現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

『ブレードランナー』と『アパートの鍵貸します』と藤沢周平氏の書簡

ブレードランナー

18日(木)
なんだか一日すっきりしない天気。
午前中は大豆の選別に苦労をし、午後は農業簿記の研修会に出る。税理士の先生にあれこれ話を聞く。法人化するとどういうメリットがあるか、という方向の話でしたけど。うーむ。


そういや昨夜は『ブレードランナー』を観る。なんだかいろいろな版があるようで、僕が借りてきたのはディレクターズカット 最終版というやつ。1982年公開でこれまたいまさらの映画ではありますが、初めて観ました。いやー、2019年の近未来都市が素晴らしいですな。日本で公開されたのはいつだったか、友達が言っておったんですよ「ブレードランナーがすげー!ブレードランナー、よかったやんけー。」って。確かに近未来の一つの世界を作り上げていますね。それから「強力わかもと」が登場したり日本語が飛び交ったり、楽しめました。


で、今日は午後、『アパートの鍵貸します』を観る。たぶん僕が初めてビデオレコーダーを買ったとき一番最初にテレビから録画した映画だったと思う。その時はあまりいいとは思わなかったシャーリー・マクレーンだったけど、DVDのきれいな画面で観るとなんだかすごくかわいらしい。ジャク・レモンもおかしいけどペーソスもあり男らしくもありいい味出してる。隣室のドクターもいいねぇ。ストーリーは単純だし保険会社の内部の様子もいかにも50年代のアメリカ的でおおらかで、面白おかしく、さすがはビリーワイルダーという感じで気楽に楽しめます。1960年公開の白黒作品ですが、思いのほか画質がきれいでした。ま、いまさらの感想ですけどね。


19日(金)
一日、せっせと大豆の選別。天気はそこそこ良かったけど、気温は低い。


20日(土)
次男のスポ少の野球の応援に行く。福井と石川と滋賀の親善試合ということで竜王町のドラゴンハットを会場におこなわれました。2試合して一勝一敗。次男は三塁ランナコーチで出場。小学生の試合ですけど県外のチームとやるとどことなく緊張感がありますね。


藤沢周平全集第25巻 補巻2』なんですけど、「書簡」のところで、いちいちその文面に感心というか感動してしまうので、枕頭本の性で遅々として読み進めない。手紙や葉書の文面というのは、やはりそれがちょっとした礼状であってもその人柄が強く出るものなのですね。藤沢周平の書いた書簡のどれくらいが全集に収録されているのかはわかりませんが、収録されている量は少ないのですけど、『白き瓶』の長塚節をめぐって清水房雄氏とのやりとりはもちろん湯田川中学校の教え子とのやりとり、学生時代の友人とのやりとりなど、藤沢周平氏の誠実な人柄が伝わってくるのです。書簡体の小説というとウェブスターの『あしながおじさん』とか宮本輝錦繍』とか大宰にも何かありましたね、なんだっけ?夢野久作『瓶詰の地獄』も、そうだけど傑作が多いような。死刑囚の刑務所もそうだけど書簡体というのも傑作を生みやすい形式ではありますね。