現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

「こなし」と尻水戸をつくる農業土木にも励んだぜ

27日(土)
 今日から世間は黄金週間らしい。ま、よそ様のことは関係ない。このあたりではそろそろ田植えが始ります。うちは五月の連休の後半から始めることが多いです。子どもの日ぐらいからお天気が安定してから、と思ってのことですが、ここ数年は地球温暖化とも地球沸騰化とも言われていますから、もっと早くはじめてもいいのかもしれませんね。
 世間様のことはともかく、田植えに向けて、一年で一番、慎重かつ大胆に仕事を進めなくてはいけない時期です。黄金週間だからといって浮ついていられません。というか私は一年中浮ついているんですが(笑)。

 などと毎年同じようなことを書いてますな。笑えるぜ。笑うしかないぜ。


↑朝日に照らされる前の苗箱。並べて二日目。緑化してきているので、もうたっぷり水を入れても大丈夫。

 早起きして浸種の水の交換。それから苗代の水管理。で、昨日の続きで「こなし(荒代かき)」に出る。途中で長男と交代。
 代かきしながら、尻水戸がきちんと出来ていない田んぼが数枚あることに気づく。というか思い出しました。一つは昨秋作業所のことで尻水戸がなくなったので、簡易的に畦畔を切って水を落している圃場。二つ目は圃場整備の時の工事がまずくて尻水戸が高いので、水がきちんと落ちず、数年前にこれまた畦畔を切ってコンクリートブロックと板で尻水戸を自作した圃場。三つ目は一昨年新たに借りた圃場はたぶんトラクタのロータリーかなにかで、尻水戸のコンクリートの枡を壊してしまったんでしょう、なくなっていてそのかわりにブロックや大きな自然石が置いてあって、それに板を当てて尻水戸にしてある圃場。去年はそのまま使っていましたが、使い難い仕様で、「米作り、飯になるまで水加減」と言われるぐらい水管理は大切なのです。それで改修することにしたのです。ええ、自分で。百姓はなんでも自分でやらねばなりません(笑)。手軽なのはU字溝の利用ですが、ちょっと水深というか水の深さの調節がやり難いのです。それに深く置きにくいですし。
 と思って近くのホームセンターにいったら、なんと!ちょうど田んぼの尻水戸用のコンクリート枡があるではないですか!ただU字溝は1980円。ですが長すぎる!対して田んぼの尻水戸用のコンクリート枡は専用ですから使いやすそう。でも5780円もします。これに2mの塩ビ管が1750円。枡は3つ必要ですし、けっこうな出費。でも必要な経費なので仕方ないですね。
 というわけでスコップ、つるはし、板などもいっしょに積んで尻水戸づくり。農業土木士になる。

↓一つ目。つるはしとスコップでコンクリート枡を置く場所をつくり、塩ビ管を繋いでみた。

↓二つ目。水を止めて作業。下のほうに塩ビ管少しだけ見えます。土で埋めました。

↓三つ目。ここは大きな土手なので、すでに塩ビ管は埋まっているので枡だけ、管に合わせて置いて埋める。
周りにはそれまで使っていたブロックや自然石がちらかってます。

↓軽トラの荷台が、あれこれの作業台となる。

 どれも完璧な作業(笑)。写真はどれも作業途中です。二つ目と三つ目はすでに水を入れていたが、水を止めながらの作業。今どき、つるはしを使っている土木作業員さんも少ないんじゃないか?
 尻水戸一つあたり、資材費が7500円ほど私の手間賃が5000円として(どうなの安い?高い?)、12500円で請負仕事を始めようかな(笑)。うちの村から出る時は主張旅費を実費でいただきますが。日本全国どこでも出張いたします(笑)。あなたのところにも出張させていただきます。って、出張費を実費でとるんだから気楽ですな(笑)。というかだいたいみなさんなんでも自分でやってしまわれますな、こういう作業も。

 その後、また尻水戸をとめて入水の田んぼ五枚。このところずっと日の出から日没まで働いているぜ。