしゃら時代”』なるほどなぁ。新作落語家には、新作落語家の苦労はあるんでしょうな。ふっ、と、春風亭柳昇師匠の語り口を思い出したりした。
でも、自分の人生の過去を“がむしゃら時代”と言うのは、なかなかちょっと気恥ずかしい気がする。春風亭昇太は歴史好きであちこちのお城を巡ったりしているという話もありましたが、1959年生まれなんだなぁ。「私が生まれる10年ちょっと前まで日本は戦争をしていたわけで、歴史をちょっとみればわかりますが、私達が生まれて生きているこの時代は、まれにみる平和で豊かな時代で、・・・」というようなことをおっしゃってました。ええ、大事にしなくてはいけないことは、たくさんありますね。