現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

おとりこしと宝くじと『シークレット・アイズ』と吉野弘の「種子について」


16日(日)
 朝起きたら、一面の霜。水の溜まった田んぼは表面が凍っていました。
 午前中は精米と家の掃除など。午後は「おとりこし」でごえんさんにお参りしてもらう。それから夕方から「まるごと保全隊」の役員会。



 17日(月)
 終日、時雨れたり晴れたり。
廊下のカーテンを新しいのに変えるというので、それに合わせてカーテンレールもダブルのものに交換する。梁というのか桁というのか、太い木に直接木ねじをドライバーでねじ込んでいたのだが、手ではとても最後までねじ込めず、インパクトドライバーのお世話になる。最初に細いドリルで穴をあけてから木ねじをねじ込んで、バッチリ固定できた。なんだかうれしい(笑)。



 それから夕方、用事のついでに「年末ジャンボ宝くじ」を買う。むふふふ。バラを買ったからひょっとすると7億円が当たるかも(笑)。前回、3000円と300円とが当たって、チャラになったというか、300円分の得をしたのだが、これが呼び水になって7億も夢じゃない、と期待はふくらむぜ。こんなこと書いていると、こいつはバカじゃないかと思われそうだけど、期待は勝手に膨らむのでありました。ええ、例によって、もし当たってもここでは報告しませんので、そこんとこヨロシク。



 ビリー・レイ監督『シークレット・アイズ』(2015)をiTunesで観る。主演はキウェテル・イジョフォー、あとニコール・キッドマンジュリア・ロバーツが頑張っています。なんだかね、確かに最後はちょっとビックリしたけど、あんまりスッキリはしませんね。
 キウェテル・イジョフォーは顔は知ってたけど、初めて読む名前。ニコール・キッドマンは「リピーテッド」や「ライオン」など、このところ観る映画にちょくちょく出てきますな。ジュリア・ロバーツはもちろん『プリティ・ウーマン』、『ノッティングヒルの恋人』とか『オーシャンズ11』(どれここれも、古ぅ!)だけど、あ、調べたら『バレンタインデー』も観てますな。なーんかでも、映画の後半でキウェテル・イジョフォーに「老けたな。」とか言われてて(字幕の表示です。実際はなんていうセリフなのかな?)、観てるこちらまでドキッとするんだけど、確かにまあ二人とも老けてはきているんだけど、それでもめちゃくちゃ美しいですなぁ。まあ、そんなこと僕が書いてもどうなるものではないのだけれど。


宝くじだったか、パチンコだったかの詩が吉野弘にあったはず、と詩集を取り出してパラパラしていたら、こんな詩を見つける。


       
        種子について
         ――「時」の海を泳ぐ稚魚のようにすらりとした柿の種

   人や鳥や獣たちが
   柿の実を食べ、種を捨てる  
   ――これは、おそらく「時」の計らい。

   種子が、かりに
   味も香りも良い果肉のようであったなら
   貪欲な「現在」の舌を喜ばせ
   果肉と共に食いつくされるだろう。
   「時」は、それを避け、
   種子には好ましい味をつけなかった。
   
   固い種子――
   「現在」の評判や関心から無視され
   それ故、流行に迎合する必要もなく
   己を守り   
   「未来」への芽を
   安全に内臓している種子。

   人間の歴史にも
   同時代の味覚に合わない種子があって
   明日をひっそり担っていることが多い。



「寵児」という言葉があるように「時のひと」「時代のひと」もいらっしゃれば、ひっそりと無名のまま、未来のために種を残す人もいますね。時代に合わない、融通性のないものであっても、未来に残していかねばならないものもあります。