現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

富山で句会をひらくことなど

貝の二種盛りとくもこポン酢

15日(土)
富山行。こちらを出る時は、いかにも時雨模様の雲が北西の方角に見えていたのだが、敦賀で出たら、果たして雨でした。車中では山口瞳『行きつけの店』(新潮文庫)を読んだり、車窓の田んぼを眺めたり。麦がもうずいぶん大きくなっているのにちょっと驚いたり。
車内販売がなかったので、富山に着いたら、とたんにビールが飲みたくなり、駅から歩いて二、三分のところに見つけた居酒屋風のところへ入る。ビールと刺し身の定食。富山の地酒三種飲み比べという趣向もあったので、挑戦する。「立山」「満寿泉」「幻の瀧」。60ccづつなのだ。もちろんどれもうまい。
店を出て、そのまま路面電車の線路に沿って大学前まで歩く。富山は思いの外、あちこちに街路樹がある。それが、今ちょうど紅葉で美しい。
宿は大学前にある。学生時代の下宿仲間が、一年に一度集まるのである。僕も毎年参加とはいかないが、ときどき参加している。今回は、僕が一応幹事役なのだ。


宴会には7名の参加。今年は句会を催すことにした。句会のやり方は、いわゆる“袋回し”。「毛糸(セーターや手袋、マフラーもあり)」と「富山の地名・名所」というお題も出して、少なくとも五句提出という形にしました。
もちろんみんな僕も含めて生の句会は初めてだが、僕以外は句をひねるのも初めてというものばかり。当然、季語がない句、字余りの句はもちろん、五七五七七の短歌もあるという、にぎやかで楽しい句会になった。
句会のあと、「こういうの初めてだけど、おもしろかった。頭の体操になるし、発想の転換というか、会社の研修会でやってみてもいいかも。」などとおっしゃる方もいらっしゃる。学生時代の下宿仲間なので、微妙に年齢差はあるが、みなさん、会社の中でもそこそこの役職、立場でいらっしゃるのだ。あれこれ社員教育にも苦心しておられるのかもしれない。会社の研修会で句会をやるのがいいのかどうか、僕にはわからないが、今回、楽しんでもらえたなら、幹事としてはありがたい。
その後、夜遅くから参加してくれた者もいて、夜中、三時まで、一部屋にみんなが集まって、飲みつつあれこれ話をして眠る。



16日(日)
朝はもちろん二日酔い気味だが、僕は午後、用事があるので、朝食後にすぐ滋賀に戻ることになりました。
敦賀で列車の連絡が悪いので、駅前で昼食。山口瞳『行きつけの店』を読了。何度か泣かされた。なるほどなぁ、山口瞳は情の人だなぁ。
開高健開高健の文学論』(中公文庫)にとりかかる。これは『衣食足りて文学は忘れられた!? 文学論』(中公文庫)の改題という文庫。『衣食足りて』の方は持っていなかったのだが、どのみち、あちこちから文章を寄せ集めた構成の本である。すでに読んだものもたくさんある。が、ま、いいのだ。あちこち拾い読みするつもり。


あ、そうそう。書き忘れていたが、上坂冬子編『遺言 (日本の名随筆)』読了。前に『弔辞』を読んだので、今度は遺言にしたが、ま、も一つか(笑)。鷗外の遺言はさすがですな。


あ、そうそう。次男の野球部の一年生大会。昨日、準決勝を勝ち、今日は決勝戦。惜しくも負けてしまったらしい。でも、県大会の準優勝。なかなかのものですな。昨日今日と奥さんが応援に行ってくれていた。もっとも次男の出番はなかったようなのであるが。こうなってくると俄然、二年後の夏の大会も期待させるのだが・・・。


17日(月)
先日、父の同窓会があった。父は幹事だったので、頼まれて集合写真を撮りにいったのだが、これが僕の大失敗で、田んぼ仕事の途中で、時間がきたので、慌てて会場へ一眼レフカメラを持っていったものだから、カメラの設定が、インターバル撮影のままだったのだ。もちろんオートフォーカスはオフだし、画像サイズも小さくしてある。ISO感度もなんだか高い。やれやれ。サイズや感度はなんとかなるにしても、オートフォーカスがオフなのは、いけません。だいたいが室内での集合写真なので、広角18mmで撮ったものだから、小さなカメラのモニターでは気がつかなかったのだ。
でもありがたいことに18mmはピントのあう幅が広いからちょっと助かったが(いや、標準だったら、すぐに気がついたはずだ。)、パソコンで拡大してみたら、やはりピンボケ。なんとも恥ずかしい。
しかし、こういう時のために画像処理ソフトはある。ネットでやり方を検索して、ピンボケ写真を直す。あれこれ数値を変えて、試してみて、まあ、これならなんとか、という画像にして、カメラ屋さんに持ち込んで、一枚お試しプリント。げげ!バッチリピントが来ているように見えるではないかいな。ほっと胸をなで下ろし、人数分プリントをお願いした。
父に見せたら、喜んでくれた。


しかし、なんだな、いつもデジカメというかスマホで撮った画像はパソコンやiPadで見るばかりなので、あれだが、USBメモリで画像を持ち込み、カメラ屋さんに並んでいる機械で、ハガキサイズでプリントしてもらうのが一枚38円である。写真用の分厚い光沢紙である。発色も、ま、芸術作品じゃないんだから、申し分ない、といってよかろう。安くない?
プリンタを買い、インクを買い、紙を買い、あれこれ自分でしているといったい一枚いくらになっているのか。ま、年賀状や、たまに白黒の文書も作らねばならないし、画像スキャンもたまにするので、パーソナルなプリンタも必要なのだが、なんだかな、と思ってしまう。って、そういえば何年か前にも同じような感想を書いた気がする(笑)。
などと、いつもにまして、とりとめがない話のブログではある。