現代田んぼ生活 辻井農園日記

滋賀県の湖北地方で完全無農薬有機栽培米の「コシヒカリ」と「秋の詩」と「みどり豊」を作っている辻井農園のブログです。安心して食べていただけるおいしいお米をつくっています。

菜の花を種を播きました!

今日は天気予報が午後から雨ということだったので、朝から頑張る。
まず、朝飯前に、昨日できなかった溝と溝とを繋ぐ作業をする。昨日はトラクタに培土板をつけて溝を切ったのだが、これはちゃんと繋いで、最後は田んぼの尻水戸から流れ落ちるようにしないと意味がないわけです。
わっせわっせと三つ鍬とスコップで十数本の溝を繋ぐ作業を、汗をかきつつ頑張る。まだこの時には朝日が当たっていたのだが・・・。
で朝食後、ナタネの播種にでる。散粒機に概ね1リットル、0.65㎏づつ入れて、これを概ね5aに播くというイメージなのだが。計算上は1.3kg/反ということになりますね。
ええ、今年は少し播種量を減らしてみました。でも発酵鶏糞の量は増やしています。ふふ。さてどうなるでしょう。


播種していると、雨の気配というか、匂いがするんです。(わたしゃ、犬か。と自分でツッコミながら)播種作業を急いだことです。


あともう40aというところで、少し雨が当たったのですが、「あら?なんちゅうことや。神も仏もないんかいな?雨はもう少し我慢してほしいところやね。」とバチアタリなことをつぶやくと、しばらくして止んでくれました。


そんなこんなでお昼前に播種を終了!
あとは雨が降ってもいいよ、とつぶやきましたら、雨が降ってきまして、菜の花の種を目覚めさせる雨となりました。目覚めの雨です。


辻井農園の無農薬のお米は発酵鶏糞と菜の花を肥料にして育ちます。半月ほど前に稲刈りしたばかりの田んぼですが、一昨日、昨日と発酵鶏糞を撒き、今日は菜の花の種を播きました。どうぞしっかり発芽してくれて、よく育ちますように。今日が辻井農園のお米のはじまりなのです。
うちのお米は発酵鶏糞でまず菜の花を育てて、その菜の花を土に鋤きこんで肥料にして、稲を育てる、といういささかややこしく、まどろっこしい無農薬有機栽培をしています。
有機栽培農業というのは、そういうものですが、命の連鎖なんですね。


命の上に命がうまれてくる。命を踏み台にして、踏みしだいて、命が育ってきます。命の連鎖。
私の命は、両親やご先祖の命を踏み台にしているのでしょう。ありがたく踏み台にさせていただいて、頑張らせていただくとして、また私も、子ども達やその子ども達の踏み台にならんと覚悟するところであります。うーむ。


さて、今夜は『南から来た男 ホラー短編集2』(岩波少年文庫)を読むつもり。田村隆一訳の『あなたに似た人』(ハヤカワミステリ文庫)を読んだのは、もう30年前になるのでしょう。「南から来た男」は金原瑞人氏の新訳ということで、すこし楽しみ。
ま、しかし、ダールは、最近人気のチョコレート工場よりも、田村隆一訳の『あなたに似た人』をオススメします。大人は『あなたに似た人』ですよ。なんてったって、『あなたに似た人(Someone Like You)』なんですから。あなたに似た人が登場します(笑)。
あ、開高健訳の『キス・キス』(早川書房)も悪くないです。


あ、画像は、鍬によりかかる自分の影です。三脚をセットしているのではありません。