現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

コンバインの掃除・草取り・プリンタの故障・最悪の事態


26日(火)
ふと気がつけば、あちこちにアジサイが咲いている。母が植えたのか、差し芽したのか、なんか増えている気がするが、この季節にアジサイの花は、やっぱりいい。竹やアジサイに心魅かれるところがあるのは、昔読んだ朔太郎の影響かなぁ。


午後はコンバインの掃除。秋にはお米を刈らねばならないので、麦をきれいにしておかないと、お米と混じってしまうので、丁寧に掃除。


だいたい、昨日からプリンタの調子がおかしかったのだ。「プリンタヘッダが違います」だのおかしなメッセージが出るかと思えば、「マゼンダのインクがありません」だの。
インクがないのは仕方がないので、今朝は新しいインクを急遽買いに行ってきて、また電源を入れると、「エラー5010」と出てきて、緑とオレンジが交互に点滅して、なんとも派手な状態で動かなくなってしまった。いやはや。
ネットで検索してみると、うちのキャノンMP-600ではわりとおなじみのエラーみたいですが。「プリンタヘッド」の目詰まりが原因みたいです。うーむ。
発売日:2006年10月上旬ということです。たぶん出た時に買っていると思うので、五年半というところですが、うーむ。


農機を買う時は、壊れないヤツを下さい、と言うのですが、「あーた、機械ですから、壊れない、というのは無理な話ですわ」と言われます。「じゃあ、滅多に壊れなくて、万が一壊れても、すぐに部品が届いて直してもらえる、丈夫で安心して使えるヤツを下さい」と言っています。ま、そんな農機もないのですが。
家庭用のインクジェットプリンタはいつ頃からか、本体ではなく、交換するインクで儲ける、というシステムになっているようで、あの交換インクはなんであんなに高価なのか!その分本体も消耗品に格下げされてしまっているのでしょうか。


しかし、プリンターもほとんど使わなくなりつつありますね。年賀状の時には活躍してもらっていますが。使用回数は減ってきていますが、でも仕事上でも、なくてはならないので、新しいのを買わねばなりません。いやはや。


27日(水)
朝から草取り。今日は通称・田車。いわゆる昔ながらの除草機を久しぶりに出してきて、除草してみた。
なかなか疲れるぜ。だいたい自作のチェーン除草機だと6列一度にできるのだが、2連の除草機なので、田んぼを一往復してもなんかじれったいのね(笑)。
ま、それでも大きくなったオモダカやヒエやコナギ類は、そのつど手で引き抜いて丸めて畔に投げるか、丸めたまま土の中に埋めるようにしている。うーむ。
今年は、どうも無農薬の田んぼの雑草に手を焼かされるわい。


左の画像は、
上:噂の田車、手押し式除草機
下:このあたりでは、うちの無農薬有機栽培の田んぼにだけ現れたアオウキクサ。なんだか昔の田んぼの風情と評判(笑)。これがびっしり覆ってくれれば、雑草も生えないのだろうけど、そうも行かないのが、つらいところ。


お昼に農協に注文しておいたトラクタにつける液剤散布機が届く。さっそく水を入れて、散布試験。なかなかいい調子。300リットルのタンクで、どれくらいの散布面積になるのかな。
うちの手押し式の人力除草機を見た農協の職員さんが、あれ?コレ使ってるの?うちに今、中古だけど、エンジン付きのやつがあるから、使ってみて。気に入ったら、なんぼや?と聞いてみて。とおっしゃるので、ありがたくしばらく試用させてもらうことにする。しかし、なんぼなんやろ?まあ、しばらく使ってみてからの話やな。あんばいがいいようなら考えてみてもわるくない。良ければ考えてみるにやぶさかではない、ということやね。


昼寝のあと、午後は溝切りに出る。


夕方、歯医者へ。レントゲンを撮ることになったのだが、今回は、前回のように機械が頭の周りをぐるりと回るやつではなくて、昔のようにフィルムを口の中に入れて、人さし指で押さえる、というタイプだったのだが、口の中にフィルムを入れて僕の人さし指をとってここを押さえてください、とおっしゃる歯科衛生士さんの真剣な表情がファニーだったわけではないのだが、いい齢の髭の男が口を開け、人さし指でフィルムを押さえ、中空を睨むという自分の姿がおかしかったのだと思うのだが、どういうわけか、突然、笑いはじめて、笑いが止まらなくなる、という歯科医院ではあるまじき、最悪の事態となってしまった。
口を開けたまま、人さし指でフィルムを押さえたまま、笑いが止まらないのだ。口の中は唾でいっぱいになってしまうし、体は震えるし、これではレントゲンどころではない。歯科衛生士さんは、「大丈夫ですか?つらかったですか?」と笑みをたたえつつも真剣な表情でおっしゃるものだから、僕の方はますます笑いが止まらなくなり体が震える。「ふひはへん、ふひはへん。はいひょうふれす。」と謝りつつ、目を閉じて、世の中は平凡で、人生は短く、無意味で、なんてつまらないんだ、と必死に考えて笑いをなだめすかして、震える体を押さえつけ、目尻に涙をたたえながら、何度目かでやっとなんとか一枚撮影してもらう。
しかし、日常生活のなかで、久しぶりの最悪の事態でした。歯医者さんで笑いが止まらないこと以上の最悪の事態って、ある?
あ、歯の治療の方は、滞りなく順調にやってもらっています。


僕が歯医者で最悪の事態を迎えている頃、父が中干しの田んぼに水を入れてくれていた。ありがたい。


明日から中学校の期末試験だそうで、中二の次男も一夜漬けに励みだした。ま。一夜漬けなら、僕だって昔は得意だったので、あんまり驚かないが、「お父さん、iPad、今使ってる?iPadの英和辞書使いたいんやけど。」とおっしゃる。「あんた、中学生なら辞書を引きなはれ。辞書を引くのが勉強やろ」と申し上げると、「ほうなん?」と言って二階へ辞書を探しにいったが(ええ、いったいどこで勉強してるのか、とお思いでしょうが、今日は座敷でお勉強に及んでおられます。)、「英和辞典がどこにあるか、わからん。」とおっしゃる。あーた。たぶんうちには英和辞典は十冊くらいはあるはずだが・・・。よく話を聞いてみると、英和辞典の引き方を習ったけど、普段はまったく辞書を引いてないとのこと。「英単語は、みんな教科書に意味が載っているし。」とおっしゃる。いやはや。やれやれ。これで英語が苦手なのは納得できたが・・・。ひょっとするとこれも最悪の事態かも。うーむ、自分の時も中学時代は辞書はあまり引いてなかったのかな?辞書をたくさん引いたのは高校生になってからか。うーむ。
僕が歯医者で最悪の事態を迎えている頃、父が中干しの田んぼに水を入れてくれていたのだが、次男も英語で最悪の事態を迎えているような気がしてならない。うーむ。


しかし、なんですな。いろいろ外国語習得の本やエピソードを読むと、外国語習得はある一線を越えるまでは、なかなかしんどいみたいですね。私のように、そのある一線がどこなのか、結局わからなかった人間にとっては、目も耳も口も、大いに恥をかくか、いっそそっちは諦めて日本語に専心するしかないのですが、日本語が、これが、どうも、日本人でありながら、達意ということを考えると、てんで伝わらなかったりするので、冷や汗をかくことになったりします。
すばらしい比喩やレトリック、芸術的な文章は書けなくても、思いの伝わる文章を書きたいとは思うのですが、また、これが、むつかしかったりしますからね。というか、一番難しいかも。
言葉や言語は、暮らし方、生活、気候、仕事、人間関係と深く結びついていますからね。そういえば今日は出版関係の業界用語で、「インクを盛る」というのを覚えました。面白い言い回しだと思いました。