現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

農業を強くすることが今後の最大の目標になる、というけれど。

今日はクリスマスイブ。といって昨日すでにケーキを食べたりしているので、何があるわけでもないけれど。


23日付の日本農業新聞田原総一朗氏のJAグループでの記念講演の記事が載っていた。以下はその講演の要約記事の要約。

『今回の世界不況は、米国流資本主義が行き過ぎた結果だ。モノを作って売れなくなったから、米国全体を銀行にした。世界の金融資産は世界の国内総生産(GDP)の3倍ある。本当はないものをあるように見せるのが金融。米国は自分自身を銀行にしてカネを集めた。それがはじけた。
世界の景気が回復に向かうためには、米国の景気が良くならないといけない。米国が次なる商品として考えているのが農産物とエネルギーだ。
トウモロコシをエタノールにしたり、農産物の質を高めたりして、なんとか値段を上げようとしている。米国は、いったんは値段を下げて競争者をつぶす。それから値段を上げる。これが米国の戦略だ。
日本では、農業は産業として一番劣っている。農業を守り過ぎて弱くしてきたからだ。農業を強くすることが今後の最大の目標になる。日本の農業技術は非常に高い。これをどうやって国際化するかが課題になる。』

さて、日本の農業は産業として一番劣っているのか。ではアメリカの農業が産業として劣っていないのはなぜか。日本の農業を強くするとは、具体的にはどうすることか。本当に守り過ぎてきたのか。では守り過ぎることなくしっかりと守るにはどうすればいいのか。高い日本の農業技術の国際化とはどういうことか。日本の農業技術の高さは日本の地形と日本の風土の中で培われ高められてきたものだ。それを地形も気候もぜんぜん違う外国で当てはめることができるのか。そもそもなぜ日本の農業技術は高くなったのか。朝食にバンを食べている日本人はたくさんいるけれど、日本食ブームといわれながら炊飯器を買ってご飯を食べているアメリカ人が少ないのはなぜか。なぜ輸入小麦は安くて日本の米は高いのか。しかし本当に日本の米は高いのか。本当に日本の野菜は高いのか。毎日、どういうものを食べたいのか、どういうものを家族に食べてもらいたいのか。食料を外国にたよるということはどういうことか。自然保護、環境を守るというけれど、守りたい自然、残しておきたい環境とはどういう自然、環境なのか。では現在、日本の自然や環境を守っているのはどういう人たちなのか、どういう産業なのか。
日本人はいったいどういう暮らし方をしたいのでしょうねぇ。日本人の暮らし方、ライフスタイル(価値観)がさまざまなのはよく知っています。じゃ、その様々な自由なライフスタイルや価値観を支えているものはなになんでしょう。
あんまり考えると食事もおいしくなくなるかもしれないし、お酒もおいしくなくなるかもしれません、いえいえ、ちゃんと考えればますます食事もお酒もおいしくなるかもしれませんね。チャオ!