現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

『モーターサイクルダイアリーズ』を観る

『モーターサイクルダイアリーズ』

先日、Facebookで、ヴィム・ヴェンダース『Paris, Texas』(1984)がいいよと、紹介してくれた人がいて、ちょっとネットで調べてみたら、ロードムービーの金字塔と書いてある。うーむ。僕の中ではマーティン・ブレスト『ミッドナイト・ラン』(1988)がロードムービーでは大好きなので、まあ、そんなことを書いていたら、ウォルター・サレス『モーターサイクルダイアリーズ』もいい。という話が飛び込んできたので、さっそく『モーターサイクルダイアリーズ』をレンタルしてきて観る。チェ・ゲバラの若き日の旅行記『モーターサイクル南米旅行日記』をもとにした映画ですが、ゲリラやら革命やらの話はあんまり出てきません。アルベルト・グラナードとエルネスト・ゲバラの二人の旅の映画です。ロードムービーです。一番最初にエルネスト・ゲバラのモノローグが入ります。
   旅行計画:4ヶ月で8000kmを走る。
   方法:行きあたりばったり。
   目的:本でしか知らない南米大陸の探検。
   移動手段:“怪力号(ポデローサ号)”1939年式のノートン500。
   運転手:アルベルト・グラナード 僕の友人で太めの29歳。自称“放浪化学者” 彼の夢は30歳までに旅を終えること。
   副運転手:僕、エルネスト・ゲバラ あだ名は“激しい男(フーセル)” 23歳
もう、これだけでジーンとしてきました。「本でしか知らない南米大陸の探検」なんてグッとくるぜ。冒険旅行。若さですな。若さです。地球の反対側の遠いアルゼンチンとはいえ、若者の(若くて無名で貧乏!)真面目な、それゆえ滑稽な冒険旅行。決して同じとは言いませんが、僕にも同じようなことがあったし、あなたにも同じようなことがあった。
昔、誰かが言うてましたな。若い人といえば恋と旅。それ以外に何がありますかいな。何のために山に登るんか、本人以外にはどうも理解のしようがおまへんように、何のために旅に出るんかも理解されまへん。港の船の銅鑼、空港のコールサイン、夜更けの駅のラウドスピーカー、それから女の声、そういうものの中には旅人だけが知っている旅の目的の全一瞬がある。と。
若さにしびれます。チャオ!アミーゴ!