現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

減量することと村上龍『希望の国のエクソダス』

25日(金)

午前中に1時間ほど、市の保健センターの方と面談。昨年の11月末に人間ドックを受けたのだが、その結果を踏まえて、あれこれ健康維持というか健康管理のお話をしていただく。体重を落とすこと、酒をひかえることのお話。どうも市の健康管理のモニターになることになってしまった。六ヶ月間。うーむ。毎日体重計に乗って記録し体重の変化のグラフを書くことになる。減量作戦である。腹八分目がいいのはわかっているのだが、これがもうどうも、腹いっぱい食べてしまうのが、よくないんだろうなぁ、と。さらに、うかうかしているうちに、ビールは飲んでも一日350mlにするということや、犬の散歩は速歩きで30分するという宣誓書(笑)やら、一ヶ月後には栄養士さんも交えて食事についての面談をすることになったり、二日分の食事の携帯写真を見せることになったりしてしまう。うーむ。

僕の身長から計算すると理想の体重はちょうど二十歳ぐらいの時の体重なのだが・・・。これはちと厳しいので、半年間で6㎏ほど減量する計画になる。しかし、ビール2Lはだいたい800kcalほどになるので、家で飲むビールをやめたり少なくすればいいはずなのだが・・・。

うーむ、しかし市にこんなに生活を規制され、コントロールされていいのか(笑)。市民が病人ばかりになると、市の財政を圧迫するのはわかるのだが。ま、僕としては人間ドックで市から幾許かの助成を受けたし、そのときにモニター等の協力をする、という約束をしたことになっているらしい。馬には乗ってみよ、人には添うてみよ、とはいいますな。って、関係ないか。

いろいろな減量法があるそうですが、ようは食事と運動ということらしいが、毎日体重計に乗って記録するだけの減量法もあるらしい。


そういや、iWorkのNumbersにテンプレートがあったぞ、と思い出した。iPhone版には「減量&ランニング記録」というのがあり、Mac版には「体重管理」というテンプレートがあった。どちらもなんだかとてもよくできていて、グラフも作ってくれる。身長や体重や年齢を入力すると、基礎代謝率や総エネルギー消費量、ウォーキング(犬の散歩のことだが)の時間と距離を入力すれば、運動による消費カロリーも計算してくれたりするのだ。

力石徹みたいには減量しなくていいそうだが、なんかやる気が出てきたのでありました(笑)。


夜、寄合い。

大雪警報がでる。


テレビでやっていた映画『書道ガールズ』を観る。ドキドキがあまりない。これはどうもシナリオが悪いんじゃないかな。そんな気がしました。


26日(土)

大雪警報が出ていたが、積雪はほとんどなし。でも強風で終日吹雪。でも日中はほとんど積もらず。夕方から少し積もるようになる。

うちの家のように木造の日本建築だとどうしても隙間ができるから、今日みたいに吹雪だと、どこからともなく(って隙間からだけど)冷気が部屋の中に忍び込んできて、ずーっと石油温風ヒーターをつけていても、部屋のどこかに冷気がある、という感じ。


村上龍希望の国エクソダス』(文藝春秋)読了。2000年の7月に第1刷だからもう12年以上前の本になるわけです。今さらながら初めて読んだのですが、出版された時のことはよく覚えています。テレビに村上龍MacBookをもってよく登場していたからです。経済のことを勉強したこと、あちこち取材したことなどをインタビューされて話していました。小説の舞台は2001年からの四、五年ですから出版された時には近未来小説ということになったわけですね。

僕は投機と投資の違いもたぶん自信を持ってハッキリとは説明できないくらいなので、ヘッジファンドだの円圏だのアジア通貨基金構想だの投機筋からアタックを受けて日本が破産するだのというようなことはよくわからなかったのですが、やっぱり刺激的で、面白く、楽しめました。暴力や金の力、メディアのこともそうですが、一番読んでいて引っかかるのは、格差社会のことでしょうか。もう10年も20年も前から指摘されてきていることですが、なんとも暮らしにくくなってきているし、TPPのことも原発のことも基地のことも、なんだか嫌な感じの根っこには格差の問題がひろがっています。


誰か、穀物メジャーと食料や農業のことをあれこれ取材して小説書かないかな。農産物と工業製品は違うし、もともと農業はどこの国にも(砂漠と氷原をのぞいて)あったはずだし、人は食べずにはいられないわけで、自分たちの小さな経済圏の中でちゃんと暮らしてきたはずなんだが。食料が投機の対象になったり、誰かの金にまみれて、誰かに牛耳られてしまうなんて、面白い小説になりそうなんだけどなぁ。って当り前すぎておもしろくないですかね。綿密な取材で小説を書くといってもアーサー・ヘイリー(うーむ、ちょっと古い人の名前だけど)みたいなアメリカ人じゃなくて、日本人が穀物メジャーを取材して書いて欲しい気がする。世の中のことをよく知らない僕にでもよくわかるわかりやすい小説にしてね。