メモ。メモ。
中島敦の『李陵』は全集でも文庫でも持って読んでいるのだが、そういや青空文庫にもあるかも、と検索したら。ありました。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000119/card1737.html
青空文庫 中島敦『李陵』
↑知らなかっただけかもしれないけど、いつのまにか縦書き表示もできるようになっていました。短編なので、さきほど読み直しました。スバラシイ。誰も今はこんなの書けない。パソコンの画面でも横書きでは読みにくいと思いますので、読まれる方は縦書きでどうぞ。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card2275.html
青空文庫 太宰治『清貧譚』
↑そういや先日、ブログで「清貧」という言葉を使ったが、そういや太宰に『清貧譚』があったはず、と思い出し、これも短編で一気に読む。おもしろい。いかにも太宰(笑)。なかなか清貧に暮らすということも難しいですね(笑)。ただ単に貧乏というのとは違うわけですから。
まだ井上靖『異域の人』は見つからず。井上靖はないのね。著作権のこともありますしね。
吉田大八監督『紙の月』(2014)を観る。宮沢りえ主演。原作は角田光代。原作が出版されたとき、たまたまだけど『本の雑誌』で紹介されていて、読みたくなったのはよく覚えています。ええ、でも未だに未読。たぶん原作のほうが遥かにスバラシイだろうとは思いますが、映画もわりとハラハラさせられて楽しめました。原作の元になった事件も実際にありましたね。ラストシーンは、もう一つ納得がいきませんが(笑)。宮沢りえの演技も素晴らしかったけど、小林聡美もよかったですね。大島優子もよかったし、池松壮亮もよかったけど、彼はいつもあの感じですよね。って、当たり前か。
角田光代の原作も読まずにこんなことを書いてしまうのは恐れ多いが、坂口安吾の『堕落論』とか『続堕落論』を思い出していました。だいたい青空文庫を知ったのは安吾の小説やエッセイがずいぶんたくさんあったからです。『堕落論』とか『続堕落論』なんて、今読むと当たり前のことしか書かれていないのですが、敗戦直後に読めばまたどんなに励まされただろうと思います。えーっと1945年に敗戦です今は2024年ですから、この夏は戦後79年になるわけですね。79年も経つと、1周回って、あるいは2周回って、また「堕ちよ!生きよ!」「我々は「健全なる道義」から堕落することによって、真実の人間へ復帰しなければならない。」という言葉が、また心に染みたりしています。とくに『続堕落論』には百姓というか農民、農家のことも書かれていて、何度読んでもおもしろいです。映画『紙の月』の宮沢りえ演じる梅澤梨花も世の中の健全なる道義から堕落した人物であるが、映画の後半のセリフにも出てくるが「惨め」だったのかどうか。貧乏は惨めなのか、「清貧な暮らし」とリキんでみても、孤独で健全なる魂ははたして・・・。とあれこれ考えてみたくなったのだが、こういうことは考えてもダメなんだな。考えるな!感じろ!と誰かが言ってましたね。“Don’t think. feel!”
https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42619.html
青空文庫 坂口安吾『続堕落論』
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