現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

苗代を毎朝見回ることと新緑の季節と『女の一生』と21金のペン先


18日(水)
朝、目が覚めたらまだ雨が降っていて、傘をさして犬と散歩に出たのだが、帰ってくる頃にはほとんど傘は必要ない状態だった。帰ってきてすぐ苗代に出て様子をみる。昨夕からの雨でプール苗代のプールに水は満水で、まあ、すでに発芽しているので、それほど神経質になる必要もないのだが、少し水位を下げて苗箱の肩の辺りまでの水位にする。今日はこれから晴れてくるようなので、元気にどんどん芽を伸ばし緑化して欲しい。


どうしようか迷ったが雨が上がったばかりなので畔塗りは明日に回すことにして、午前中は事務仕事をいくつか。
気になっていたコンビニのマルチコピー機を利用して文書の印刷をやってみることにした。pdfファイルならUSB等で印刷できるんですね。15ページあるpdfファイルを印刷してみました。なるほど。早いしきれいです。えーっと紙のサイズはあまり料金に影響しないんですね。A4、B4、A3がそれぞれ白黒でのプリントアウトなら一枚10円です。15ページなので150円。安ぅ〜。たぶん家庭用のインクジェットプリンターより安いような気がする。ところがカラー印刷はA4、B4のそれぞれ50円。A3は80円なのです。えーっと紙はコピー用紙です。光沢紙だとA4で一枚120円だったかな。なるほど、これはちょっと高い気がします。15枚だと750円。ホントはカラーで印刷してみようかと思っていたのですが、750円と聞いてビールなら何ミリリットル飲める?と頭の中で計算してしまって、白黒でのプリントを選んでしまった意気地無しです。



細字でステンレスでなく金の入ったペン先の万年筆が欲しくなって、迷っていたのだが、セーラー万年筆のプロフィットスタンダードというのをネットで購入した。ペン先は21金なので色も黄色っぽい。細字Fのニブで未使用品の万年筆である。未使用品といってもオーバーホールして、ペン先調整されたもの。それが届いた。早速、使ってみる。なるほど、ペン先調整されているので、インクはよく出るし、21金で書き味も滑らか。スバラシイ。でもこれが、ちょっと細くて軽いんだなぁ。僕にはもう少し太くて重い方が書きやすい気がする。うーむ。今度は細字ではなくて極細字のEFのニブを探していようと思っている。パイロットのカクノで極細字を持っているのだが、どうもカリカリして書きにくいというか、気になるのでした。



19日(木)
朝から快晴で風もなく気持ちよい天気。苗代を観て、さて、というわけで、畔塗りに出る。今日で今年の圃場のすべてで畔塗りをしたことになります。最後に残っているのは、当然、畔塗りがやりにくい圃場で、ま、苦労はしましたが、天気がいいので、気分もいいということで(笑)。
お昼に頑張ってくれた畔塗り機を水洗いして泥を落し、ちょっとあちこちグリスも塗ってお役御免。ロータリーに付け替えました。
午後は麦の圃場の畦畔の草刈り。夕方に荒起しした圃場の何枚かに水を入れる。
とにかく暑い。最高気温は何度まで上がったのだろう?


20日(金)
終日、水を入れた圃場の尻水戸を確認したり、もうすぐ水を入れる圃場の尻水戸を確認したりする。田んぼの尻水戸は板と土で水を止めるのですが、板が冬の間に風で飛ばされたのか見えなかったり、古くなっていたりして、新しいのと更新しつつ鋸で板をサイズに合わせて切りながらあちこち歩く。
夕方にまた何枚か田んぼに水を入れる。
今日もよい天気だったが、お昼前から風が強く吹いてきた。


今年初めて水路に水を流すと冬の間に水路の中に落ちている枯れ草やゴミや草の種なんかがわやわやと流れてきて、時に、水路で滞ったりするので、それもまた処理しながら自分の圃場まで水を引っ張ってこなくてはならない。すぐに水を圃場に入れると、雑草の種が圃場に入ってしまうので、しばらく水路できれいに流れるようになってから、水口を開けて水を入れるようにします。



伊藤比呂美女の一生』(岩波新書)を読了。やはりおもしろい。80年代だったのか90年代だったのか、もうわからなくなっているけれども、伊藤比呂美はすごく人気があったんですよね。うーむ。『良いおっぱい、悪いおっぱい』が人気が出た頃だろうか。
もちろん僕は男なので、女性の妊娠や出産や閉経なんてことはわからないのだけれど、奥さんの妊娠も出産も観てきているし、(いや、この「観てきている」という表現も地雷を踏むような思いで書いているのですが。)なんとなく、わかるような気になっていたのですが、やはり詩人は一味違いますね。言葉の喚起力が。詩もそうですが、肉体の感覚がなんとも、スバラシイ。自分の一生を振り返りかけている方にはもちろん、、同様の年齢の男性も、少女にも少年にも、働き盛りの、子育て期のてんやわんやの時期の方々にもオススメします。「わたしはわたし」という感覚は、百姓というか、自営業のものには、あれこれ思うところもありますね。


ウワミズザクラという花を覚えたのは最近。うーむ。いや、たぶんウワミズザクラだと思うのだけれど、なかなかの高木で穂の白い花が咲いて、この時期、とても目立ちます。